毎日どれだけのデジタルコンテンツが作成されているのか、疑問に思ったことはありませんか?ここに衝撃的な調査結果[1]があります。
- インスタグラムでは毎日9500万枚の写真や動画がシェアされている
- 去年は毎日3,064億通のメールが送信され、500万通のツイートが行われている
- 直近2年間だけで、世界のデータの90%のデータが生成された
つまり、世界中の人々は、ユーザーが消費し切れない驚ほどの量の情報を生み出しているのです。
あらゆるマーケターは、読者が読んだり、「いいね!」したり、考えたり、共有したり、エンゲージメントを高めるコンテンツを作成しようとします。
エンゲージメントがなければ、コンテンツの目的はゼロになってしまう。しかし、目的を達成するための手段は無限にあります。
ツイートの中の絵文字は、エンゲージメントを25.4%向上[2]させ、Facebookの投稿に絵文字を使うと、「いいね!」を57%増やし[3]、コメント数やシェア数を33%増やす[3]ことができます。
私はマーケターとして、エンゲージメントを促進し、メールのCTRを向上させるために、さまざまな絵文字を積極的に活用しています。
この記事では、絵文字が実際にどのように開封率に影響を与えるのか、いくつかの例を紹介します。
その前に、2020年に最も人気のあった絵文字の統計を確認してみましょう。
2020年に最も人気のあった絵文字10選
コロナ禍の積積極なソーシャルディスタンスの確保により、人々は最近ではこれまで以上にテキストメッセージで自分の感情を表現するようになりました。
ここでは、2020年に普段のやりとりやソーシャルメディアで使用される最も人気のあった10の絵文字ランキング[1]をご紹介します。
1. 😂 喜びの涙を浮かべた顔
これは「爆笑」を表現する絵文字です。
馬鹿げたことが起きたときに、心の中にしまっておくことができない感情を表現するために使うことが多いと思います。
例えば、LINEで誰かをデートに誘った際の照れ隠しで使ったり、終電に乗れたけど終点まで寝過ごしてしまったときなど。😂
2. 😭 大泣き顔
これは主に悲しみを表現していますが、、他にも圧倒的な喜びを表現するなど、他の感情を表現するときにもよく使われます。
3. 👇 👉 指を指す
マーケターとしては、これが一番便利と感じるのではないでしょうか。私がTwitterやLinkedinの投稿を作成する際には、ユーザーを誘導するために、👉を使うことが多いです。[👉ここをクリック]など。
4. 🤣 笑いころげる
これも、堪えられない笑いを表現するときに便利ですよね。
5. ❤️ 赤いハート
これを知らない人はいませんね。歴史上知らない人を探す方が難しいですね。Instagramで写真を褒めたり、ロイヤリティの高い顧客へのお礼に使ってみてはいかがでしょうか。ハートの絵文字は、画面の向こう側から愛情を伝えるサインとして効果的です。
6. 🔥 火
これは、大注目のニュース、魅力、短時間のキャンペーンなど、マーケターが顧客の関心を引きたい思うものなどに応用できます。
7. 😍 ハートの目をした笑顔
好きなアーティストのニューアルバムに心を奪われたとき、新しいバッグを選んでいるときなど、ハートの目は興奮と喜びを表現するのに適しています。
8. 🙏 祈り
事態が好転するようにと願う気持ちや、頼みごとや応援の気持ちを表現するときに効果的です。「いいね」していただけると励みになります🙏、など。
9.😊 にこにこ
これは幸せの顔、自己満足、何かを達成したときなど、行動が褒められたときの感情を表現しています。
10. 🥰 にこにこ(ハートver)
親しい友人や家族、大切な人と共有できる愛情表現です。
誕生日にどうしても欲しかったプレゼントをもらったとき、恋人に何か特別なことをしてもらったときに使えます。
絵文字を使ってエンゲージメントを高める方法
全世界の72%の人[4]が、絵文字を使った方が感情を表現しやすいと考えているというデータがあります。
これは、マーケターが効果的なメッセージを作る際に考慮したいデータです。
心に響くストーリーは、より大きなトラクションを得て、バイラルになる可能性を秘めています。関心を持てば持つほど、そのストーリーに共感し、記憶に残る可能性が高くなるのです。
私はマーケターとして、新しい電子書籍の情報を広め、より多くの人にダウンロードしてもらうために、メルマガを活用することが多いのですが、絵文字を使った件名の方が、通常のテキストよりも開封率やCTRが高くなる傾向があります。
これがメールマガジンの統計です。
- 受信者数:4,026
- 開封率:22.12%
- CTR:6.46%
業界平均開封率17.8%、CTR2.6%(2019年の統計[5])と比較すると、実績はこれを大きく上回っています。
実際、「電子書籍ダウンロード」というオファーがユーザーを惹きつけたの可能性はありますが、メールボックス内の何百通もの未開封メールの中で、絵文字はやはり目立ちますよね。
加えて、私が毎週ユーザーに送っているメールマガジンのパフォーマンスを見てみましょう。
こちらは2020年4月に送信されたメールのデータです。
- 受信者数:3,692
- 開封率:27.13%
- CTR: 4.41%
私の場合、毎週送信するタイプのメールのCTRは最大3%でしたが、今回のメールはタイトルや絵文字の有無に関わらず良好な結果が得られました。
理由として考えられるのは、このメールのタイミングです。
上でも述べたように、パンデミックの最中に送信されたものであり、複数の企業がリモートワークに移行し、みんなが新しいルーティンに慣れるのに苦労していた時期です。
メールの件名とタイミングが最も重要です。
当然のことながら、読者がメールからコンバージョンするためには、あなたからのメールを開封しなければいけません。
そうしなければ、誰もあなたのオファーがどれだけ自分のニーズを満たすものなのか、確認することすらできないのですから。
ソーシャルメディアでの絵文字マーケティング
絵文字は普遍的です。
それらのほとんどの意味は国によって変わるものではないので、ソーシャルメディア上でさまざまなブランドが、潜在的な顧客を惹きつけるために効果的に活用しています。
マクドナルドのこの絵文字広告を見てみましょう。
『今日は何もかも上手くいかない日ですか?マクドナルドに行って、再び幸せを手に入れよう。I’m loving it!』
言語で表現されているわけではないのに、ある程度の意味はわかるはずです。
世界的に有名な企業の絵文字の使い方は、かなりクリエイティブです。例えば、コンドームの絵文字を活用してセックスの話をするとしたらどうしますか?
今のは冗談ではなく、2014年の研究では、16歳から25歳までの84%の人が、絵文字を使ってセックスについて会話したいと答えたという驚くべき統計[6]が存在します。
そこで、デュレックス(コンドームの世界市場シェアの約四分の一を占める巨大ブランド)は何をしたと思いますか?
そう、彼らは絵文字を活用して安全なセックスについての知識を広め、世界エイズデーの意識を向上させたのです。
2015年の#CondomEmojiというキャンペーン[7]では、デュレックスがエイズウイルス(HIV)とエイズの課題解決に積極的に取り組んでいることをアピールしました。
このキャンペーンについて、デュレックスのブランドマネージャーであるラマ・マンスール氏は次のように語っています。
“The Durex brand stands for loving sex, but loving it in a safe way, so the emoji campaign ties into our brand benefit and positioning.”(デュレックスというブランドは、セックスを愛すること、しかし安全な方法でセックスを愛することを象徴しています。それゆえ、絵文字のキャンペーンはブランドの利益とポジショニングに結びついています。)
ほとんどの絵文字はシンプルなので、メールの件名だけでなく、ソーシャルメディアのプロモーションにも活用して、パフォーマンス向上を検証しましょう。
そこで注意しておきたいことは、その絵文字の背景にある意味をしっかりと理解しておくことです。なぜなら、あなたと顧客では、ある絵文字の解釈が異なる可能性があるからです。
例えば、デュレックスのキャンペーンでは、60%の人が「🍑」に性的な意味を見出していますが、「桃」と認識する人も4%いました。
絵文字の意味に齟齬が生まれないようにするには、 EMOJIALLなどで意味を事前にチェックしておくことをおすすめします。
まとめ
コミュニケーションをとる方法は日々変化しています。
人々は少ない文字数で簡単にコミュニケーションできることを求めますが、可能な限り自分自身を表現したいと思うでしょう。
世界中の企業では、絵文字はもはや、おふざけ・カジュアルなものとは考えられていません。
絵文字を活用して、ユーザーの注目を集め、インタラクションを促し、CTRを高め、顧客からの反応を向上させています。
Emojis are by no means taking away from our written language but rather accentuating it by providing a tone that words on their own often cannot. They are, in a sense, the most evolved form of punctuation we have at our disposal.” (絵文字は、文字で書かれた言葉を代替するのではなく、言葉だけでは表現できないトーンを作ることができます。絵文字はある意味、私たちが自由に使える進化した句読点の形なのかもしれません。)– エミー・J・ファヴィラ[8]
コンテンツ提供:Victoria Kurichenko
ハンガリー、ブダペストのUX studio Inc. にてマーケティングマネージャーを勤める。Mediumのコンテンツライター。
原文:The Most Popular Emojis in 2020 Marketers Use to Drive Engagement
[1]…World Emoji Day Statistics
[2]…The Stupid-Simple Secret Ingredient to Better Engagement on Twitter
[3]…Beat EdgeRank Changes and Increase Engagement
[4]…There’s Nothing Lazy About Using Emojis to Communicate
[5]…Ultimate Email Marketing Benchmarks for 2021: By Industry and Day
[6]…We could soon all be sending condom emojis as safe sex pictogram is under consideration by the Unicode Consortium
[7]…Durex lets emojis do the talking
[8]…Emojis Quotes
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