今回はビジネス向け(ToB)の国内IoT事例を紹介いたします。積極的なIoT・DX(デジタルトランスフォーメーション)のアプローチが様々な産業分野におけるソリューションをご紹介します。

IoT電池「MaBeee」の企画開発を行うノバルスがSOMPOホールディングスと資本業務提携、介護分野で協業へ

コネクティッドバッテリー「MaBeee(マビー)」の企画・開発を行うノバルス株式会社(以下、ノバルス)は、SOMPOホールディングス株式会社(以下、SOMPO HD)を引受先とする第三者割当増資を実施しました。

「MaBeee」が提供する「みまもり電池」は電池自体が通信機能を有しており、高齢者のみまもりをスマートフォンと電池1本で可能にします。

テレビや照明機器などのリモコンの電池を「Mabeee」に入れ替えるだけで、使用状況がスマートフォンや専用の通信機に送信され、それらの情報がクラウドにアップロードされみまもり機器として利用できます。

「Mabeee」を装着したリモコンや電化製品などが一定時間使用されていない場合には、クラウドを通じて見守る側のスマートフォンやパソコンなどに異常を通知します。

SOMPOホールディングス傘下のSOMPOケア株式会社は、全国約300の介護付き老人ホーム、約130のサービス付き高齢者向け住宅、約630の在宅サービス事業所を展開し約8万人の利用者を有している国内最大規模の介護事業者です。 今後両社は介護の分野で協業し、新サービスの共同開発を進めるとしています。

凸版印刷と奈良医大、LPWAと3次元センシングによる看護・介護業務の負荷軽減に向けた実証開始

患者が寝たきりなどによって皮膚に炎症が生じる褥瘡(床ずれ)の予防には、看護・介護者による体位変換や座位姿勢の補助などを行い体圧を分散する必要があります。

この褥瘡の予防には介護者の経験に頼る部分が多く、一日に何度も行う必要があるため、介護者の身体的負担の大きさが問題となっています。

この課題に対処するため、凸版印刷株式会社(以下、凸版印刷)は、一般社団法人MBTコンソーシアムを通じ、医学を基礎とするまちづくりを推進する奈良医大の脳神経内科学の協力のもと、3次元センシングによって得たデータと褥瘡の相関関係をAIにより検証し、看護・介護負荷の軽減や人手不足の解消を目指すこととなりました。

この検証では、マット型の圧力センサーと荷重センサーをベッドの脚部分に設置し、消費電力広域ネットワークLPWA規格の「ZETA」を通じて、ベッド上の患者の荷重がかかっている位置をセンシングします。

こうして得られたデータを、奈良医大の褥瘡予防のノウハウを用いて可視化・相関関係の検証を行います。

今後は得られた実証実験の成果を活用し看護・介護の負荷軽減と現場の人手不足の解消に貢献を進め、将来的には、AIデータ分析技術とZETAネットワークを通じて、在宅介護を行う家族の負荷軽減支援のサービス展開を目指すとしています。

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アスラテック、協働ロボット向けネットワーク経由の遠隔操縦システムを開発

アスラテック株式会社(以下、アスラテック)は、さまざまな協働ロボットをネットワーク経由で遠隔管理・操縦可能な「協働ロボット向け遠隔操縦システム」を開発しました。

一般に協働ロボットは事前に登録された作業を行いますが、今回開発された「協働ロボット向け遠隔操縦システム」は、遠隔地にいる操縦者が協働ロボットの近くに設置したカメラからの映像を視認し、ジョイスティックなどのコントローラーを用いて任意に操縦する事を可能にします。

この遠隔操縦システムを活用することで、危険な現場での作業や重作業などを安全な遠隔地から協働ロボットを動かして行うことが可能になり、作業員の怪我発生の抑制や負荷軽減など、さまざまな業務改善を実現できます。

また、遠隔操縦時の協働ロボットの動作をデータとして保存することができるため、得られたデータを活用し、遠隔による協働ロボットのティーチングや、作業の可視化、AIを用いた作業の自動化実現に向けて取り組むとしています。

「協働ロボット向け遠隔操縦システム」は、アスラテックの遠隔ロボットコントローラー「V-Sido WebConnect」を活用しており、既存の協働ロボット本体を改造することなく、「V-Sido WebConnect」を接続するだけで利用開始できます。

現在、Universal Robotsの「UR10」、Franka Emikaの「Panda」、SIASUNの「SCR5」の3機種の協働ロボットへ対応しています。今後更に対応機種を拡大する予定です。

管制センターが全車両をコントロールする「自動運転レベル6」誕生の可能性

管制センターが全車両をコントロールする「自動運転レベル6」誕生の可能性

自動運転はアメリカの非営利団体SAE Internationalが策定した定義により、レベル0からレベル5までの6段階に分けられています。

ドライバーが全ての操作を行うレベル0から始まり、ステアリング操作・自動の加減速をシステムが行うレベル1・2、システムが高速道路などに限り交通状況を認知し自動運転に行うレベル3、レベル4・5は運転の主体がシステム側に移行します。

現時点において、完全自動運転に当てはまるものはレベル5のみとなります。レベル5になると、システムが場所の制限なく交通状況を認知して、運転に関わるあらゆる操作を行います。緊急時においてもシステムが対応を行います。

レベル5ではドライバーが運転する必要が完全に無くなりアクセルペダルやハンドルは不要になりますが、どのメーカーも現時点において市販段階に辿り着いていません。

「自動運転レベル6」が新たに定義されるならば?

現時点での最高レベルであるレベル5の上をいく「レベル6」が新たに定義づけられるとすれば、自動車に搭載したシステム単体が走行の判断をするのではなく、「中央官制センター」が各車両の運転操作をコントロールするといった形かもしれません。

「中央官制センター」が全ての車両の走行状況を把握し最適なルートや速度、ハンドリングを自動車のシステム側に指示すれば、道路インフラ全体において自動車の動きが最適化されます。

「自動運転レベル6」で発生する課題は?

自動運転レベル6が実現すると道路インフラ全体の最適化が優先され、各ドライバーが走行するルートの自由度が限りなく制限される状況が発生することが考えられます。

更に重大な課題は、世界中の車両をネットワークでつなぐ事で発生する新たなリスクとリアルタイムに世界中の車両の最適ルートを算出するためのコンピュータの性能の2点なのかもしれません。

仮に管制センターがハッカーに乗っ取られる正常に機能しなくなった場合にどのような事故が発生し得るのかなど、より高度化する事で生まれる危険に対する対応策が確実に求められます。

オカムラ、オフィス家具IoTサービスモデルの開発によりファシリティ管理と働き方改革を支援

オカムラ、オフィス家具IoTサービスモデルの開発によりファシリティ管理と働き方改革を支援

近年、働き方改革やデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進により、オフィス環境におけるさまざまなIoT化が進められています。

オフィスワーカーを対象とした株式会社オカムラ(以下、オカムラ)の調査によると、回答者の72%がオフィス環境は仕事をする上で重要だと回答する一方、今のオフィス環境に満足しているのは34%にとどまったということです。

企業が組織活動のために施設・環境を総合的に企画・管理・活用するファシリティマネジメントの活用は事業を底支えする経営基盤の一つですが、オフィス環境の整備は予算消化のために実施されるケースが多く、またオフィス家具の発注時期は偏る傾向があります。

この様な状況の中、オカムラが取り組む新しいサービスモデルは、オフィス家具にセンサーを搭載し、IoTを用いて設置場所や使用頻度をセンシング、データ化します。

このデータ化によりオフィスの使用状況を見える化し、各企業における最適なオフィス環境を、使用状況に合わせレイアウト変更などをおこなうことが可能となります。

データに基づいた詳細なファシリティ管理が可能になると、企業のファシリティコストの適正化と戦略的なファシリティ投資につながります。

更にファシリティマネジメントが適切に機能すると、大多数が満足していないオフィスワーカーの環境をより働きやすいカタチへ改善し、生産性向上が期待できます。

Ridge-iと荏原環境プラント、ごみ識別AIを共同開発。AI搭載自動クレーンシステムを運用開始へ

AI・ディープラーニング技術のコンサルティングと開発を行う株式会社Ridge-i(以下、Ridge-i)は、荏原環境プラント株式会社(以下、荏原環境プラント)と共同開発で、熟練運転員の眼を代替するごみ識別AIを搭載した自動クレーンシステムの開発に成功し、運用を開始しました。

ごみ焼却施設では、排ガス性状やごみ発電の安定化において、燃焼の安定化が重要な要素です。燃焼の安定化には、ごみピット内のごみ性状を均一化する撹拌と特殊ごみの退避等のクレーン操作が必要になります。

現状では、経験を積んだ熟練運転員が視覚的にごみ性状を認識し、適時クレーンを操作し燃焼の安定化を図っています。

今回共同開発・運用開始されたAI搭載自動クレーンシステムは、AIによってごみの撹拌状況などを識別し、高度制御装置でごみピット内のクレーン操作判断を行いクレーンの自動運転を行います。

今後は、AI搭載自動クレーンシステムを既設炉・新設炉の境目なく展開し、AIを活用したごみ焼却施設のさらなる高度化に向け開発を進めていくとしています。