マーケティング戦略を効果的に進めていくために重要なのが マーケティング・マネジメントです。マーケティング・マネジメントは、マーケティング・プロセスを最適化していくために管理・コントロールすることです。本稿では、マーケティング・マネジメントとはなにか、マーケティングのプロセスやマーケティング・マネジメントを進める上でのポイントをご紹介します。ぜひご参考にしてください。

マーケティングマネジメントとは?

まず、マーケティング・マネジメントとは何かについてご紹介します。マーケティング・マネジメントとは、マーケティングの経営学者コトラーが提唱した概念です。企業がマーケティング戦略を進める上で、顧客の選定、情報システムの整備、組織づくりなのプロセスを管理し、企業の成長につながるよう設計をすることです。

マーケティングマネジメントの3つのシステム

マーケティング・マネジメントは、マーケティング情報システム、マーケティング計画と予算の管理、マーケティング組織の大きく3つのシステムに構成されています。それぞれのシステムをご説明します。

マーケティング情報システム

マーケティング情報システムは、様々な情報を適切に収集、分析、保管するためのシステムです。マーケティングは、経済・政治・社会・技術など様々な情報を正確に収集し、分析することで適切なマーケティング案を検討することが重要です。そのため多様な情報を収集し、分析できる情報システムの構築が重要です。

マーケティング計画と予算管理

マーケティング戦略を進める上で計画を立て、予算管理が重要です。マーケティングの計画には、できるだけ具体的に数値化した目標をたてることが重要です。その時、予算もしっかり意識しましょう。その際目標は長期的目標だけでなく、整合性が取れた中長期的、短期的な目標をたてることも求められます。また、チームのモチベーションに関わるため、目標は実行可能なものにするのが重要です。

マーケティング組織

マーケティング・プロセスを運営していくためには、実行するメンバー、組織、評価などの組織としての仕組みも必要となります。

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マーケティングプロセスの6つのプロセスとは?

それでは、具体的にマーケティングマネジメントにおけるプロセスをご紹介します。

マーケティングプロセスの図解

環境分析と市場機会の調査・発見

まず、最初のステップは環境分析と市場機会の調査・発見です。買う顧客がいない市場では、プロダクトを展開してもビジネスは拡大しないからです。環境分析では、自社がプロダクトを展開していく市場を分析します。

その際用いている代表的なフレームワークとして、市場(顧客)・競合・自社で市場概要を分析する「3C分析」、市場環境をマクロ視点で分析する「PEST分析」、外部環境と内部環境を分析する「SWOT分析」などがあります。

市場細分化

環境分析を行い、市場機会を見つけたら、市場を細分化することで自社が戦うべき市場を明確にします。市場の細分化はセグメンテーションといいます。細分化を行う方法は、性年齢などのデモグラフィックやニーズなどで分類を行います。細分化を粉うことで自社の戦略の方向性などが明確になります。

ターゲティングと顧客理解

市場の細分化ができたら、自社がどのセグメントに参入するのか策定するのが、ターゲティングです。自社がどのセグメントをターゲットにするのかを決めたら、そのターゲットの理解を深めます。消費者にどのような不満やニーズがあるのか、どのような生活スタイルなのかなどを理解します。

ターゲティングと顧客理解はマーケティング戦略において、戦略の方向性を明確にするために重要なステップです。

ポジショニング・差別化

ターゲットを決めたら、そのターゲットに向けて自社がどのような価値を提供するのかを検討します。顧客がどのようなことを求めているのかなどを軸に、自社の強みや競合との差別化ポイントを明確にします。これをポジショニングといいます。ポジショニングが競合他社と差別化できていることで、市場に特別なプロダクトと認識してもらえ、ビジネスチャンスにつながります。

ポジショニングを行う上で重要なことは、常に消費者視点で考えることです。

マーケティングミックス (4P)

ポジショニングが決まったら、具体的な施策に落とし込みます。そのために有効なフレームワークが4Pです。4Pは、Product(製品)、Price(価格)、Place(物流)、Promotion(プロモーション)の頭文字からきています。設定したポジショニングに合わせて、それぞれの視点で具体的な施策に落とし込みます。

マーケティング・ミックスを進める上で、重要なポイントは矛盾がないことです。自社が設定したポジショニングと、そして4Pそれぞれの視点で矛盾がないかを確認しましょう。矛盾があると設定したポジショニングが消費者には伝わらない場合もあります。

戦略の実行と評価・修正

最後は、マーケティング・ミックスで設定した施策を実行します。しかし、この際、施策を実行するだけで終わってはいけません。マーケティングは一回で成功することは少なく、施策を実行し結果を評価し、常に修正していくことが重要です。

一連のマーケティングプロセスの詳細は、こちらでも解説しています。

マーケティングのPMがやらなくてはいけない5つのこと

マーケティングマネジメントのプロセスに関して、ご紹介してまいりましたが、マーケティングプロジェクトを進めていく上で、プロジェクトマネージャーが行う役割に関してもご紹介します。

目標と目的の策定

第一に重要なのが、目標と目的の策定です。このマーケティングプロジェクトにおいて、どのようなことを達成したいのかを明確にすることがプロジェクトを始めるための起点になります。

目的は、具体的に売上をアップさせるのか、シェアをアップさせるのかなど最終的なビジネスゴールのことです。アクセス数アップなどの短期的な目標ではなく、長期的なビジネス全体の目的となるものを設定させることが重要です。

設定した目的を達成するために、マイルストーンとなる目標を設定しましょう。目標を設定することで、どのような施策が必要なのか、マーケティングの方向性を定めることができます。

他部署との連携

プロジェクトマネージャーの役割の一つがステークホルダーとのコミュニケーションです。マーケティング戦略は、マーケティング担当だけではなく、営業部門、物流部門など多くの他部署の協力があってはじめて実行できることです。

そのためプロジェクトマネージャーに求められる役割の一つとして重要なのが他部署との連携を行い、マーケティングの成功に導きましょう。

サードパーティとの関係構築・連携

他部署との連携同様、マーケティング施策を実施する際、自社だけでは実行することが難しく、多くのサードパーティーと連携して施策を実行することになります。

例えば、デジタルマーケティングでは、配信、分析、サイト制作、バナー制作などを発注し、多くの企業と関わることとなります。この際、ベンダーという形でやり取りを行うのではなく、パートナーとしてリレーションを築き、連携する事が重要になります。

このような外部のステークホルダーとのコミュニケーションもプロジェクトマネージャーの重要な役割の一つです。

専門性を高める

従来の管理職は、調整役となることも多かったかと思います。自身が専門性がなくても、会社の大方針に従い、メンバーが適切に稼働しているのかなど会議を設定することにより業務を遂行できていました。

しかし、新型コロナウィルスの影響などでテレワークが増えていくことなど、個人間のコミュニケーション方法が変わったことで、このような調整役的な管理職の役割は減ってきます。

そこで必要となってくるのが、自身もプレイヤーとして働ける専門性です。専門性があることで、プレイヤーとしても動けるようになるだけでなく、プロジェクトの全体のマネジメントもしやすくなるというメリットもあります。

メンタリング能力を高める

最後は、メンバーの力量を理解したり、モチベーションをコントロールをするメンタリング能力です。ご紹介したように従来の管理職は、調整役のことが多かっため部下のことを理解していない管理職もいました。

しかし、今後はリモートワークなどが進み、よりリアルでの接触が少なくなる可能性があります。そのため、より一層個人を理解し、評価することでモチベーションコントロールをすることなどが求められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。マーケティング・マネジメントはマーケティングを成功と導くために重要な考え方です。マネジメントを求められるのは、プロジェクトマネージャーが多いですが、マーケティングは1人では実施できません。

そのためにも、プロセスをしっかり理解した上で、外部や内部のステークホルダーと連携していくことが重要です。マーケティングにすでに従事している人も、マネジメントを意識してみてはいかがでしょうか。