今回は海外のHealthTech x IoT分野の活用事例を紹介致します。ご紹介するHealthTech分野のIoTはユーザーの生命・健康における新しいソリューションを提案してくれるものが多く、既存のヘルスケアとは一線を画するアプローチが目立ちます。

今回の事例の傾向として、単純にこれまでのヘルスケア・スキンケアの負荷を軽くするだけではなく、緊急時の生命維持や生活空間の快適性向上へ向けてなど、新たな視点を提供してくれるものが多く、今後の普及によって社会全体が享受できるメリットが多いと感じます。

Apple Watch Series 4 以降で搭載の転倒検出機能について

Apple Watch Series 4 以降で搭載の転倒検出機能について

Apple社(以下、Apple)の2018年9月21日に発売されたApple Watch Series 4以降は、着用者が転倒した場合に転倒を検知し、必要に応じて緊急通報サービスに連絡することができます。(現在販売中のモデルは2019年9月20日に発売開始されたSeries 5です。)

この転倒検出機能により、これまで世界中で複数のユーザーが命の危機を救われたというケースが報告されています。

転倒検出機能の仕組み

Apple Watch Series 4 以降は、転倒を検知すると警告音を鳴らし、画面に「ひどく転倒されたようです」と確認のメッセージを表示してくれます。

ユーザーはそのまま緊急通報サービスに電話する緊急SOSをタップするか、「大丈夫です」をタップして通知を閉じることができます。また、1 分間なんの動作も認められない場合は自動的に通報します。

転倒検知機能が起動すると、Apple Watchが着用社の位置情報を添えて緊急通報サービスに連絡したことを知らせるメッセージを緊急連絡先に宛てて送信されます。

着用者が動けないと認識したケースにおけるApple Watch の反応

転倒検出後、1分間ユーザーが動いていない状態を検知した場合は、30 秒間のカウントダウンが開始されます。カウントダウンの間、Apple Watchは着用者の手首を叩き続け警告音を鳴らします。警告音は徐々に大きくなるので、ユーザーが意識を失い動けない状態でも、近くに誰かがいれば気づいてもらう事が出来ます。

カウントダウンが終わると、自動的に緊急通報サービスに電話がかかります。緊急通報サービスに電話したくない場合には、「キャンセル」をタップすることで通報しないという選択肢が用意されています。

この転倒検出機能はiPhoneのApple Watch Appの設定画面から「緊急SOS」ページ内の「転倒検出」をオン・オフに任意に切り替えることが出来ます。

Apple Watch の設定時やヘルスケア App で55 歳以上であると設定している場合は、転倒検出機能は自動的に有効になります。

空気中の有害物質を感知し室内環境を安全にするための空気モニター「Awair」

Awairは、室内の空気を「温度・湿度・二酸化炭素・化学物質・ホコリ」の5つの指標から評価し、室内空間をAwairスコアと呼ばれる数値で点数化してくれる空気モニターです。

多くの家庭・職場において空気清浄機や加湿器等がかなり普及している反面、実際にどの程度室内の空気が綺麗になったかを正確に知る術はなかなかありません。Awairを導入することにより、室内空間をより健康的・快適にする為の新しい視点を得ることが出来ます。

スマートフォンアプリでAwairを活用

Awairは誰でも簡単に、直感的に始められるように設計されています。スマートフォンアプリをインストールし起動すると、Awairアカウント作成・本体の設定・Wi-Fiへの接続の流れでアプリがガイドしてくれるので、別途マニュアルを参照する必要はありません。

※Awairの設定・利用にはWi-Fi環境が必須となります。

アプリで空気を「見る」

Awairアプリを開くと、全体的な空気の状態を100点満点で表したAwairスコアと5つの要素の具体的な数値とともに、どの要素が影響しているのか分かりやすく表示してくれます。

Awairの測定値はグラフとしても表示されるので、気軽に各測定値の推移・日平均・週平均を見ることができます。測定されたデータの各要素についてアドバイスを見ることができるので、ユーザーは負担無く実践できるもの始めることが出来ます。

また、室内空間に急激な変化が見られた時にはスマートフォンアプリのプッシュ通知を通してすぐに確認する事ができます。こうしてリアルタイムで簡単に「空気を見る」ことができます。

アプリが室内空間に関するアドバイスを提供

Awairアプリは、アメリカ合衆国ミネソタ州ロチェスター市に本部を置くMayoクリニックと提携しており、室内空間を健康的に保つ為の役に立つアドバイスをアプリ画面に表示してくれます。

サードパーティのサービス・デバイスと連動

Awairは他のスマート製品やサービスと連動する機能を備えています。 NestやAmazon Echo、IFTTTなどのサードパーティのデバイスやサービスと互換性があり機能を拡張可能です。

例えば、室内空間が一定の湿度を超えるとエアコンのドライをオンにするなどの操作を自動でおこなうことができます。

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肌の状態をスキャン・分析するIoT美容デバイスOKU

肌の状態をスキャン・分析するIoT美容デバイスOKU

OKUは肌の表面をスキャンし、専用iPhoneアプリと連動して使用者の肌の状態にあわせ肌の状態を改善するための適切なアドバイスをしてくれるパーソナルスキンコーチデバイスです。

OKUはiPhoneに接続しアプリを使用することで最大限に機能を発揮します。OKUで肌のスキャンを行うと肌の状態を取得し、スキャンデータに基づいたリアルタイムの肌のアドバイスを得ることが出来ます。

OKUはダーモスコピーと分光法を使用し肌の表面をスキャンし、水分レベル、オイルレベル、張り、肌の質感、色素沈着などの肌の状態改善の為に必要な各種データを提供しますので、ユーザーは自宅で様々なデータに基づいたスキンケアを開始することが出来ます。

セルフヘルスケア・スキンケアの高度化と普及促進

現在、世界的にスマートフォンを活用したセンサーデバイスやサービス開発が盛んに行われており、個人で精度の高いヘルスケアやスキンケアをおこなうことを可能にするIoTデバイスが続々と登場しています。

これらのIoTデバイスの開発により、心拍や血圧・血糖値・摂取カロリーなどのヘルスデータ取得・活用から、美容を目的とした肌データの取得、改善へのアドバイスまで、専門機関に行かずして、個人で日々センシングデータを取得し活用出来る様になることが期待されます。

植込み型心臓モニタBIOMONITOR III

BIOMONITOR IIIは、3T&1.5T対応型の条件付きMRI対応ICM(埋込型心電図記録計、implantable cardiac monitor)です。BIOMONITOR IIIは、これまで様々な検査をおこなっても原因を特定することができなかった失神や脳梗塞の症状に対し、診断に役立つ情報を提供する可能性のある植込み型の心電図記録計です。

毎年、多くの患者がICMを使用しています。ICMは積極的な管理が必要で、関係者全員にICM管理のための負荷の増大が発生します。

BIOMONITOR IIIは、1分未満と短時間でこれまでよりシンプルに注入することが出来ますので、コスト発生の可能性がある多くの手順が不要となります。また、BIOMONITOR IIIは効率的に管理・監視が可能なICMでもあります。

BIOMONITOR IIIは、電極間の距離が長い「ロングベクトルデザイン」を採用しており電極間にはフラクタルコーティングを施しています。この設計によりR波のセンシング効率を高めています。皮下心電図ではP波やR波を視認できる可能性もあります。

更に、独自のBIOvector設計により、注入後の評価が容易になり、情報に基づいた診断を行うための明確な信号が提供されます。

BIOMONITOR IIIは設置面積が60パーセントも小さく設計されています。また柔軟性のあるアンテナを備えているため、患者にとってこれまでより快適で美容的にも好ましいデザイン・形状になっています。

BIOMONITOR IIIは、BIOTRONIK社の完全自動ホームモニタリングと連動します。ホームモニタリングは、スマートフォンサイズのモバイルユニットを搭載しており、医師は患者の状態をリモートで評価・管理することが出来ます。

BIOMONITOR IIIの4年間使用できる長寿命のデバイスです。

喫煙を監視・管理してくれるIoTデバイスQuitbit

喫煙を監視・管理してくれるIoTデバイスQuitbit

QuitBitは、喫煙回数を管理し、禁煙をサポートしてくれるライター内蔵のIoTデバイスです。加熱コイルを備えたライター機能搭載なので別途ガスの補充は必要ありません。

Quitbitは本体のみでも使用可能ですが、専用のスマートフォンアプリがリリースされており、本当と併せて使用することにより効果を発揮し、禁煙に向けて様々なアプローチでサポートしてくれます。

Quitbitの特徴と禁煙サポート機能

禁煙に向けて様々な機能を提供するQuitbitは、1日に吸った本数や最後に吸ってからどのくらい時間がたったのか、本体の液晶・スマートフォンアプリで教えてくれます。アプリを使用することで最も喫煙している時間を確認し、喫煙が身体にどのような影響をあたえているのか調べることも出来ます。

スマートフォンアプリでシェア機能を活用し、禁煙への進み具合を友人・家族と共有しモチベーションをより高めていく事も可能です。本体とスマートフォンアプリがワイヤレスで同期されるので、ライターを無くしてしまう心配がなく、また同期しQuitbit本体の動作をユーザーの好みにカスタマイズすることも出来ます。

まとめ

今回は注目の海外(世界)のHealthTech x IoTの活用事例・ニュースを紹介いたしました。どの事例も健康維持・改善へ向けての新たな可能性を感じさせてくれます。

屋外・屋内問わず、様々な環境・使用用途で提供されていることも注目点です。各プロバイダの提供するデバイスは、まさにあらゆる場所におけるIoT普及へ繋がっており、今後より広く知られ普及することにより、サードパーティの連動が進み更に多くの機能を獲得することが期待されます。

そういった視点で立つと、今回ご紹介した製品が更に更に多くの機能を獲得し、ユーザーが驚くようなエクスペリエンスを得る日も遠くないのかもしれません。