マーケティングに携わっている方は、マーケティングミックスを検討する際に活用するフレームワークとして4C分析や4P分析を聞いたことがあるかもしれません。現在マーケティングにおいてより顧客中心で考えることが重要になっている中で、4C分析の考え方は欠かせなくなってきています。本稿では、4C分析とはなにか、4P分析との違いなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。

マーケティング4Cとは?

マーケティング・ミックスを検討するためのフレームワークの1つです。4Cは顧客視点のフレームワークであり、Consumer wants and needs(顧客価値)、Cost (コスト)、Convinece to buy(購入のしやすさ)、Communication(コミュニケーション)の頭文字からきています。

Consumer wants and needs:顧客価値(ニーズとウォンツ)

顧客価値とは、プロダクトやサービスによって顧客がどのような価値を得られるのかということです。

注意すべきなのは、定義すべき価値は、プロダクト自体の価値ではなく、プロダクトによって得られる感情や結果であるということです。

例えば、シャベルを欲しがっている顧客の場合、シャベル自体が欲しいのではなく、それを使って掘ることができる「穴」に価値があるという視点を持ちましょう。そのため、「穴」が手に入るのであれば穴掘り機やドリルなど、他の物でもニーズに答えられるかもしれません。

このように顧客が本当に求めているものとは何かをしっかり見極めることが重要です。

Cost:コスト

コストは、顧客がプロダクトやサービスに対してどれだけ費用や時間を負担するのかです。例えば、プロダクトだけの価格だけでなく、お店に行くまでの移動時間、ECで購入する場合は送付料などを含めて、顧客がどれだけのコストを負担するのかを検討します。

また、コストを検討する際、顧客の満足度を意識することも重要です。例えば、Appleの場合はブランドに価値があるため、購入するために高額を支払っても顧客は満足します。

一方、PB(プライベートブランド)はプロダクトへの価値を求めていないため余計な費用を支払いたいと思わない可能性があります。顧客がどの程度のコストなら満足するのかを考えることも重要です。

Convenience to buy:購入のしやすさ

購入のしやすさとは、顧客が商品を手に入れる利便性を意識する視点です。24時間営業やECでの購入など購入場所や流通場所だけでなく、時間も含めた購入のしやすさを意識することが重要です。

communication:コミュニケーション

コミュニケーションとは、顧客に対して企業がどのようにメッセージを伝えるのか、顧客との関係性を築くのかを検討します。

従来のマス・マーケテイングのような企業から一方的なコミュニケーションだけではなく、SNSなどを含めた顧客との双方向の会話やアフターサービスなど顧客のLTVを意識した接点が重要になります。

4Cと4Pの違いは「顧客視点」か「企業視点」か

4p分析と4c分析は、企業視点と顧客視点で構成されている

マーケティング・ミックスの代表的なフレームワークに4P分析というものもあります。4P分析と4C分析では、検討しなければいけないマーケティングの要素は変わりません。

大きな違いは、視点の違いです。上述したように、4C分析は「顧客視点」で検討するのに対して、4P分析は企業がコントロールできる要素で構成されており、「企業視点」からの分析を担っています。具体的な比較を下記でご紹介します。

また、4P分析に関してこちらで詳しく紹介しています。ぜひご覧になってください。

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4Cと4Pの比較表

4Pは企業目線なのに対して、4Cは顧客目線で構成されています

4C分析はいつ活用すればいいのか

マーケティング戦略は繰り返し調整されるものでなければいけない

それでは具体的なマーケティング戦略の中で4C分析をどのように活用すればいいのかご紹介します。4C分析は、マーケティング・プロセスの中で、マーケティング・ミックスを検討する際に活用します。従来、マーケティング・ミックスは4P分析が主流でしたが、ご紹介してきたように環境の変化に伴い顧客視点が重要になってきており、4C分析が主流になってきています。

マーケティング・プロセスに関しては下記記事をご参考にしてください。

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STEP1 :市場分析

STEP1は市場分析です。市場分析とは、自社事業の参入・成長機会を発見する役割です。市場にすでに参入している競合のことや顧客のボリューム、法律や経済などの外部要因などを分析することで自社事業が参入する市場を理解し、マーケティングプランを検討するための情報を揃えます。具体的には、SWOT分析、3C分析、PEST分析などのフレームワークがあります。

STEP2 :STP分析

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、Positioning(ポジショニング)の頭文字からきており、市場分析を元に、どのように市場を攻略していくのかの戦略を具体化させていくステップです。

セグメンテーションでは、どの層にアプローチしていくのかを決めていくため、市場を細分化します。細分化する方法は様々ですが、年齢やライフスタイルなどで分類することが多いです。

ターゲティングは、セグメンテーションを軸に実際に狙っていく層はどこなのかを規定し、顧客像を具体化させていきます。顧客像を具体化させていくためには、グループインタビューや定量調査などの市場調査を活用することが多いです。

ポジショニングは、具体的に設定したターゲットに対して、自社のプロダクトやサービスがどのような価値を提供するのかを決めます。その際、競合と「何が違うのか」、「どの点が優れているのか」など差別化を意識しましょう。

STEP3 :マーケティング・ミックス(4P・4C)

STP分析で狙うターゲット、自社のポジショニングが整理できたら、どのように顧客にアプローチするのかを検討します。それがマーケティング・ミックスです。

ここで、4C分析や4P分析が活用できます。4C分析のそれぞれの視点を軸に、プロダクトやサービスの価値を高められる組み合わせを検討します。マーケティング・ミックスを検討する上での注意点は、事前に決めたSTP分析などの分析結果と、4Cの各要素で矛盾がないかを意識することです。

マーケティング・ミックスに関しては下記ページでも詳しく紹介していますので、興味ある方は御覧ください。

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4C分析を活用する際のコツ

4C分析を活用する際のポイントは、マーケティングのもう1つの4Cを意識することです。ここでの4Cとは、Clarity(簡潔さ)、Consistency(一貫性)、Competitiveness(競争力)、Credibility(信頼)を意味します。

また、テンプレートを活用し、自社と競合の4Cを比較することでどの点を強化出来るのか検討することも必要でしょう。

4c分析のテンプレート

下記で分析のコツについてご紹介します。

Clarity:シンプルで明快か

マーケティング・ミックスで設定した内容がシンプルで明快か、顧客に伝わりやすい内容になっているのかを確認します。もし、サービス内容が複雑な場合は、効果的に伝えられる方法の検討が必要です。

Consistency:戦略との一貫性があるか

4Cの要素間やSTP分析の戦略との矛盾があることにより、こちらが伝えたいメッセージが伝わらない可能性が高くなります。コミュニケーションだけでなく、流通、コストすべてが顧客とのタッチポイントです。すべてのタッチポイントにおいて、同一のブランドとして一貫性があるのか確認しましょう。

Competitiveness:競争力はあるか

STP分析において、戦略全体で競合との差別化を検討しました。しかし、4C分析それぞれの要素でも競合と比較して勝っているポイントがあるのか、競争力があるのかなどを確認しましょう。その時に活用できるのが、上述でもご紹介した4C分析のテンプレートです。

Credibility:信頼性はあるか

コミュニケーションなど顧客とのタッチポイントは、常に顧客から信頼されるものでなければ、企業の独りよがりのものになってしまいます。また、顧客からの信頼度が高いと顧客の購入意向が高まったり、離脱が防げることなど、損失コストも抑えられることにも繋がります。

4Cと4Pの両方で分析に厚みを持たせる

4C分析、4P分析どちらが優れているのかと疑問に思われる方もいらっしゃるかと思います。しかし、4C分析、4P分析どちらが優れているというものではありません。

マーケティングを行う上で、常に重要なのは俯瞰して様々な視点から検証することです。4C分析、4P分析それぞれの特徴を理解し、それぞれの視点を行き来することでより盤石な戦略を検討できます。

マーケティング4C分析のまとめ

いかがでしたでしょうか。マーケティングは従来の売る側の視点だけでなく、顧客視点を持つことがどの企業においても重要になってきています。そのため、マーケティング・ミックスにおいても4P分析より4C分析が用いられる傾向があります。

しかし、4P分析、4C分析のどちらが優れているわけではありません。どちらの視点も理解し、視点を行き来しながら戦略を検討することが重要です。まずは、実施している施策をテンプレートを活用して、4C分析で整理してみてはいかがでしょうか。