今回は国内のHealthTech x IoT活用事例を紹介致します。HealthTechの分野におけるIoTにより、これまで専門家の元でのみ可能だった健康・美容ケアの指導を自宅で気軽に受けることが可能となります。
HealthTech x IoTの多くは、アプリとの連動により自動で過去のデータを参照する事を可能にし、推移を把握する事が可能となり、QOLを高めてくれる重要なサポート役を担ってくれます。
ユーザーは日々のヘルスケア・スキンケアを大きく変更せずに様々な恩恵を気軽に手に入れることが出来るので、導入のハードルが低い事も非常に魅力的です。
サンスターのアプリ連動スマートハブラシ G・U・M PLAY
過去にはむし歯の洪水という言葉が流行っていたほどで、口腔に関わるセルフケアといえばむし歯予防のことでした。現在では、小学生1人あたりのむし歯は平均1本以下となり、歯周病ケア・予防を目的とした口腔ケアが重要とされています。
全身疾患の原因となる歯周病を予防する為には、歯科衛生士の指導にそった丁寧なブラッシングが必要となりますが、自宅で歯科衛生士と同等のケアをするのは非常に難しいのが実態です。
今回ご紹介するサンスターのG・U・M PLAYは、いつも利用しているハブラシにアタッチメントを装着し、スマートフォンに専用アプリをインストールするだけで利用開始出来るスマートハブラシです。
アタッチメントは一人でも、家族みんなでシェアすることも出来るので、非常に経済的に使用を続けることが出来ます。
G・U・M PLAYとアプリの連動により使用出来るMOUTH CHECK機能では、毎日の歯みがきのデータを採点し、歯科衛生士のブラッシングにどれだけ近いかを採点してくれます。
歯みがきデータを記録・分析してくれるMOUTH LOG機能では、ブラッシングの動きや時間のデータが自動で記録される「お口の日記」をアプリが自動でつけてくれます。
MOUTH LOG機能は歯磨きした時間を棒グラフに、みがき具合を点数と色で表示してくれるので、推移を継続的に確認し改善に役立ててくれます。
更に、お子さんの歯みがきを楽しい習慣にしてくれるMOUTH MONSTERや、楽器を演奏するように歯みがきが出来るMOUTH BAND、3分間の歯みがき中にニュースを読み上げてくれるMOUTH NEWSなどが用意されています。
スマートハブラシでブラッシングは正確に、そして3分間の歯みがきはより楽しく便利なるので、幅広い年齢層がそれぞれにあった形で歯みがき・ブラッシングをアップデートできます。
G・U・M PLAYはAmazon・サンスターオンラインショップで購入可能です。
世界初のオーダーメイドサプリメントサーバー「healthServer」
ドリコス株式会社(以下、ドリコス)のオーダーメードサプリメントサーバーhealthServer(以下、ヘルスサーバー)は、医師と管理栄養士のこだわりから生まれた オーダーメイドサプリメントサーバーです。
ヘルスサーバーは本体のセンサーに触れるだけで身体データを解析し必要な栄養素を推算してくれます。ヘルスサーバー内蔵の生体センサが生体電位を測定し心臓の鼓動・脈の情報を取得します。
測定される生体電位は交感神経と副交感神経に分類される自律神経と密接な関係があります。交感神経と副交感神経のバランスを把握することで、身体が求める栄養素を知るヒントを得ることができます。
特に、自律神経は自らの意志でコントロールすることができないので、ヘルスサーバーで自分の身体が求めている栄養素を把握し摂取することで、身体が求める栄養素を知らないままサプリメントを摂取するのとはまったく異なる体験が出来ます。
専用無料アプリで栄養素を推算
無料で提供されるスマートフォンアプリを用いれば、基本となる身体情報や
食事・生活習慣をもとに、あらゆる情報から多角的に、各利用者の望む理想像に近づく為のサポートを適切なサプリメント摂取を通じ受けることが出来ます。
アプリには毎回同じことを入力する必要は無く、専属の栄養士のように使う度にユーザーを理解し、より的確なサプリメントの配合を提案するになります。
また、アプリ利用時には定期的にユーザーのフィードバックをもらうための質問ダイアログが表示されます。これにより効果実感が無い場合に次の配合の提案につなげ、より良い効果実感のためのパートナーとして機能します。
サプリメントの効果を引き出す3条件
サプリメント摂取においては、医学や栄養学の視点により「サプリメントの品質」「利用者の状態」「摂取の仕方」の3つの条件を満たすことが重要だと言われています。
一般的な個別の栄養素毎にパッケージ化されたサプリメントでは、「利用者の状態」を把握することが出来ず、「摂取の仕方」をコントロールする事が困難です。
ヘルスサーバーでは、これら3つの条件の全てを、利用者が考えることなく自動的に最善の条件でサプリメントを摂取出来ることが出来るので、サプリメント本来の栄養素を最大限に引き出すことが可能となります。
また、サプリメント摂取における非常に重要な注意事項として「過剰摂取のリスク」を忘れてはなりません。既に十分に摂取している栄養素を更に摂取してしまうと体調・体質の改善ではなく体調を崩すことがあります。
ユーザーにとっての適切なサプリを最も適した量で摂取する事が出来るヘルスサーバーはリスク管理の観点においてもとても頼もしいパートナーです。
導電性高分子をナノファイバーニットに含侵させた東レの機能素材「hitoe」
ライフサイエンス・メディカル分野で事業展開をおこなっている東レが開発した機能素材hitoeは電気を通す高分子化合物である導電性高分子をナノファイバーニットに含侵させた導電性を有する機能素材です。
hitoeを搭載したシャツやベルトを身につけるだけで、無意識に体から発している微弱な電気信号である生体信号を計測・収集されます。Hitoeは洗濯し繰り返し使用することが可能です。
心臓の拍動によって心筋の細胞が電荷を貯めて放電します。この放電によって心臓付近に発生する微弱な電位差を機能素材hitoeを通じて取得し心拍数を計測することができます。
hitoeと連動するスマートフォンみまもりアプリ
hitoeと専用スマートフォンアプリを連動させることで、高齢者の方や健康に不安を抱えている方のみまもりなどへの活用が期待できます。
hitoeからスマートフォンアプリにデータが送信され、異常が発生している場合には事前に登録したメール登録先に通知することで、遠隔地からのみまもりが可能となります。
熱中症や感染症等で体調不良になると、体温の上昇に伴って心拍数が上昇することがわかっています。また、極度の緊張状態においても心拍数が急激に変化します。
このようなケースにおいて、普段と異なる心拍数を検出し周囲や離れた場所にいる方にお知らせすることで、着用者の病気・事故の予防への活用が期待できます。
資生堂 IoTとアプリで肌の状態を測定するスキンケアを提供するOptune
株式会社資生堂(以下、資生堂)は、同社が保有するユーザーデータや市場調査をもとにした議論において、「日々変わる肌の状態や環境の中で同じスキンケアを続けることが正しいのか」という着眼にたどり着き、その日の肌の状態に合わせるスキンケアとしてOptuneを開始しました。
資生堂初のIoTスキンケアシステムであるOptuneは、抽出液や保湿液を抽出するIoT専用マシンと肌の状態を測定するアプリを活用し、利用者のその日の肌の状態に合わせたスキンケアを提供します。
5種類のスキンケアカートリッジをセットする専用マシンは、「マシンが光ったら手のひらをセットしステップ1が抽出」、「再びマシンが光ってステップ2が抽出」の簡単2ステップでお手入れ完了、ユーザーに負担を感じさせません。
また、シンプルでスマートなデザイン、幅134mm × 奥行162mm × 高さ300mmとリビングスペースに置いても自然になじみます。
専用アプリは、ユーザーの肌と肌環境を測定・収集しクラウドにデータを送信します。アプリで肌を撮影し肌の状態を測定しデータを測定が可能で、測定を続けることで日々のデータがパーソナライズされより精度が高くなります。
アプリ利用により、体内リズムや肌環境を知ることが可能となり、全てのデータが自動的にアプリに蓄積されるので、いつでも過去のデータや推移を確認する事ができます。
Optuneは専用マシンをレンタルする形態の月額10,000円(税抜)の定額制スキンケアとなっています。高額な初期導入費用を必要とせず、毎月定額で安心して利用することができます。
ミツフジ 生体情報技術によるストレス可視化ソリューション「hamon for stress」を販売開始
ミツフジ株式会社(以下、ミツフジ)は、「職場環境の見える化」を実現することを目的にストレス可視化ソリューション「hamon for stress」のサービスを販売開始しました。
2015年にストレスチェックが義務化され、近年では企業活動の改善・改革の取り組みとして「健康経営」が重視されるようになっています。そこでミツフジは「職場ストレスによる休職0を目指して」をテーマに「職場環境の見える化」を実現するとしています。
従来型のストレスチェックは、チェックを受けるスタッフ自身がストレスの蓄積を認識していないケースや自身が申告したくないケースなど、本来の状態を把握することに繋がらない可能性が生まれるリスクがあります。
そこで、ミツフジは従来型のストレスチェックに加え、新たなストレス可視化ソリューションとして「hamon for stress」を提案しています。
「hamon for stress」は、生体情報(バイタルデータ)により従来のストレスチェックでは確認できなかったリスクを可視化し、客観的な分析レポートをもとに高ストレス者へ対策メニューを実施し、企業向け総合評価レポートをもとに対策を行い、さらに継続利用でPDCAサイクルを実現します。
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