マーケティングのキホン | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 国内ビジネスリーダー向けメディア Thu, 23 Jun 2022 04:30:29 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.12 https://wp.infohub.jp/wp-content/uploads/2020/10/cropped-icon_logoA_2-32x32.png マーケティングのキホン | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 32 32 ニーズとは?定義からマーケティングに活用する方法を解説 https://infohub.jp/media/2021/10/19/4046/ https://infohub.jp/media/2021/10/19/4046/#respond Mon, 18 Oct 2021 22:35:00 +0000 https://infohub.jp/media/?p=4046 ニーズの意味がわからないという悩みや、ニーズをマーケティング活動に反映して売上を向上したい...

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ニーズの意味がわからないという悩みや、ニーズをマーケティング活動に反映して売上を向上したいという願望がある方もいるでしょう。ニーズの意味を理解して把握し、マーケティング活動に活かせば、売れる商品や販売方法がわかります。

今回はマーケティングで使われるニーズの意味を説明し、ニーズの導き方について解説します。

ニーズとは

ニーズとは顧客の生理的・社会的欲求など、さまざまな事柄に対して「満たされない」状態を指します。

顧客ニーズは漠然としたものであり、顧客自身の自覚がないものや、サービス・プロダクトでは解決不可能と思われるものも含まれます。ニーズとは、ターゲット層の欲求を指し、マーケティング活動において重要な要素と言えます。

顕在ニーズとは

ニーズには、顕在ニーズと潜在ニーズの2種類あります。顕在ニーズとは、消費者が欲しいプロダクトやサービスを自分自身で自覚している状態です。

潜在ニーズとは

顕在ニーズが消費者自身が欲しいプロダクトやサービスを自覚しているのに対して、潜在ニーズは欲しいプロダクトやサービスを自覚していません。つまり潜在ニーズとは、普段消費者が当たり前だと感じている部分に隠された、満たされない欲求のことです。

ニーズとデマンドの違いとは

ニーズと似たような単語でデマンドがあります。デマンドは要求を意味します。デマンドとニーズの違いは、欲求の度合いです。

ニーズは、なくてはならないもの、まさに求めているものですが、デマンドは、なくてもよいがあったらよいものであり、ニーズに比べて必要性は低くなります。

ニーズとウォンツの違いとは

ニーズウォンツはよく混同されます。下の図は、ニーズとウォンツについて比較した表です。

ニーズウォンツ
痩せたいジムに通いたい
髪を乾かしたいドライヤーが欲しい
情報収集がしたいニュースアプリを使いたい
抽象的欲求具体的欲求
ニーズウォンツ
無自覚である自覚している
購買行動から遠い購買行動に近い
目指すべき姿・状態が先行し、ソリューション・プロダクトが存在しないこともあるソリューション・プロダクト

ニーズが抽象的な欲求であるのに対し、ウォンツは具体的なサービスやプロダクトを求める欲求を意味します。ウォンツについて詳しく知りたい方は以下の記事を参照してください。
関連:ウォンツとは?>>

潜在・顕在ニーズを明らかにする方法|ウォンツから問い始める

消費者のニーズを掴むためには、ニーズを明らかにする必要がありますが、どうすればよいのでしょうか。結論、ニーズを明らかにするためには、ウォンツから問い始めましょう

たとえば,ある顧客に「間接照明が欲しい」というウォンツがあるとします。

顧客:「この間接照明が欲しいです」(=ウォンツ)
あなた:「この間接照明で、何がしたいのですか?」
顧客:「就寝時間にリラックスしたいのです。」(=顕在ニーズ)
あなた:「アロマディフューザーや低反発枕を活用すれば就寝時間にリラックスすることはできると思いますが、なぜ数ある選択肢の中から間接照明を選んだのですか?
顧客:「寝る前に読書をするので、枕元を照らしたかったんです。」(=潜在ニーズ)

このように、ニーズはウォンツからも派生しているのです。

ニーズを利用して売れる商品をつくる4ステップ

ニーズを利用して売れる商品をつくる4ステップを紹介します。

ニーズを商品開発に活用するまでの4ステップ


1.ヒアリングする顧客層を特定する
2.商品やサービスを選んだ理由(ニーズ)をヒアリング
3.ウォンツの質問を掘り下げて潜在ニーズを策定する
4.ニーズを満たす開発の優先度を決め、開発着手

1.ヒアリングする顧客層を特定する

まずは、顧客ニーズを調査するためのターゲットを特定します。年齢や性別などの個人情報に加えて、どんな日常生活をしているのか、どのようなものを購入しているのかなど、消費生活も特定しましょう。

2.商品やサービスを選んだ理由(ニーズ)をヒアリング

プロダクトやサービスを選んだ、ニーズをヒアリングします。なぜこの商品を選んだのか理由を聞きましょう。

3.ウォンツの質問を掘り下げて潜在ニーズを策定する

プロダクトやサービスを選んだ理由をヒアリングしたら、その質問を深堀りします。他のウォンツを満たせられるような代替品はないのかも考案します。

そして、欲求を問いただしたら、ウォンツの奥にあるニーズをいくつか挙げていきましょう。

4.ニーズを満たす開発の優先度を決め、開発着手

ウォンツを掘り下げていくつかニーズが出たら、開発にかかる工数やコスト、消費者の欲求がどれだけ満たせられるかで、優先度を決めましょう。優先度の高いものから開発に着手し、ニーズを満たす商品を開発しましょう。

顧客ニーズを理解してマーケティングに活かそう

今回はニーズについて意味やニーズの見つけ方・ニーズを満たす商品の開発方法を紹介しました。消費者のウォンツだけでなく、欲求の奥底にあるニーズを満たす商品であればあるほど、消費者からの需要は高くなります。

ニーズを理解してマーケティング施策に活かしましょう。
関連:マーケティングとは?>>

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【最新必読】マーケティング理論の基礎知識|歴史や理論の活用方法も解説 https://infohub.jp/media/2021/10/11/4034/ https://infohub.jp/media/2021/10/11/4034/#respond Sun, 10 Oct 2021 22:30:00 +0000 https://infohub.jp/media/?p=4034 これからマーケターになりたいという方やすでにマーケターで活躍しており、更に成果をあげたい、...

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これからマーケターになりたいという方やすでにマーケターで活躍しており、更に成果をあげたい、新たなプロジェクトを経験したいという方もいらっしゃるかと思います。そのためにマーケティングについて学びたいと思っている方も多いのではないでしょうか。

マーケティングを勉強するときに理論を学んでおくことが有効です。そこで本稿ではマーケティング理論とは何かから、学んでおくべきマーケティング理論、学ぶ際におすすめの本をご紹介します。是非参考にしてください。

マーケティング理論の必要性

そもそもなぜマーケティング理論を学ぶ必要があるのでしょうか。理論とは、現実に起きている事象を分析した上で、事象に共通すること概念を導き出し形成化したものです。理論の特徴には大きく4つがあります。

  • 結果が予測可能になる
  • 事実を説明・解釈する手がかりを得られる
  • 現象を整理できる
  • 仮説を生み出す母体ができる

マーケティングでも理論を理解しておくことにより、無駄な作業や試行錯誤の防止に繋がり、業務の効果効率を上げることができます。

マーケティング理論とは?

マーケティングとは、「売れる(儲かる)ための仕組みを作る」ためのプロセスのことです。マーケティング理論とは、この売れる(儲かる)ための仕組みを作るためのプロセスに関しての理論のことですが、人や組織によって定義がそれぞれあります。

ここでは諸説あるマーケティング理論の諸説をご紹介します。

 関連:マーケティングとは?>>

コトラーの所説

フィリップ・コトラーは、近代マーケティングの父と呼ばれており、さまざまなマーケティング概論提唱してきました。コトラーのマーケティング理論では、「商品やサービスで利益を上げるためには顧客をしぼり、その顧客が求めている価値を提供すること」を基本としています。

マーケティングは、「ニーズに答えて利益を上げること」と定義されており、顧客視点にたって何が求められているのかを明確化することが重要としています。

フェアドーンの所説

マーケティング理論の著名な研究家であるフェアドーンは、マーケティング理論を「生産者から使用者または消費者ヘの財貨およびサービスの流れを支配する政策策定者の諸行為を明らかにするもの」と規定しています。

視点としては、企業の利潤を最大化させるために企業が用いる手段を最適化させることなどにより最適マーケティング・ミックス理論などを提起しています。

ハンセンの所説

ハンセンは、「マーケティングとは、消費者の欲求を発見し、それを製品とサービスの明細書に組み入れる過程であり、そこでより多くの消費者がますます多くの製品とサービスを享受できるように援助する」と定義しています。視点としては、消費者視点を軸に企業のマーケティング問題を解決するものです。

ハワードの所説

ハワードは、マーケティング理論を経営的な戦略と意思決定の志向で分析しています。企業、特にマーケティング担当者の統制可能な要素と統制不可能な要素とを区分したことが評価されています。

マッカーシーの所説

マッカーシーは、アメリカマーケティング協会の解釈に追加して、「マーケティングとは、顧客を満足させ、また企業の目的を達成するために、生産者から消費者または使用者への財貨およびサービスの流れの方向を定める企業活勤の遂行である。」と定義しています。

マッカーシーは、ハワード同様にマーケティング担当者が統制可能な要素を区分し、4Pモデルを提起しました。
関連:
マーケティングの4Pとは?
マーケティングの4Cとは?

コトラーのマーケティング理論の歴史

ここで改めてマーケティング理論の歴史に関してご紹介します。上述したコトラー氏は、1968年に発行した「マーケティング・マネジメント論」から理論をアップデートし、マーケティング1.0−4.0までを提唱しました。

マーケティングトレンドは1950年から変化し続けている

マーケティング1.0は、第2次産業革命頃からのまだものが少ない時代であり、コストを安くし大量生産を行う製品中心のマーケティングです。続いて、マーケティング2.0はオイルショック頃といわれており、物が溢れてきた結果、製品の差別化など消費者が求める価値など消費者中心のマーケティングが展開されました。

その後、インターネットの登場により消費者との接点が大きく変わりました。顧客と企業との双方向のコミュニケーションが可能になったり、プロダクトの差別化が難しくなりました。

その結果、プロダクトの機能ではなく、社会にどのように貢献するのかなどやビジョンが重要視されています。これがマーケティング3.0の時代です。
関連:【マーケティング3.0】価値中心の時代の実態と、知っておきたい10戒律>>

今はマーケティング4.0の時代と言われており、自己実現の時代と言われています。プロダクトそのものではなく、プロダクトを持っている自分がどのように見えるのかなどを重視する時代と言われています。そのために顧客との横のつながりを持ったり、カルチャーの発信などが重要になってきています。

マーケティングの歴史やマーケティング4.0について詳しく知りたい方はこちらもぜひ読んでみてください。関連:コトラーのマーケティング4.0とは?最新フレームワーク5Aから事例まで解説>>

【基礎】戦略推進に役立つマーケティング理論7つ

それでは具体的にマーケティングに役立つ基礎的理論7つをご紹介します。

 

PEST分析

PEST分析とは、外部環境分析のフレームワークの一つです。Politics(政治的要因)・Economics(経済的要因)・Society(社会的要因)・Technology(技術的要因)の頭文字から来ており、それぞれの視点で環境を分析する事により戦略検討に活用します。

PEST分析の詳しい進め方などに関してはこちらの記事を御覧ください。
関連:PEST分析とは?

3C分析

3C分析は、自社含めた内部環境を分析するためのフレームワークです。Customer(顧客)、Company(自社)、Competitor(競合)の3つの視点で分析を行います。3点から分析することで自社の優位性やチャンスなどを発掘し、事業を成功させる要因(KFS)を発見します。

3C分析の詳細に関してはこちらをご覧ください。
関連:3C分析とは?

SWOT分析

SWOT分析とは、内部や外部環境分析をするためのフレームワークです。Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの点から分析することにより、自社の市場機会や課題を洗い出します。

SWOT分析を行うときのテンプレートなどを掲載しておりますのでこちらの記事も御覧ください。
関連:【テンプレート付き】SWOT分析とは?

STP分析

STP分析はプロダクトが対象とする顧客をクリアにする役割を持っています。STP分析は全てのマーケターに必要なフレームワークです。

STPとは「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の略です。各要素からプロダクトに最適な顧客を洗い出し、競合と比較してどのようなマーケティング戦略を行えばいいのかがわかります。

STP分析の進め方や事例などをご紹介します。
関連:
セグメンテーションとは?>>
ターゲティングとは?>>
ポジショニングとは?>>

マーケティングミックス-4P分析

4P分析はマーケティング・ミックスに検討するフレームワークです。Product(製品戦略)、Price(価格戦略)、Place(流通戦略)、Promotion(プロモーション戦略)の4つの視点で施策を検討するフレームワークです。

4P分析について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

マーケティングミックス-4C分析

4C分析は、4P分析同様のマーケティングミックスを検討するフレームワークです。4P分析と大きな違いは、4P分析が売り手目線を中心に施策を考えるのに対し、4C分析は買い手目線、顧客からの視点を中心に施策を検討します。

Custmor Value(顧客にとっての価値)、Customer Cost(顧客にとっての費用)、Convenience(顧客にとっての利便性)、Communication(顧客とのコミュニケーション)の4つの視点から施策を検討します。

4C分析について詳しく知りたい方はこちらをご覧ください。

PDCA

PDCAとは、戦略の実行から検証を行い、戦略の改善を行うためのフレームワークです。「計画(Plan)」「行動(Do)」「検討(Check)」「実行(Action)」の4つのステップを繰り返すことで戦略を改善を目指します。

【基礎から応用まで】知っておくと視野が広がるマーケティング理論

続いて、知っておくことにより視野が広がるマーケティング理論6つをご紹介します。

イノベーター理論

イノベーター理論は、企業が商品を導入する際のマーケティング理論です。消費者は、イノベーター、アーリーアダプター、アーリーマジョリティー、レイトマージョリティ、ラガードの5つにわけ、市場に商品やサービスが普及するまでの経過を分析します。
関連:イノベーター理論は消費者心理の解像度を上げるきっかけに>>

キャズム理論

キャズム理論は、イノベーター理論のアーリーアダプター、アーリーマジョリティーに移行する際の大きな障害のことを指します。市場への普及を目指すためには、この大きな障害=キャズムを超えるための施策を実施する必要があります。

サイバネティクス理論

サイバネティクス理論は、制御工学と通信工学を融合して発展したものです。コンピューター・テクノロジーや航空宇宙学に影響を与えており、何度も結果をフィードバックし、企業の方針を見直すことで最終的にゴールにたどり着くというものです。

サイコ・サイバネティクス理論

サイコ・サイバネティクス理論は、上記サイバネティクス理論が応用された理論で、人間は目標を設定することで、潜在意識が無意識に達成に向けて行動するというものです。

ハフ理論

ハフ理論は、流通業の売上予測などに使えるモデルであり、売り場面積や人口統計などの情報を入力することで売上を予測するものです。

ジョブ理論

ジョブ理論は、顧客のニーズを論理的に把握するために有効な理論です。顧客がサービスや商品を利用するときには、必ず成し遂げたい目的があり、それをジョブと位置づけることでニーズを把握することで戦略を規定するためのヒントを得ます。

組織・リーダーシップの3つの理論

マーケティングといっても施策の実行などはマーケティングの部署だけで完結するものではありません。例えば、営業やエンジニアなどの開発部門との様々な部門やチームなどと組んで進行する必要があります。

そのためにも組織・リーダーシップ・マネジメントについても知っておくことがおすすめです。ここからは組織・リーダシップの3つの理論をご紹介します。

おすすめの組織・リーダシップの3つの理論

PM理論
分業理論
コンセプト理論

PM理論

PM理論とは、リーダーの行動理論の一つであり、Performance(目標達成機能)、Maintainace(集団維持機能)の2軸で整理します。Performanceは、目標設定や計画立案、指示、叱咤などにより成績や生産性を高める能力です。

一方、Maintenanceは、集団の人間関係を良好に築くことでチームを強化することを目指す能力です。それぞれ能力の強弱でリーダシップを分類し、行動規範を整理します。

分業理論

分業理論は、組織を機能ごとのユニットに分けていくことで業務の効率化、生産性の工場を目指す考え方です。

コンセプト理論

コンセプト理論とは、リーダーシップのあり方が企業や外部環境などの状況に応じて違うということを前提にパターンによるリーダーシップを提起した理論です。コンセプト理論には、カリスマ型・変革型・サーヴァント型・EQ型・ファシリテーション型などがあります。

経営戦略型の5つの理論

マーケティングを検討する際に、経営的な視点を持っておくことも重要です。顧客を喜ばせるために人・モノ・カネ・場所・時間がどのように使われるのかなども含めて、情報を管掌することが重要です。そのためにも経営的な視点を学んでおくことは有効です。

5つの経営資源

5つの経営資源とは、自社・他社・業界の資源状況を分析するためのフレームワークです。人・金・モノ・情報・時間の5つの視点で資源の現状を把握することで、適切な資源を把握することが求められています。

SECIモデル

SECIモデルとは、「共同化(Socialization)」「表出化(Externalization)」「連結化(Combination)」「内面化(Internalization)」という4つのステップで知識を創造するためのフレームワークです。個人のノウハウを全体で共有する際などに有効です。

リソース・ベースド・ビュー

リソース・ベースド・ビューは、企業の内部経営資源を分析し経営戦略を検討するためのフレームワークです。分析の視点には、Value(経営価値)、Rarity(希少性)、In-imitatibly(模倣困難性)、Organization(組織)の4つの視点するVRIOなどがあります。

SCPモデル

SCPモデルとは、ビジネスモデルを分析するための理論の一つで、産業構造が業績に大きく影響を与えるという考えの理論です。産業構造(Structure)が事業活動(Conduct)に影響を与え、それが最終的に業績(Performance)に影響を与えるというモデルを整理したものです。

そのため、経営戦略として魅力的な産業構造を見つけることが重要という考えです。

プロダクト・ライフサイクル

プロダクト・ライフサイクルとは、製品・サービスの成長パターンを整理した考え方です。製品は導入期、成長期、成熟期、衰退期の4つのステージにわかれ、それにあわせた施策を検討するという考え方です。
関連:プロダクトライフサイクルとは>>

マーケティングの理論の学習におすすめ書籍4冊

具体的にマーケティング理論を学べるおすすめの書籍をご紹介します。マーケティング業界はスピード感が早く、トレンドにあわせて常に新刊が出ています。

しかし、常に新しい情報を点で吸収するのではなく、伝統的な理論はまずは学んだ上で新たな情報を学ぶことを推奨します。そこで今回は伝統的な理論を学べる3つの本をご紹介します。

もっと多くの書籍を知りたい方はこちらの記事もおすすめです。
関連:マーケティングを勉強する書籍&サービスと方法まとめ>>

マーケティング戦略 第5版 (有斐閣アルマ)

『マーケティング戦略』は、伝統の戦略から最新の事例も含む最新の戦略論まで幅広くマーケティング戦略がカバーされている著書です。伝統的な戦略論だけでなく、最新のマーケティング戦略まで学ぶのに有効な本です。

[改訂4版]グロービスMBAマーケティング

『グロービスMBAマーケティング』は、グロービス経営大学院のマーケティングの参考書であり、体系的に伝統的なマーケティング戦略がまとめてあります。理論はマーケティング戦略で学び、今日的なフレームワークやケーススタディはグロービスMBAマーケティングで学ぶという分担がおすすめです。

グロービスMBA集中講義 [実況]マーケティング教室

マーケティングは、必要とされ始めたのがつい100−200年前ということもあり、他の学問と比べると圧倒的に歴史が浅いのです。マーケティングの歴史を時系列で学び、理解しておくことはとても重要です。

新訳 ハイパワー・マーケティング

『ハイパワー・マーケティング』は全米でマーケティング・バイブルともいわれている名著です。現在増えているSNSマーケティングやウェブマーケティングの理論などを学ぶのにも有効です。

マーケティング理論を実際に活用するには?3つのマインドセット

それでは、最後にマーケティング理論を活用するためのマインドセットをご紹介します。

しのごの言わず実践してみること

ご紹介したような理論や経営戦略、ビジネスモデルなどは本を読めば一日で知識を得ることが出来ます。しかし、知識を得ているだけでは実践に活用できません。

物事を抽象的に整理するのは学術的な視点であり、実際に実践として成果を出すためには、理論を実践しながら再現することが重要です。そのためにも冒頭でご紹介したような戦略フローから実践してみることがおすすめです。もし、実践の環境がなければ自分で探してみる姿勢も重要になります。

「目的」的に取り組むこと

2つ目の視点は「目的」的に取り組むことです。理論を学ぶことや、理論の実践に集中するあまり、目的がわからなくなり効果につながらないかもしれません。

そもそもなんでマーケティングを取り込まなきゃいけないのか、マーケティングを行うことで何を実現したいのかを見失わないようにしましょう。もし、目的がわからない場合はイシュードリブンという発想を持つことがおすすめです。

イシュードリブンとは?

イシュードリブンとは、問題の本質的な課題を捉えた上でそれを元にして意思決定をすることです。常に問題の本質的な課題は何なのか、問題へのインパクトの大小などを軸に課題を見つけ、それに即した意思決定を行うことです。

常に新しい情報をキャッチアップすること

最後は常に新しい情報をキャッチアップし続けることです。ご紹介したようにマーケティングはスピードが早く、常に新しいテクノロジーや理論、新たなメディアやトレンドが変わります。そのためにも常に新しい情報をキャッチしながら最適な戦略を検討することが有効です。

Infohubのニュースアプリでは、国内・海外含めて最新情報を常にキャッチできます。一度ぜひ使ってみてください。

まとめ

いかがでしたか。マーケティング理論を理解することでマーケティングの基本を把握でき、また戦略を検討し、より効果の高い戦略立案が可能です。今回は基礎的な理論をご紹介しましたが、もしほかのフレームワークも興味ある方は是非こちらの記事も御覧ください。
関連:マーケティングフレームワークまとめ-戦略作成・分析に役立つ>>

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ウォンツとは?|初心者必読|ニーズ・シーズとの違いや具体例を紹介 https://infohub.jp/media/2021/09/06/3999/ https://infohub.jp/media/2021/09/06/3999/#respond Sun, 05 Sep 2021 22:30:00 +0000 https://infohub.jp/media/?p=3999 「ウォンツの意味がわからない」「ユーザーのウォンツに基づいたサービス・プロダクト・プロダク...

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「ウォンツの意味がわからない」「ユーザーのウォンツに基づいたサービス・プロダクト・プロダクトを開発したいが、ウォンツの見つけ方がわからない」

このようなお悩みはありませんか?

ウォンツの意味を理解するにあたって、ウォンツだけでなくニーズについても理解すれば、さらにユーザーのウォンツが発見できます。また、サービス・プロダクト・プロダクトを開発するためには、ウォンツだけでなく、顧客ニーズも認識する必要があります。

そこで今回はウォンツの用語解説やニーズとの違いについて初心者の方にも具体例を用いてわかりやすく説明し、ウォンツの見つけ方を解説します。

ウォンツとは

ウォンツとは、あるサービス・プロダクトを顧客が「欲しい」と考えている状態です。

顧客ニーズを満たすために開発されたサービス・プロダクトを求める感情であり、具体的なサービス・プロダクトに対する欲求ともいえます。

マーケティング活動におけるウォンツとは、顧客の本質的なニーズを捉えて、サービス・プロダクトに転換することが重要とされているのです。

では、ウォンツに対する「ニーズ」とは何なのでしょうか。

ニーズとは

ニーズとは顧客の生理的・社会的欲求など、さまざまな事柄に対して「満たされていない」状況を指します。

顧客ニーズは漠然としたものであり、顧客自身の自覚がないものや、サービス・プロダクトでは解決不可能と思われるものも含まれます。

シーズとの違い

ニーズとの他にウォンツと似たような用語に「シーズ」があります。シーズとは、元々は「」という意味です。

マーケティングにおけるシーズの意味は、サービス・プロダクト開発の素となる技術やノウハウやサービス・プロダクトの素材や材料です。自社のシーズ、つまり自社の技術・ノウハウや新素材等を用いたサービス・プロダクト開発は「シーズ志向」や「シーズ発想」といわれます。

このようにシーズは、ニーズとは呼び方が似ていても意味は全く異なります。

マーケティングの関する基本知識はこちら→マーケティングとは?知っておくべき歴史や戦略、AI時代に必要なこと

【具体例】ニーズとウォンツの違い

マーケティングにおけるウォンツとニーズは混同されます。

ニーズとウォンツの違い

上の図を用いて説明すると、ニーズが「就寝時間にリラックスしたい」だとすると、ウォンツは「間接照明が欲しい」です。

このように、ニーズは顧客自身の欲求やそれに対するサービス・プロダクトに無自覚な状態であり、ウォンツは顧客自身の欲求や解決するサービス・プロダクトに対して自覚があります。

また、ニーズだけの感情の状態である場合、購買行動までに時間がかかります。

それに対してウォンツの場合は、それを解決する具体的なサービス・プロダクトがあるため、ニーズと比べて購買行動までに比較的時間がかかりません。

ウォンツとニーズには、欲求や求めるサービス・プロダクトの明確さや購買行動までの時間にも違いがあるのです。

加えて、ニーズとウォンツは顧客が感じるタイミングが異なります。

ニーズがでてきてウォンツがでてくるのです。

例えば、「人参の皮むきが苦手」というニーズが出てきて「ラクに皮が向けるピーラーがほしい」というようなウォンツがでてくるように、物事や事象に対する満たされない感情のニーズが生まれ、商品を求める感情のウォンツが生まれるのです。

ウォンツを見極める方法

上の図は顧客のウォンツを見極める方法を表した図です。

顧客のウォンツを知るためには、本質的なニーズを知る必要があり、他の解決手段などを考えると、隣接したウォンツが導き出せます。

顧客が日常生活で不便と感じることをリサーチする

顧客のウォンツを見つけ出すためには、顧客が日常生活で不満を感じている事象や物事を調べましょう。

顧客が不満を感じる事象や物事をリサーチできたら、それを解決するサービス・プロダクトを考えましょう。顧客の不満に基づいて考えたサービス・プロダクトは、当然顧客ニーズに合わせたサービス・プロダクトになるため、安定した需要があると言えます。

このように、顧客ニーズからウォンツを見極め、サービス・プロダクトを開発するためには、まず顧客が日常生活でどのような不便を感じるかのリサーチが必要です。

関連:マーケティングリサーチとは – その行程や注意点、市場調査との違いを解説>>

ニーズからウォンツを生み出すための3ステップ

ニーズからウォンツを生み出すためには、3ステップあります。

ニーズからウォンツを生み出すための3ステップ

1.サービス・プロダクトの認知
2.競合優位性の確立
3.ブランディングの確立

 

1.サービス・プロダクトの認知

顧客ニーズに基づいたサービス・プロダクトを開発するためには、顧客のニーズから具体的なウォンツを生み出す必要があります。

ニーズからウォンツを生み出すためには、まず顧客にサービス・プロダクトを認知してもらう必要があります。サービス・プロダクトを認知してもらうための、最適なコミュニケーション戦略を策定しましょう。

マーケティングコミュニケーション戦略についてはこちらで詳しく解説しています
4Cとは?マーケティングは4Pから進化している-事例や比較で解説>>
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説>>

2.競合に対する優位性を確立する

顧客がニーズを抱いてウォンツを感じたとしても、自社よりも優れた競合のサービス・プロダクトがあれば、ウォンツの感情が競合に移ってしまいます。

そのため、顧客のニーズからウォンツを生み出すためには競合に対する優位性を確立しなければいけません。

顧客のニーズからウォンツを生み出すサービス・プロダクトを開発する場合は、競合となるサービス・プロダクトを分析し、顧客のウォンツを生み出せる、且つ競合に対する強みをもったサービス・プロダクトを考えましょう。

競合や自社サービス・プロダクト・プロダクト・プロダクトの「強み」「弱み」を生かす際に役立つのが「SWOT分析」です。
関連:【テンプレート付き】SWOT分析とは?戦略の作成方法から事例まで紹介>>

3.ブランディングの確立

顧客のニーズからウォンツを生み出すためには、サービス・プロダクトのブランディングを確立しましょう。ブランディングとは、プロダクト・サービスの特徴が消費者や顧客によって識別された状態の確立です。

自社や自社サービス・プロダクトが他の企業やサービス・プロダクトと識別されるためには、消費者からの認知や信頼を通じて企業やサービス・プロダクトの価値を高め、市場における地位を確立する必要があります。

ブランディングが確立されていると、市場における地位が確立されているため、顧客はニーズが生まれたら「あの企業のサービス・プロダクトを買おう」と感じ自社サービス・プロダクトにウォンツを抱きやすくなります。

ウォンツからニーズを明確にするための2ステップ

ここではウォンツからニーズを明確にするためには、2ステップが必要です。

ウォンツからニーズを抽出する2ステップ

1.サービス・プロダクトが欲しい理由を明らかにする
2.ニーズを深く掘り下げる

1.サービス・プロダクトがほしい理由を質問

サービス・プロダクトがほしい理由=ウォンツを質問しましょう。

例えば、飲料水を買った人に「なぜこの飲料水を購入したのですか?」というように、購入者に購入に至った意図や動機といったニーズをヒアリングしましょう。

ウォンツはニーズから生まれるため、まずは消費者の購買行動について疑問を持ち、ヒアリングすることが重要です。

2.ニーズを深く掘り下げる

ウォンツから導き出した質問を深く掘り下げてニーズが出せた場合、他の代替案がだせます。

例えば、飲料水を買った人に「なぜこの飲料水を購入したのですか?」と質問して「ミネラルがほしいから」といった回答が出た場合、他のミネラルを多く含んだ商品を開発すれば売れる可能性があります。

このようにニーズを深く掘り下げれば解決策が広がり、競合優位性も高まります。

ウォンツの用語を理解してマーケティングに活かそう

今回はウォンツの用語について解説し、ウォンツの見つけ方について紹介しました。

ユーザーのウォンツを掴むためにも日頃から顧客が日常生活で不満を感じる場面について調査をし、ニーズも把握しましょう。

マーケティングの基礎知りたい方はこちらもチェック→マーケティングとは?知っておくべき歴史や戦略、AI時代に必要なこと>>

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SWOT分析とは?【テンプレート付き】戦略の作成方法から事例まで紹介 https://infohub.jp/media/2020/11/06/3261/ https://infohub.jp/media/2020/11/06/3261/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=3261 マーケティングを行っているとSWOT分析というのをお聞きになったことがあるかもしれません。...

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マーケティングを行っているとSWOT分析というのをお聞きになったことがあるかもしれません。SWOT分析には企業分析というイメージがあるかもしれませんが、ビジネス課題や市場機会を検討する手法としても有効です。

本稿では、SWOT分析の基本から市場機会を検討する際に有効なクロスSWOT分析、テンプレートを紹介します。是非参考にしてください。

コンテンツサマリー

SWOT分析とは、内部や外部環境分析をするためのフレームワークです。Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの点から分析することにより、自社の市場機会や課題を洗い出します。

SWOT分析は、マーケティング戦略において、STP戦略を検討する前の環境分析のタイミングで行います。SWOT分析に有効なのフレームワークとして、PEST分析、3C分析、VRIO、5フォース分析などがあります。

また、SWOT分析を行う上で、市場機会を検討するためにはSWOT分析の要素を掛け合わせるクロスSWOT分析が重要です。クロスSWOT分析で検討できる戦略例としては下記のものがあります。

  • 強み×機会:強みで市場の機会を最大化する方法
  • 強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する方法
  • 弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する方法
  • 弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する方法

SWOT分析とは?知っておくべき4要素

SWOT分析とは、内部環境や外部環境を分析することで自社のビジネス課題やチャンスを洗い出すための分析フレームワークです。SWOT分析とは、「スウォット分析」と読み、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の頭文字からきております。

SWOT分析には、内部・外部要因、ポジティブ・ネガティブ要因があることも意識する

外部環境(機会・脅威)とは

外部環境は、市場や社会情勢などの自社ではコントロールがつかない情報のことであり、機会と脅威で分析します。

内部環境(強み・弱み)とは

内部環境は、企業やチーム内の資源などのことであり、競合などと比較することにより、自社やチームの強みや弱みなどを分析します。

Strength:自社の強み

Strengthは、自社ならではの強みです。なぜ、顧客が自社製品を購入してくれるのか、競合企業と比較したときの優位点やセールストークのときに売り込む要素などから検討します。

Strengthの例は、技術力の高さ、特許、顧客数、流通の強さなどがあります。

Weakness:自社の弱み

Weaknessは、自社の弱みや苦手のことです。例えば、競合には備わっていけど自社にはないもの、自社が苦手としているもの、改善が必要な点などを分析します。Weaknessの例は、価格や人材などの資源があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Opportunityとは、市場環境や消費者の変化、競合が対応できていないポイントなど自社にとって市場機会に繋がりそうな要素を分析します。

Threat:脅威

Threatとは、Opportunityの逆であり市場環境の変化や競合他社の動きなど自社の目標達成に向けて阻害要因となりそうな要素を分析します。

どのタイミングでSWOT分析を使うのか

SWOT分析は、マーケティング戦略を検討し始める際の環境分析の時に実施します。SWOT分析をもとに、マーケティングの基本戦略となるSTP分析の検討を行います。

SWOT分析を含めた、一連のマーケティング戦略の流れはこちらでも解説しています。
関連:《図解》はじめてのマーケティングプロセス

下記にて、SWOT分析の具体的な進め方をご紹介します。

STEP1:PEST分析でマクロ環境分析

まず、最初に行うのがマクロ環境分析です。マクロ環境分析に有効なのが、PEST分析です。PEST分析(ペスト分析)とは、「Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)」の頭文字からきています。

自社に影響し得るマクロ環境をそれぞれの視点から把握、予測するために活用します。
関連:PEST分析とは?>>

STEP2:3C分析でミクロ環境分析

マクロ環境分析が終えたら、自社を含めミクロの環境分析です。ミクロ環境分析を行うときに有効なのが、3C分析です。

3C分析とは、Company(自社)、Competitor(競合)、Consumer(消費者)の三者の戦略的三角関係(strategic triangle)の分析から、競争優位性など事業を成功させる要因(KFS)を発見できます。

3C分析について詳しく知りたい方はぜひこちらを読んでください。
関連:3C分析とは?>>

STEP3:SWOT分析でマクロ・ミクロ環境分析を俯瞰する

マクロ・ミクロ環境分析を終えたら、その情報をもとにSWOT分析を行います。PEST分析、3C分析で洗い出した要素をもとに、自社の市場機会や優れたアイディアを検討します。

SWOTにある要素を組み合わせることで戦略の方向を検討するクロスSWOT分析を利用します。クロスSWOT分析に関しては後ほど詳しくご紹介します。

STEP4:SWOTの分析結果をSTP分析に落とし込む

SWOT分析を終えたら、分析結果をもとにマーケティングの基本戦略となるSTP分析に落とし込みます。

STP分析とは、Segmentation(セグメンテーション)、Targeting(ターゲティング)、ポジショニング(Pogistioniing)というマーケティングの大きな方向性を決め込むことです。

関連:
セグメンテーションとは?>>
ターゲティングとは?>>
ポジショニングとは?>>

クロスSWOT分析とは?

SWOT分析だけでは、要素を書き出しただけです。市場機会を見出すことはできません。書き出した各要素を掛け合わせることで、戦略の方向性を見出すクロスSWOT分析が必要です。クロスSWOTの戦略例には下記の様なものがあります。

クロスSWOT分析の戦略4例


1.強み×機会:強みで市場の機会を最大化する方法

2.強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する方法
3.弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する方法
4.弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する方法

クロスSWOT分析をして、より実効性の高い分析へと落とし込む

クロスSWOT分析を活用した戦略策定の方法

クロスSWOT分析を活用した戦略策定の方向性について詳しくご紹介します。

【積極化戦略】自社の強み × 機会

積極化戦略では、自社の強みと機会を活用することで、自社の市場機会を最大化させる戦略や施策を検討します。

クロスSWOT分析において最も重要となるため、より多くの施策の検討を行いましょう。多くの施策を洗い出しておくことで様々な可能性を検討できます。

【差別化戦略】自社の強み × 脅威

差別化戦略では、自社の強みを活用することで、脅威を最小限にするための戦略を検討します。ここで重要なのは、競合との差別化ポイントなど、ネガティブな脅威をポジティブに変えられるような施策を検討しましょう。

【段階的戦略】自社の弱み × 機会

段階的戦略は、自社の弱みを克服し、市場機会となる機会を最大活用することを目指します。ここで重要なのは、どのように自社の弱点をポジティブに変換できるかです。

【専守防衛・撤退】自社の弱み × 脅威

自社の弱みと脅威が重なった場合は将来的に大きなビジネスロスが見込まれます。

しかし、事前に防衛策を検討しておくことにより、早期の解決やそのような事態を回避する事が可能な場合もあります。また、このような状況を回避するために戦略的な撤退を検討する判断も必要です。

SWOT分析に活用できるフレームワーク

PEST分析や3C分析など以外にもSWOTの分析で活用できるフレームワークとして、「VRIO」や「5フォース分析」などがあります。

VRIO:強みと弱みの分析が効果的

VRIOとは企業の強みや弱みを分析するときに有効なフレームワークです。リソースベースドビューという考え方に従い、企業の経営資源を分析します。

VRIOは、Value(経済価値)、Rareness(希少性)、Imitability(模倣可能性)、Organazation(組織)の頭文字からきています。

  • Value(経済価値):経営資源の経済的価値を分析します。
  • Rareness(希少性):経営資源の希少性が高いと競合の市場参入を防げます。
  • Imitability(模倣可能性):経営資源が模倣が難しいと市場優位性を保てます
  • Organazation(組織):経営資源を有効に活用できる組織化を分析します。

5フォース分析:脅威の分析に効果的

5フォース分析は、競合脅威を分析するために有効なフレームワークです。5つの競合脅威要因があります。

5つの競合脅威要因


1.新規参入の脅威(entry)
2.代替品の脅威(substitutes)
3.供給者(サプライヤー)の脅威(suppliers)
4.購入者(顧客)の脅威(buyers)
5.競合の脅威(rivalry)

【初心者必見】SWOT分析のテンプレート

SWOT分析のテンプレート

競争力を見つけるSWOT分析の事例4選

最後に実際の企業でのSWOT分析の活用事例をご紹介します。
1.Amazonの事例>>
2.スターバックスの事例>>
3.コカコーラの事例>>
4.Appleの事例>>

Amazon

Strength
−顧客第一主義
−低価格
−即日配達
−ブランド認知度
−パートナーシップ
Opportunity 
−市場拡大
−独占販売
−自社商品の開発
Weakness
 −利益率の低さ
Threat
−サイバー犯罪
−個人データの活用独占禁止法

Strength:自社の強み

Amazonの強みは企業ミッションでもある顧客第一主義ということがあります。

競合や技術的革新ではなく、常に顧客第一に考えるということにより、どこよりも多い品揃え、低価格、すぐに配送できる流通など他のサービスでは実現出来ないようなクオリティーを実現しています。

また、それ以外にもブランド認知度やブランドイメージ、パートナーシップ、様々な新しいサービスを生み出すイノベーション力などが強みです。

Weakness:自社の弱み

弱みに関しては、利益率の低さがあります。低価格や即日配達などのサービスを提供するために利益率が低くなっているため、将来的に大きな問題になる可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Amazon設立当初は、本のECサイトとしてスタートし、本以外にもDVDや日用品など領域を広げております。このようにまだAmazonで取り扱っていない市場への拡大は大きなチャンスの一つです。

また、今後他の企業とのパートナーシップで独占販売などの可能性や自社製品販売でのプライベートブランドの展開などもあります。

Threat:脅威

脅威としては、サイバー犯罪などの可能性や個人データの活用に関する法規制、その他独占禁止法などの法規制の問題などがあります。

スターバックス

スターバックス
Strength
−利益率の高さ
−海外ネットワーク
−倫理活動
Opportunity 
−デジタル化
−モバイルオーダーなどの新しいビジネス
Weakness 
−新商品開発
−コーヒーショップというビジネススタイル
Threat
−コーヒーの代替飲料の出現
−コーヒー豆などの原材料の価格高騰

Strength:自社の強み

スターバックスの強みはまずは利益率の高さです。年間600億円を超える利益率の高さを実現しており、毎年50億円以上成長しています。

その他に40カ国以上展開している海外ネットワークであったり、コーヒー生産者の生活を保つための倫理的な活動方針やブランド力などがあります。

Weakness:自社の弱み

スターバックスは商品開発力に定評もありますが、継続した新商品開発が難しくなってきています。またコーヒーショップというビジネスに依存しているため、今後生活スタイルの変化に対応できない可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

外部要因としては、デジタル化などに伴いMobileOrderなどの新しいサービスを提供の可能性が出てきたことや、フランチャイズなど新たな流通展開などの可能性があります。

Threat:脅威

スターバックスは大きく成長を続けてきましたが、市場がこのまま成長をし続けるとはわかりません。またコーヒーではない代替飲料が登場する可能性も常にあります。

その他に、乳製品・コーヒー豆などの原材料の価格高騰の可能性もあります。

コカ・コーラ

Strength
−ブランド認知度
−ブランド浸透度
−200カ国以上の展開
−商品ラインアップ
Opportunity 
−ワールドカップなどのスポンサー
Weakness 
−王道商品の少なさ
−商品のカニバリ
Threat
−レッドブルなどの新商品の出現
−若者の商品離れ

Strength:自社の強み

コカコーラの強みはなんと言っても、ブランド認知度とブランド浸透度です。650言語以上、200カ国以上で展開されております。

また、コカコーラだけでないお茶、アクエリアスなど幅広い商品ラインナップを取り揃えていることも強みの一つです。

Weakness:自社の弱み

弱みとしては、コーラ以外の王道商品が少ないということが一つあります。

また、商品展開が増えすぎてしまった結果、新商品を開発しても店頭でのカニバリゼーションが起きてしまう可能性があります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

機会としては、オリンピックやワールドカップの海外スポンサーを行っていることから新しいプロモーション展開などができるというメリットがあります。また、それ以外に健康ブームなど新しい消費者トレンドがあります。

Threat:脅威

レッドブル、モンスターなどの栄養ドリンクなど新しい商品登場してくる可能性や、健康志向の影響などで逆に若い世代のコカコーラ離れが起きたりする可能性があります。

Apple

Strength
−ブランド力
−シンプルなデザイン
Opportunity 
−技術発展
−パートナーシップ
Weakness 
−価格帯が高い
Threat
−中国企業など新興企業の進出
−GoogleやAmazonなどのサービス拡大
−シンプルなデザインが故に、偽物が作れる

Strength:自社の強み

Appleの強みはなんと言っても、ブランド力です。Appleの商品と聞くだけで、シンプルでデザイン性が優れているというイメージが湧きます。

また、iPhoneやMacをもっているだけでクリエイティブなイメージがもてるなどユーザーまでもが特別なイメージが持てるほどブランドイメージが強いです。

Weakness:自社の弱み

一方、Appleの弱みは価格帯が高いことです。例えば、パソコンにしても最低4万円程度で買える中で、MacBookは10万円近くします。

また、スマートフォンでも1万円程度で買える機種もある中でiPhoneは10万円近くします。Appleの商品は、高価格ということでブランド価値を保つ一方、ユーザー層を制限しているというデメリットがあります。

Opportunity:チャンスとなる外部要因

Appleのチャンスは、AIやマシンラーニングの技術発展やウェアラブルデバイスなどの新たな市場機会となりうる市場が広がってきていることやビーツや任天堂など多くの企業とのコラボレショーンなどがあります。

Threat:脅威

Appleの脅威は、中国系企業新興企業などの出現やAmazonやGoogleなどのサービスの拡大により、自社のサービス領域への侵食が起きていることがあります。

また、デザインがシンプルなため、簡単に偽物商品が作れてしまうという問題もあります。

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ある旅の夢を見ているとしましょう。

あなたは本、水着、サングラス、そして晴れた休暇に着るお気に入りの服や、お腹が空いてイライラしないように、おいしい食べ物も詰め込みました。

あとは、携帯電話の充電器、IDカード、薬、現金…と。必要なものはすべて揃っていますか?

車のエンジンをかけて、気分が上がる音楽をかけて、ずっと夢見ていた楽しい旅の準備をしています。

でも、2時間もすれば、どこに向かっているのかもわからない、あなたにとって未開の道に出ます。

あなたは、晴れた日に休暇を取りたいと思っていること、水着や本、その他のアイテムが必要になることを知っているだけです。

どこに向かってるのでしょう?目標とする目的地はどこでしょうか?

私はそんな皆さんに話しています、その驚くべきビジネスアイデアを持つ、親愛なるスタートアップの創設者の皆さん。

あなたは、ターゲット市場を理解できているでしょうか?


ほとんどのスタートアップは同じ課題を抱えています。

まず、創業者は、解決すべき問題や満たすべきニーズを見つけ、問題に対する素晴らしいアイデアを考え出します。

そして、そのアイデアを現実のものにするための製品やサービスを開発します。

しかし現実問題、もしあなたの製品やサービスが誰にも購入されなかったとしたら、あなたがやっていることは学級活動に過ぎません。

「すごい」製品を作れば、人が集まってきてユーザーや顧客になってくれると考えていませんか?

しかし、現実には「すごい」というのは個人の解釈であり、明確に定義されたターゲット市場の問題を解決している場合にのみ、そのアイデアが「すごい」ということになります。

正直に言うと、今日ではほとんどの人がビジネスを始めることができるので、ターゲット市場が明確に定義されていないと、「すごい」アイデアを出すことが難しくなっています。

あなたの参入市場には、何らかの形で問題を解決したり、ターゲットとすべき顧客のニーズを満たす製品・サービスが既にすでに存在するでしょう。

スタートアップの失敗理由のトップは「市場のニーズがない」であることが判明した
The Top 20 Reasons Startups Fail

CBInsights[1]がスタートアップの創業者に、過去に失敗した理由を尋ねたところ、その理由のトップは「市場のニーズがない」であることが判明したといいます。

以下、失敗した起業家の一人からの引用です。

「私は、私たちが販売している商品に興味を持っている人がいなかったために、本質的に顧客がいないことに気がつきました。医師はより多くの患者を求めているのであって、効率的なオフィスを求めているわけではありませんでした」

もしあなたがその「すごい」ビジネスアイデアのターゲット市場を定義しなければ、ターゲットが散らばり、あなたの努力は分散され、あなたのリソースは枯渇します。

ターゲット市場を定義すべき理由

まず、潜在顧客とターゲット市場を定義し、彼らのペインを理解し、市場規模と機会を探り、ソリューションの調査をすることが理想です。

そして最後に、製品やサービスの開発に着手します。

しかし、まずソリューション、次にターゲット市場というように、ほとんどのスタートアップはこれを逆算して行っています。

製品やサービスではなく、彼らが何を必要としているのかが重要なのです。

つまり、そのようなスタートアップが、今からターゲット市場を見つけて定義するためには、思い切ったことをしなければならないということです。

では、スタートアップとして、なぜターゲット市場を見つける必要があるのでしょうか?

主な理由は2つあります。

まず、1つの顧客グループに焦点を当てることで、より良い製品とメッセージを構築することができるからです。顧客のペインをただ推測するのではなく、最小限のヒアリングと検証、迅速なフィードバックのより真のニーズを理解できます。

2つ目は、製品を本当に必要としている1つの顧客グループにフォーカスすることで、彼らが再び訪れ、アクティブなユーザーとして滞在するようになるからです。これにより、長期的には顧客の定着率が高まり、スケーラブルで収益性の高いビジネスを実現できます。

考えてみましょう。

もし、ある顧客グループに焦点を当てなければ、機能の追加や削除に役立つ、実際の顧客から製品に関する具体的で的確なフィードバックを得ることはできません。

そうなると、あなたの仕事のほとんどが思い込みに基づく努力になってしまい、最終的には失敗に終わってしまいます。

1つの顧客グループに焦点を当てなければ、マーケティング戦略の中でメッセージや提供価値を明確にできません。

さまざまなタイプの顧客にリーチし、それぞれに最適化されたコンテンツを生成することで、最終的にターゲット市場を見出すことになります。

これでは、あなたのマーケティング予算が分散的に投下されてしまい、より収益性の高い、理想的なタイプの顧客を獲得するポイントに十分な予算を投下できなくなってしまいます。

そうして分散的に獲得した顧客のほとんどは、リピーターとして戻ってくることのない、単発のユーザーになってしまいます。

そうなると、あなたのスタートアップは、定着率が低く、獲得コストが高いビジネスに変わってしまいます。そして、最終的には失敗に終わるでしょう。

まとめると、特定のターゲット市場を定義することで、

  • 製品を改善するための良質なフィードバックを集めることができる
  • マーケティング戦略を明確にして、最小限のコストでリーチを拡大します。
  • 定着率を上げて収益性を高める

そんな効果があります。

ターゲット市場をどのように定義すべきか

すぐに結果がわかるコーディングや、いくら費用を投下したかが一眼でわかる有料広告とは異なり、ターゲット市場を定義するというのは非常に抽象的な作業です。

質の高い顧客層を発見するために、さまざまな情報を言語化したり、それをドキュメントに残すといったような地道な努力が必要になるでしょう。

しかし、あなたがあなたの潜在顧客を知れば知るほど、あなたの製品・サービスを購入するように説得しやすくなります。

そこで、ターゲット市場の仮説の構築や策定を言語化するためのフレームワークを紹介します。

それは、「Who-What-When-Where-Why」です。

1- Who

「Who」を質問をすることは、ターゲット市場を定義する上で最も楽しく、重要な部分かもしれません。

また、最も失敗しやすい質問でもあるかもしれません。

製品やサービスに最適なターゲット層をより具体的に定義し、他のターゲット層と切り分けるために、「Who」と質問をしていることを意識しましょう。

年齢、性別、配偶者の有無などを考慮しても製品やマーケティング戦略に変化を見込めない場合は、不要な指標として除外することも大切です。

ここでは、「Who」で考慮すべき変数をご紹介します。

  • 年齢層
  • 性別
  • 住んでいる場所
  • 配偶者・家族の状況
  • 教育レベル
  • 職業
  • 所得水準

2-What

“What”は、持論ですが、”Who”の質問よりも、ターゲット市場を定義する際に参考になる情報を得られることが多いです。

(1)ターゲット市場の性別か、(2)ターゲット市場の購買動機、どちらがより価値があるか、簡単な検証をしてみましょう。

年齢や性別、教育レベルが不要であるというわけではなく、これらの「What」を深掘らなければ、ターゲット市場に関するあらゆる人口統計学的情報を持っていても、無意味になってしまうということです。

  • あなたの潜在顧客が抱える課題・ニーズは何ですか? あなたの製品/サービス解決できる課題、満たすことのできるニーズは何ですか?
  • 顧客が抱える不満は何ですか?ソリューションに関連した課題、価格に関連した問題を持っていますか?
  • 顧客の購買動機は何ですか?購入を可能にするその他の潜在的な要因は何ですか?
  • 購買プロセスに影響を与える可能性のある個人/企業の目標は何でか?

3- When

もし、あなたの製品/サービスの購買に季節性やタイミングが関連しているのであれば、それを明らかにすることで、マーケティング戦略が改善されるかもしれません。

例えば、あなたがフードデリバリービジネスを行っている場合、特にランチやディナーの時間帯に潜在的な顧客のニーズが高まるであろうと推測できます。

また、学生を対象としたビジネスであれば、新学期のシーズンが大きな影響を与えると判断できるはずです。

貴社のビジネスがB2B – SaaSソリューション系であれば、ターゲット市場の決裁者が第4四半期末までに契約をするように動くはずです。

ここでは、その詳細を知るために質問すべき「When」の質問をいくつかご紹介します。

  • 顧客はどのタイミングで問題解決のソリューションを探し始めますか?
  • 顧客にアプローチするのに最適な時間帯や季節はいつですか?
  • 顧客が購入の意思決定をする特定の時期(日、月、季節)はありますか?
  • 顧客があなたの製品やサービスに興味を示さない特定の時期はありますか?

4- Where

マーケティングの4P(Product, Price, Promotion, Place)はインターネット以前の素晴らしいフレームワークでした。

それは今でも便利なフレームワークですが、「Place(場所)」の定義はここ5~10年で大きく変わったように感じます。

なぜなら、潜在的な顧客がソリューションを探している場所は、もはや物理的な場所であるとは限らないからです。

人々は検索エンジン、ソーシャルメディア、メッセージングアプリなどで情報を収集し、最終的にオンラインで購入するのです。

このようなユーザーにとっての「Place」は、認識から購入までほとんどの時間を過ごす場所であるということを理解しておきましょう。

すべての業界、市場、ビジネスは、認識-評価-購入の独自のマーケティングファネルを想定しておく必要があります。

すべての業界、市場、ビジネスは、認識-評価-購入の独自のマーケティングステージを想定しておく必要がある
What’s the Right Content for Each Stage of the Marketing Funnel?

顧客が最も多くの時間を費やしているチャネルを探してみてください。

  • 新製品や新サービスをどこで発見するのか? 検索エンジンなのか、ソーシャルメディアのプラットフォームなのか?
  • 特定の問題についての情報収集はどこでするのか?検索エンジン、または他のプラットフォーム?
  • 友人や専門家、インフルエンサーからお勧めされた後どうするのか?ソーシャルメディアや各種プラットフォームで誰をフォローしているのだろうか?
  • どんなチャネルが購入の意思決定に大きな影響を与えるのか?

マーケティングのファネル、4Pに関する詳細は、この記事でも解説しています。

国内ビジネスリーダー向けメディア
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5- Why

「Why」という質問は、購買決定の背景にある理由を理解するのに役立つので、収益性が高く、拡張性のあるビジネス上の意思決定を行う上でより重要です。

顧客インタビューと適切な競合他社の調査で検証されていない任意の「Whyの仮説」は、一次情報として非常に価値が高く、Who-What-When-Whereのいずれも仮説が’検証されていない場合でも、製品・サービスの機能、またはマーケティング戦略を最適化できます。

注意すべきは、ターゲット市場に関連した「Why」の答えを咀嚼しきれていないにもかかわらず、製品・サービスやマーケティング戦略を根本的に修正することは、極めて不確実性が高い行為となることです。

  • なぜターゲット市場の問題が解決されていないのでしょうか?
  • なぜ競合他社はまだ解決策を作っていないのでしょうか?
  • なぜ顧客は競合他社ではなく、あなたの製品やサービスを選ぶのでしょうか?
  • なぜ顧客はあなたの製品やサービスにお金を払うのでしょうか?あなたの製品・サービスの方が手頃だからか、それとも便利だからか?

まとめ

5Wの質問は、紛れもなくあなたのターゲット市場を理解を促進するものです。

ターゲット市場を定義するためのより良い方法やフレームワークがあるならば、それに取り組みましょう。もっと創造的な質問があると思うのであれば、それを見つけるために最善を尽くしてください。

あなたの目標は、ターゲット顧客を明確にして、彼らのニーズに合った製品やサービスを提供し、彼らの購買意欲を高めるためのマーケティング戦略を構築することです。

そして、ターゲット市場は永遠に同じではないことを忘れてはいけません。顧客とそのニーズは、市場とともに常に変化しているのです。

また、競合他社もその需要を満たすために変化し、あなたのビジネスとあなたの目標も変わっていくのです。

ターゲティングについてより知識を深めたい場合は、こちらの記事がおすすめです。

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コンテンツ提供:Batuhan Apaydin

アメリカ・サンフランシスコ在住。Momentum Marketing & Advertising の創業者。

原文:How to Find a Target Market for Startups Who Haven’t Figured It Out Yet


[1]…The Top 20 Reasons Startups Fail

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デジタルマーケティングとは?6つの手法や成功事例をわかりやすく徹底解説 https://infohub.jp/media/2021/05/28/3817/ https://infohub.jp/media/2021/05/28/3817/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/media/?p=3817 IT化により、WebサイトやSNSを通したオンラインでのマーケティングの需要が増加していま...

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IT化により、WebサイトやSNSを通したオンラインでのマーケティングの需要が増加しています。

そこで、マーケティングの中でも、デジタルマーケティングについて気になってはいるものの

・具体的な施策や仕事内容が何かわからない
・Webマーケティングとの違いがはっきりしない

というビジネスリーダーの方もいると思います。

そこで今回はデジタルマーケティングの手法や成功事例を解説します。

デジタルマーケティングとは

デジタルマーケティングとは、IT技術、AI技術などのデジタル技術を活用して、商品やサービスが売れる仕組みを作ることです。

マーケティングは商品やサービスが売れる仕組みを作ることですが、

ここで指す「デジタル」とは、インターネット・アプリケーション・デジタルサイネージ、・IT技術・AI技術など、多岐にわたります。

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デジタルマーケティングの2つのメリット

デジタルマーケティングのメリットは、大きく分けて2つあります。

メリット1:データの収集・分析が可能

従来のマーケティングであれば、ユーザーへのニーズ調査などは訪問であったり、紙媒体のアンケートであったりと調査や収集に時間がかかってしまいました。

しかし、デジタルマーケティングは、Web上でユーザーなどに対して調査するため、調査や収集に時間を有しません。そのため、調査から検証までをスピーディーにでき、改善できます。

また、デジタル化すればすべてのデータが数値として残されるため、スピーディーな分析が可能です。スピーディーな分析が可能になれば、タイムリーな情報共有・意思決定が可能になります。

メリット2:より多くのユーザーを対象にできる

従来のマーケティング手法であれば、調査に時間を有するため、限られたユーザーにしかリーチできませんでした。

しかし、デジタルマーケティングは調査や効果検証に時間を有さないため、より多くのユーザーをマーケティングの対象にできます。

近年では、ビックデータ技術やAI技術を利用して、顧客購買行動を分析し、隠れた顧客のニーズやトレンドまで考慮ができるようになりました。

Webマーケティングとの違いは「扱う領域」

デジタルマーケティングはよく「Webマーケティング」と混同されます。

Webマーケティングとの違いは、「扱う領域」です。下の図のように、デジタルマーケティングの種類の中にWebマーケティングがあります。

デジタルマーケティングとwebマーケティングの違いは,扱う領域である

Webマーケティングは主にWebサイトやSNSを手法とするマーケティングですが、

デジタルマーケティングは、CRMやVRなどのデジタルツールやビッグデータなどデジタルを介したデータなど、デジタル全般をマーケティングの手法とします。

デジタルマーケティングの需要は増加している

近年では、Webユーザーの増加から、ECサイトでのオンラインショッピングなど、Web上で購買活動が盛んとなりました。

消費者のニーズが多様化する中でも、企業側は素早い消費者のニーズ調査や分析が求められていいるため、効率的で継続的な改善活動としてデジタルマーケティングが重宝されているのです。

デジタルマーケティングの流れ

デジタルマーケティングの流れはこのようになっております。

LIB CONSULTING:デジタルマーケティング戦略の立案支援プロジェクト

ターゲットが大手・準大手企業とするのか、中小企業となるのかでデジタルマーケティングの流れは異なります。

中小企業をターゲットとする場合、テレマーケティングではなく、直接担当者へDMの送付が効果的です。また、フィールドセールスではなく、オンライン上でセールスすると効果的です。

設定したターゲットに向け、最適なマーケティング施策を設計することが必要とされます。

デジタルマーケティングの手法

具体的にデジタルマーケティングにはどのような手法があり、企業でデジタルマーケティングをする際にはどのような仕事をするのかを紹介します。

Webサイト運用

Webサイトの閲覧数増加やWebサイトを通した収益増加など、Webサイトを運営する上での目標や目的を達成するための施策をします。

集客施策

集客施策とは、Webサイト訪問者の増加施策です。具体的にはSEO対策や、WebサイトのUI改善などです。

コンバージョン施策

コンバージョン施策とは、Webサイト上での収益増加など、Webサイトを運営する上での目標や目的を達成するための施策をします。

具体的にはWebサイトのUX・CTA改善、LPOなどがあります。

MA(マーケティングオートメーション)

MA(マーケティングオートメーション)とは、収益向上のために、マーケティングを自動化するツールです。

メールマーケティング・スコアリング・キャンペーン管理・レポーティングによってリード創出からリードナーチャリングをします。

CRM

CRMとは、顧客関係管理を指します。顧客を中心に考えてビジネスを展開し、収益向上を目指すマネジメントの手法です。

CRMをマーケティングに活用すれば、顧客への緊密な関係を保つだけでなく、マーケティングや新商品のアイデア、業務改善など、あらゆるシーンで役立つでしょう。

アプリマーケティング

アプリマーケティングとは、スマートフォンのアプリを使ったマーケティングです。アプリケーションの開発が増加しているため近年注目されています。

アプリを実際に使っている顧客を対象にしたマーケティングのため、広告などのメッセージを独占的に顧客に届けられます。

IoTの活用

IoT(Internet of Things)とは、物がインターネットに接続され情報交換できる仕組みのことです。

これを活用することより、インターネットに接続されたモノからの情報を収集し分析できます。

例えば、「スマホで照明をコントロールできるツール」を対象とした場合、どれくらいの照明の明るさが多く設定されやすいのか、どの時間帯にどれくらいの照明の明るさが設定されているかなど、「その照明にどんな設定がされているのか」というデータを収集できます。

AI・データの活用

AIやデータを活用したマーケティング手法もデジタルマーケティングです。

ビッグデータとよばれる膨大な量の市場データをAIが整理・分析して、パターンやルールが引き出せます。さらに、AIの機械学習によりターゲット一人ひとりにあった施策が可能となります。

デジタルマーケティングの戦略構築方法

デジタルマーケティングの戦略構築は6つのプロセスで構成されますが、「環境分析」と「基本戦略設計」、「戦略の実行評価」の3つのステップに大別されます。3つのステップの目的はそれぞれ下記のように整理できます。

環境分析:市場を理解し自社事業が参入・成長する機会を発見する
基本戦略設計:ターゲットとする顧客を明確にし、具体的なマーケティング戦略を策定する
戦略の実行評価:自社の目標と実際の成績を比較し、どのような改善が必要か検討、再実行する

環境分析や基本戦略策定・修正を実行し、市場に対して正しく堅実なマーケティング戦略を遂行することがミッションです。

具体的な戦略構築の方法については以下の記事を参考にしてください。

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デジタルマーケティング担当者に必要なスキル

具体的にデジタルマーケティングを担当する人にはどのようなスキルが求められるのでしょうか。

単なるマーケティングに必要なスキルはデジタルマーケティングにも必須ですが、デジタルマーケティングならではの必要となるスキルが存在します。

デジタルマーケターに必要な3つのスキル

デジタルマーケティングトレンドを把握するスキル
クリエイティブスキル
デジタルツール活用スキル

デジタルマーケティングトレンドを把握するスキル

デジタルマーケティングに活用されるデジタルツールなどのトレンドを理解するスキルが求められます。デジタルツールは年々市場規模が拡大しており、トレンドの把握は容易ではありません。

しかし、市場規模が拡大するとともに提供される技術も向上しているため、トレンドを把握してデジタルツールを活用すれば、よりよいマーケティング施策が可能となります。

クリエイティブスキル

デジタル市場はまだ発展途上で、マーケティングの「正解」が描きづらいため、クリエイティブなスキルも求められます。

ここでいう「クリエイティブ」とは新しいデジタルマーケティングの手法や戦略のことで、デジタルマーケティングを行うにあたり、既存の手法に縛られない新しい分析方法や戦略を考えるスキルが求められています。

デジタルツール活用スキル

デジタルマーケティングをするにあたり、戦力となるデジタルツールに慣れており、使えなければ施策が実行できません。デジタルツールのほかにもWebサイトやデジタルツールの仕組みを理解していなければ有用な施策は考案できません。

そのため、デジタルツールの仕組みを理解しており普段から利用している状態が理想とされます。

2つのデジタルマーケティングの成功事例

デジタルマーケティングにはどのような成功事例があるのでしょうか。SNアカウント・広告運用の施策をした2つの企業の成功事例を紹介します。

事例1:コアラ・マットレスが抱えていた課題

本社のあるオーストラリアと日本では、他のSNSでのマーケティングを主軸としていたものの、日本ではTwitterを運用している大手企業が多く、顧客との対話環境を構築するためにTwitterを採用しました。

しかし、Twitterの運用ノウハウがなかったため十分なマーケティング効果が得られませんでした。

行った施策

Twitterを使ったアカウント運用および広告運用を行い、より顧客との密接なコミュニケーションを取りました。

結果

2018年のゴールデンウィークに、対象ツイートをリツイートするとコアラ・マットレスが当たるという「コアラのGW」プレゼントキャンペーンを実施し、ツイートと連動した広告展開を実施した。それにより対象ツイートのリツイートが1,000件近くに上り、大きな広告効果が見受けられました。

これに付随し、「ワイングラステスト」の動画や会社自体の認知度も徐々に上がってきているという現場の声もありました。

以上のように、拡散性の高いTwitterを導入し、ユーザーとのコミュニケーションを積極的にとることで相互的なユーザーとの対話が生まれるようになりました。

事例2:キリンシティ株式会社が抱えていた課題

来店者の多くが50〜60代を占めていたこともあり、20〜30代の若年層の新規顧客開拓に乗り出すことが当面の課題となっていました。

また、デジタル技術を活用して飲食店におけるユーザーのストレスや課題を解消することや、顧客との関係を継続的なものにすることも求められていました。

行った施策

LINE公式アカウントを活用して、店舗とデジタルを繋げ、新たな顧客体験を実現

結果

顧客が注文時に感じるストレスやオペレーション工数、およびコストが大幅に削減された。さらに、ユーザーとスタッフとの接触回数も減少し、コロナ禍における感染対策としても有効となりました。

新型コロナウイルスの影響もあって打撃を受けたが、オペレーションをデジタル化することによって、店舗そのもののDXを実現しました。

デジタルマーケティングに役立つ資格3つを紹介

デジタルマーケティングに役立つ資格はどのようなものでしょうか。マーケティングに役立つ資格はもちろん役立ちますが、デジタルマーケティングの場合、Webに特化した資格が役立ちます。

ネットマーケティング検定

「ネットマーケティング検定」はWEBを利用したマーケティングに欠かせない知識を体系的に学ぶことができます。SEOやSEM、市場調査などのWEBマーケティングに必要な知識や、経営戦略とWEBマーケティングを連動した構成で学べます。そのためWEBマーケティング初心者やこれから実務にWEBマーケティングを活かしたい方におすすめです。

  • 難易度:初心者向け
  • 受験料:6,000円
  • 合格率:70%
  • 受験資格:特になし
  • 試験実施期間:2021年2月14日
  • 受験形式:WEB受験(特別措置)

主催:株式会社サーティファイ

webアナリスト検定

「webアナリスト検定」はGoogleが提供するGoogleアナリティクスのアクセス解析に特化した資格です。WEBマーケティングでは顧客の行動をデータベースで理解することが必要です。webアナリスト検定では数字の読み方でなく実務で活きる形式でGoogleアナリティクスを学べます。そのためWEBマーケティング担当者やWEBマーケティング職に就きたい方におすすめの資格です。

  • 難易度:初心者
  • 受験料:17,280円(例:アジャストアカデミー主催) ※主催者によって変動
  • 合格率:80%
  • 受験資格:特になし
  • 試験実施期間:主催者や会場によって変動
  • 受験形式:WEB受験(特別措置)

※受験料は主催者や会場によって変動します。
主催:一般社団法人日本web協会

統計検定

「統計検定」は統計データを元に問題解決できる能力があるかを測る試験です。マーケティング担当者は日々、顧客データやwebサイトのアクセスデータに触れる機会が多いため親和性の高い資格と言えます。今よりもスキルアップやキャリアアップを目指す方におすすめです。

  • 難易度:3,4級・・・初心者向け 2級以上・・・実務経験者向け
  • 受験料:3,000円〜10,000円(受験資格による)
  • 合格率:3級・・・69% 2級・・・45%
  • 受験資格:特になし
  • 試験実施期間:2021年6月20日、2021年11月21日
  • 受験形式:会場受験、テストセンター

主催:一般財団法人統計質保証推進協会

さらに詳しくマーケティングに役立つ資格を知りたい場合はこちらの記事を参考にしてください。

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デジタルマーケティングの仕事をするには?

デジタルマーケティングの仕事をする場合、どのような働き方があるのでしょうか。デジタルマーケターとして仕事ができる、3つの手段を紹介します。

デジタルマーケターとして働く3つの手段

1.企業のマーケティング部門で働く
2.マーケティング支援会社で働く
3.マーケティングの副業をする

企業のマーケティング部門で働く

企業のマーケティング部門に入り働く方法です。職種別採用でなければ、マーケティング部門には必ずしも入られるとは限られないことや、マーケティング部門に所属してもデジタルマーケティングに特化しているとは限られないので、事前に調べておく必要があります。

企業のマーケティング部門に所属した場合、他部署と連携して事業を推進していくことがあるため、マーケティングの一連の流れを体験できます。

マーケティング支援会社で働く

マーケティング支援に特化した企業で働く方法です。この場合、マーケティングに特化しているため、業界で通用するマーケティングスキルが求められる場合が多いです。

マーケティング支援会社は、マーケティングの中でもデジタルマーケティングに特化しているとは限らないため、デジタルマーケティングの仕事を任せられるとは限らないため、注意が必要です。

マーケティングの副業をする

マーケティングを副業という形態で働く方法です。副業として働くのであれば案件の内容が選べるため、デジタルマーケティングに特化できる可能性が高いです。

マーケティングの仕事の中でもデジタルマーケティングに特化したいのであれば、案件の内容から選択できる副業がおすすめです。

マーケティングのスキルは実践で磨こう

マーケティングは,マーケティングに関する能力を持っていても、それに関する知識があっても実践しなければ意味がありません。マーケティングのスキルは実際にマーケティングの仕事を通して磨きましょう。

しかし,そんなみなさんの中には、

「実践する環境や案件がない」
「自分で案件を探している時間がない」

といった悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか?

そんなみなさんに,デジタルマーケティングに関するフリーランスや複業向けの仕事マッチングサービス,jobhuntをご紹介します。

jobhuntを利用する4つのメリット

jobhuntを利用するメリットを4つ紹介します。

他の求人サービスとは違い、高水準・高単価な案件が揃っているため、マーケティングのスキルを高めるには最適なサービスです。

jobhuntを利用する4つのメリット

1.チャレンジングでやりがいのある面白い案件を厳選
2.ハイスペックに見合う、高単価案件を厳選
3.週1〜・リモートワーク案件もあり
4.INFOHUBのプロフィールに実績がストックされる章

チャレンジングでやりがいのある面白い案件を厳選

案件をデジタルマーケティング・新規事業・PoC・DX・コンサルティングなど、やりがいのある面白い領域に特化しています。また、世の中にとって価値のある案件・プロジェクトを厳選しています。

ハイスペックに見合う、高単価案件を厳選

プロフェッショナルにふさわしい相応の単価をクライアントと交渉可能です。

週1〜・リモートワーク案件もあり

時にはクライアントと交渉し、ご自身に合った稼働条件を調整できます。

リモートワーク案件、土日稼働OKなど、自由度が高い働き方が可能です。

INFOHUBのプロフィールに実績がストックされる

実績がビジネスメディアINFOHUBに公開されます。稼働実績を公式なものとして嘘偽りなく公開できます。

jobhuntは実戦でスキルを高めたい方におすすめ

マーケティングはスキルを身に着けつけるだけではなく、実践を通してスキルや知識をアウトプットしなければ意味がありません。

jobhuntではマーケティングのスキルのアウトプットに最適なマーケティングの案件を掲載しています。以下のボタンをクリックしてマーケティングの案件を探してみましょう。

デジタル・新規事業・DXに強いフリーランス向けの仕事マッチング(案件紹介)サービスのjobhunt by INFOHUB。新規事業、デジタル(DX)、デジタルマーケティング、戦略コンサルタント・ITコンサルタント・マーケティングコンサルタント・各テクノロジーコンサルタント向けの案件が多数。
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【徹底解説】PEST分析とは?基礎から確実に業績をあげる3つのステップを紹介 https://infohub.jp/media/2021/06/01/3847/ https://infohub.jp/media/2021/06/01/3847/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/media/?p=3847 PEST分析とは外部環境分析を行うためのフレームワークの一つです。外部環境分析は、直接売上...

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PEST分析とは外部環境分析を行うためのフレームワークの一つです。外部環境分析は、直接売上やサービスに影響しない場合が多いため、マーケティング戦略を検討する際にも飛ばされてしまったり、あまり意識されないことがあります。

しかし、外部環境分析はビジネスの存続を大きく左右するためしっかり行う事が重要です。本稿では、PEST分析とはなにか、なぜ行うべきなのかからPEST分析の進め方をご紹介します。

ぜひ参考にしてください。

PEST分析とは?

PEST分析とは、外部環境分析のフレームワークの一つであり、マーケティングの父と言われるフィリップ・コトラー教授により提唱されました。

Political(政治的要因)、Economical(経済的要因)、Social(社会的要因)、Technical(テクノロジー的要因)の頭文字をとった言葉です。読み方は、「ペスト分析」です。

PEST分析の目的や重要性

PEST分析は、自社の戦略や施策を検討するための前提を把握するために行います。マーケティングやビジネスは、自社だけで完結するものではありません。

薬事法などの法規制や巣ごもり消費などの社会的な動きなどの大きく影響されます。マクロ環境の要素はいくら戦略を検討しても自社だけでコントロールすることが難しいことが多いです。

PEST分析は、事前に自社のビジネスに影響を及ぼしそうなマクロ環境を把握するために重要となります。これにより、マクロ環境を前提とした戦略や施策を検討することができ、マーケティングの効果や効率を上げることにもつながります。

PEST分析を行うメリットとデメリット

PEST分析を行う目的・重要性をご紹介しました。つづいて、PEST分析のメリット・デメリットをご紹介します。

PEST分析のメリット・デメリット

メリット…環境変化に強い、戦略のベースを構築できる
デメリット…情報収集に時間を要する

メリット

PEST分析のメリットは、上述のようにマクロ環境を分析することで戦略の方向性となる前提を把握することができたり、法規制や、当たらなテクノロジーによる市場変化などのトラブルが発生する可能性などを事前に把握することができるということです。

デメリット

PEST分析のデメリットは、マクロ環境の情報を集めなければ行けないため時間がかかることです。また、分析の方向性を明確にしなければ、余計な情報ばかり集まってしまい無駄になってしまう可能性があります。

PEST分析の4つの要素を解説

具体的にPEST分析の構成する4つの要素について解説します。

PESTの4つの要素

P-Political factor(政治的要因)
E-Economic factors(経済的要因)
S-Social factors(社会的要因)
T-Technological factors(技術的要因)

P-Political factor(政治的要因)

Political factor (政治的要因)とは、法律や条例、税制や政策の方向性など政治の方向や動向のことです。

例えば、サプリなど健康食品の販売の場合、薬事法でどのような情報が表示できるのかなどで売上が大きく影響したり、近年の個人情報保護法やGDPR(EU一般データ保護規則)などの影響で、アドテクノロジー業界はビジネスを変える必要が出てきています。

具体的にマーケティングに大きく影響する要素は、法規制・条例や税制、政治思想や補助金・交付金などがあります。

政治的要因を理解しておくことの重要性

政治的要因を理解することの重要性は、ご紹介したアドテクノロジー業界の例のように市場ルールが大きく変わる可能性があるからです。

政治的要因の変化でもビジネスを継続できない危険性があるため、もれなく把握する事が必要です。

E-Economic factors(経済的要因)

Economic factors(経済的要因)は、景気や為替など経済動向のことです。例えば市場がデフレ傾向の場合、プロダクト・サービスの価格戦略にも影響します

マーケティングに影響する経済的要因としては、景気動向や賃金動向、物価の変や為替、金利の変化などがあります。

経済的要因を理解しておくことの重要性

経済的要因を理解しておくことの重要性は、ブランドやプロダクト・サービスの価値に大きく影響を与える可能性があるということです。

例えば、ブランドやプロダクトの価値が「価格競争力」にある場合、為替変動により原材料の輸入コストが変動したり、人件費の上昇などは大きく影響を受けます。

また高価格帯商品の場合、景気動向により売上に大きく影響を受けます。

S-Social factors(社会的要因)

Social factors(社会的要因)は、ライフスタイルや生活社の意識などのことです。例えば、新型コロナウィルスによる巣ごもり消費など行動の変化がマーケティングに大きく影響を与える要因のことです。

マーケティングに大きく影響を与える要素としては、人口動態や社会インフラの変化、ライフスタイルの変化などがあります。

社会的要因を理解しておくことの重要性

社会的要因は、消費者行動や価値観が大きく変化により、ブランドや戦略の方向性が大きく変わる可能性があります。

例えば、上述した新型コロナウィルスの影響による自宅待機や巣ごもり消費などの結果、外部での飲食や観光などへの消費が大きく減少しています。

一方、NetflixやAmazonPrimeなどの動画配信サービスなど自宅で楽しめるコンテンツへの需要が高まっています。

このように社会的要因は需要構造など市場のルールを大きく変化する場合があります。

T-Technological factors(技術的要因)

Technological factors(技術的要因)は、新たなテクノロジーや商品開発技術のことです。

例えば、マーケティング領域ではビッグデータの活用など分析技術の高まりなどの技術発展により市場が大きく変化するなど場合があります。。

技術的要因を理解しておくことの重要性

技術的要因を理解しておく重要性は、大きく2つです。1点目は技術発展により、市場が大きく変化する点にあります。

例えば、Apple社によるiTunesの出現によりCDやレコード、MDなどの従来の音楽媒体市場が大きく縮小しました。このように技術の発展により市場のルールが変わってしまう可能性があります。

2点目は、新たなテクノロジーによりビジネス手法が大きく変化するという点です。例えば、ITやデジタルテクノロジーの発展により、リアルタイムでのデータが可視化されたり、スモールスタートが可能になったり、より小さなセグメントを狙う事が可能になってきています。

市場そして最新の手法を取り入れるためにも技術的要因を理解することが重要です。

PEST分析はどのタイミングで行うのか

PEST分析はマーケティング・プロセスの最初の段階で行います。戦略の詳細を検討する前に、自社が参入する市場のマクロ環境分析を行います。PEST分析を行うことで自社のプロダクトやサービスが置かれている環境を理解し、事前に課題やチャンスになりそうなポイントを把握します。

マクロの環境を受けて、3C分析やSWOT分析などミクロ環境分析を行い、戦略を検討していきます。マーケティング・プロセスの全体像について知りたい方はこちらの記事も是非読んでみてください。

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マクロ環境のトレンドに乗ることの重要性

PEST分析を通して、マクロ環境のトレンドを理解しておくことは、ビジネスの盛衰を握る大きな要素の一つです。

マクロ環境のトレンドを把握せずに視野が狭くなってしまっている状況は、マーケティング・マイオピアと呼びます。実際、マクロ環境のトレンドを軽視してしまい、マーケティング・マイオピアに陥ってしまった結果、衰退していった事例をご紹介します。

事例1:コダックのフィルムカメラ事業-デジタルへ移行できなかった

コダックのフィルム・カメラ事業は、アメリカにおいて圧倒的No.1の企業でした。しかし、マーケティング・マイオピアに陥った結果、2012年に倒産する事となりました。

コダックは、フィルム・カメラ事業が圧倒的であったため、そのまま市場が変わらないという慢心からフィルムカメラや写真の現像など既存のビジネスを伸ばすことに集中していました。

例えば、今のSNSの前進となる写真共有サイトを運営していたが写真の現像にしか活用しなかったり、デジタルカメラも開発を進めていたがフィルムカメラと同じクオリティにならないという理由から販売を取りやめました。

このように既存のサービスを伸ばすことだけを意識してしまった結果、新しい消費者トレンドについていけず、最終的には破綻します。

事例2:Yahoo!の衰退-モバイル化の遅れ

Yahoo!もマクロ環境のトレンドに乗れずに衰退していった起業の一つです。Yahoo!はインターネット黎明期に登場し、一時は時価総額13兆円を記録していましたが、最終的には5,000億円でベライゾンに買収されました。

Yahoo!は、ニュース、オークション、検索エンジンメールなど多様なサービスを提供し、インターネットにアクセスするときのポータルサイトとして大きなシェアを伸ばしました。

しかし、スマートフォンが登場したことで消費者の行動はモバイルに移行していきました。しかし、Yahoo!は世の中のスピードについていなかった結果、消費者のYahoo!離れが進みました。

消費者のトレンドを把握せずに変化についていけなかった結果、Yahoo!は衰退していくこととなりました。

他の失敗事例やマーケティングマイオピアについて詳しく知りたい方はこちらの記事を是非お読みください。

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【初心者必見】ゼロからPEST分析を行う3つのステップ

具体的にPEST分析を行っていくための3つのステップをご紹介します。

STEP1:情報収集をして、PESTに分ける

最初のステップでは、まず自社のサービスやプロダクトが提供する価値に影響がありそうな情報を収集し、PESTに分類します。

ここでのポイントは、自社のブランド提供価値を明確にしておくことです。例えば、鉄道会社の場合競合情報というと、他の鉄道会社の情報だけを気にしがちです。

しかし、鉄道の提供価値は「移動する」ことです。それを前提にすると、鉄道だけでなく、飛行機や車、カーシェアなども競合になります。また、自粛などによるリモートワークの増加などにより、移動が必要なくなるという問題もあります。

このようにどのような情報を集めるのかを考える上で、自社のプラダクトやサービスの提供価値を明確にしましょう。

STEP2:PESTに分けた情報を、さらに機会と脅威に二分する

次のステップでは、PESTに分けた情報を自社のプロダクトやサービスにとって「機会」となるのか、とそれとも「脅威」になるのかに二分します。

ここでのポイントは、脅威に分けた情報を脅威のままにしないことです。脅威となる情報をどのように機会に変えられるかを意識することです。

例えば、オンラインショップの出現はスーパーなどの小売業者にとって脅威と分類できます。しかし、逆にスーパーなどの小売がオンラインショップを運営することで新たな顧客を獲得する機会にもなります。

ただ分類するだけでなく、脅威を機会にどのように変えられるのかを常に考えましょう。

STEP3:短期と長期に分ける

情報を機会と脅威に分けたら、最後にそれが短期的なのか、長期的なのかを分類します。

短期的、長期的というのは、時間軸ではなくすぐに対処すべきトレンド性の強い項目なのか、それとも潜在的な情報であり、長期的に戦略を練って対策を行うべき項目なのかということです。情報に優先順位をつけることで、戦略の効果を高めましょう。

PEST分析の3つのコツ

それでは、PEST分析を行うときの3つのコツをご紹介します。

PEST分析をする3つのコツ

トレンドや時代のキーワードが盛り込むこと
情報収集の際は、複数人のメンバーで行うと良い
3C分析やSWOT分析のミクロ環境分析とあわせて行う

トレンドや時代のキーワードが盛り込むこと

1点目は、トレンドや時代のキーワードを盛り込むことです。PEST分析は、マクロの環境を分析するフレームワークのため基本的には長期的視点での情報を収集します。

しかし、近年はVolatility(変動性・不安定さ)、Uncertainty(不確実性・不確定さ)、Complexity(複雑性)、Ambiguity(曖昧性・不明確さ)、VUCAとも呼ばれる明日もが読めない時代と言われています。

このような時代だからこそトレンドや時代のキーワードを盛り込み、マクロ環境を把握するようにしましょう。

情報収集の際は、複数人のメンバーで行うと良い

2点目は、情報収集を複数人のメンバーで行うということです。一人で作業をしてしまうと視点が偏り情報を網羅出来ないかもしれません。そのようなことを避けるためにも複数人で作業し、幅広い経験や知識を反映させましょう。

3C分析・SWOT分析を用いた環境分析がおすすめ

3点目は、マクロ環境だけでなく、3C分析やSWOT分析のミクロ環境分析とあわせて行うことです。

マクロ環境だけでなく、消費者や競合分析なども行うことで戦略の精度が上がります。そのため、PEST分析だけでなく、様々な分析も行い、情報を整理した上で戦略立案を行いましょう。

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 【+α】PESTを拡張したPESTLE分析

最後にPEST分析を拡張させたより視点が多い、PESTLE分析をご紹介します。PESTLE分析とは、PEST分析の4つの視点にあわせてLegal factors(法的要因)Environmental factors(環境的要因)の2つの視点を加えたものです。

L-Legal factors(法的要因)

Legal factors(法的要因)とは、法規制や著作権法など法的要素のことです。政治的要因の一部でもありますが、特に海外展開していく際などに重要な視点です。

例えば、アルコールの場合など日本では20歳からですが、アメリカなどでは18歳など注意する必要があります。

E-Environmental factors(環境的要因)

Environmental factors(環境的要因)とは、エコやリサイクルなど環境に関連する要因です。

近年SDGsなど注目されているなど企業の環境対策への意識が高まっています。廃棄物やパッケージ包装など自社の環境対策を見直しましょう。

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《図解》はじめてのマーケティングプロセス-6つの基本理論と事例を解説 https://infohub.jp/media/2020/07/15/2780/ https://infohub.jp/media/2020/07/15/2780/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2780 マーケティング施策を検討したいと思っているが、効果的に検討するためのやり方がよくわからない...

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マーケティング施策を検討したいと思っているが、効果的に検討するためのやり方がよくわからない。一回考えてみたけどあまり効果が出なかったということもあるのではないでしょうか。

マーケティング施策は戦略的なプロセスによって生み出されます。正しいマーケティングプロセスを行うことで「自社の課題をクリア」にし「その課題を乗り越えるマーケティング施策」ができます。

本稿ではマーケティングの初心者から責任者の方向けに「マーケティングプロセス」を紹介します。本稿を読むことで「正しい戦略的なマーケティングプロセス」や「その目的と方法」、「マーケティングプロセスの成功事例」を学べます。マーケティングプロセスの構築や、これまでのワークフローの見直し・刷新に役立ててください。

マーケティングプロセスとは?

マーケティングプロセスとは「自社の環境・目標を明確にし、それを達成するための戦略的な一連のプロセス」を指します。具体的には市場を分析し、自社の価値を明確にし、ターゲットとなる顧客を獲得するまでの流れの設計です。

全体的な流れは次の画像の通りです。

マーケティングプロセスとは「自社の環境・目標を明確にし、それを達成するための戦略的な一連のプロセス」を指します

マーケティング・プロセスは6つのプロセスで構成されますが、「環境分析」と「基本戦略設計」、「戦略の実行評価」の3つのステップに大別されます。3つのステップの目的はそれぞれ下記のように整理できます。

  • 環境分析:市場を理解し自社事業が参入・成長する機会を発見する
  • 基本戦略設計:ターゲットとする顧客を明確にし、具体的なマーケティング戦略を策定する
  • 戦略の実行評価:自社の目標と実際の成績を比較し、どのような改善が必要か検討、再実行する

環境分析や基本戦略策定・修正を実行し、市場に対して正しく堅実なマーケティング戦略を遂行することがマーケティング・プロセスのミッションです。

STEP 1:PEST分析でマクロ環境分析

マーケティング・プロセスの最初のフェーズでは、自社事業が参入する市場の環境分析を行い、戦略課題を抽出するための情報を集めます。

そこでまず行うのが、経済や政治などのマクロ環境分析です。自社のプロダクトや会社がおかれている状況を分析することで事業の課題やチャンスなどを把握できます。マクロ環境分析に有効なフレームワークがPEST分析です。

PESTは、政治(Politics)、経済(Economy)、社会(Society)、テクノロジー(Technology)の頭文字からつくられ、それぞれの視点からマクロ環境を分析します。

政治(Politics):ビジネスを規制する法律や政治動向

  • 税制や法律などはビジネスに影響はないか?
  • 協力企業や顧客がいる国の政治は安定しているか?
  • どのような法律や規制がユーザーに影響を与えているか? など

経済(Economy):経済水準や所得、為替、金利

  • 経済の景気や成長は事業にどの程度影響するか?
  • 株式市場や資金調達市場は事業に影響を与えるか?
  • 金利や為替、税金などは事業にどのような影響を与えるか? など

社会(Society):人口動態やライフスタイル、価値観、流行

  • ユーザーの年齢や性別などは何か?
  • 人口の増減はどの程度、事業に影響するか?
  • ユーザーのライフスタイルの変化は購買行動に影響するか? など

テクノロジー(Technology):5GやIoTなど技術革新

  • 特許やライセンスは事業に影響するか?
  • どのようなイノベーションが事業に影響するか?
  • テクノロジーの活用でコストの削減や収益の向上は出来るか? など

STEP2:3C分析でミクロ環境分析

マクロ環境分析の次は、参入市場、競合、自社についてのミクロ環境を分析します。ミクロ環境分析を行うことで、自社のビジネスの成功要因を見つけたり、お金と人のリソースの投下先の検討につながるため、マーケティングの根本にも繋がります。

このミクロ環境分析に有効なフレームワークが3C分析です。3Cは、自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor)の頭文字からきています。それぞれのポイントは下記ご確認ください。

市場・消費者(Consumer)

  • あなたの顧客は誰か?
  • 売上の構成や傾向は?
  • 顧客数はどの程度伸びているか?
  • 顧客が購入するまでのプロセスは?
  • 顧客がなぜあなたのプロダクトを求めるのか? など

競合(Competitor)

  • 競合は誰か?
  • 競合の市場シェアは?
  • 競合の強みと弱みは?
  • 市場は競合をどのように位置付けてるか? など

自社 (Company)

  • 売上は?
  • 目標との差は?
  • 文化は?
  • パフォーマンスは?
  • 強みと弱みは? など

3C分析の進め方やポイント、成功事例などをさらに知りたいという方はこちらの記事をご覧ください。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
3C分析とは?活用方法とマーケティング戦略に役立つSWOT・事例を紹介 - INFOHUB-media

STEP3: SWOT分析でマクロ・ミクロ環境を俯瞰する

マクロ・ミクロ環境を分析できたら、SWOT分析で分析状況を俯瞰し、自社のビジネス課題や市場機会を洗い出します。

SWOT分析では、Strength(強み)、Weakness(弱み)、Opportunity(機会)、Threat(脅威)の4つの点から、3C分析とPEST分析の結果を俯瞰します

強み、弱みは「自社内の内的要因」を指し、機会と脅威は「自社ではコントロールできない外的要因」を指します。

機会(Opportunity)

  • 未開拓の市場はあるか?
  • 市場にトレンドがあるか?
  • 市場規模はどれくれいか?
  • 市場はどの程度成長しているか?
  • 市場参入・成長する可能性はあるか? など

脅威(Threat)

  • 懸念する問題はあるか?
  • 自社が参入する時の障害は?
  • 競合は新規参入に排他的か?
  • 規制などが行われる可能性は?
  • 協力企業や顧客の交渉力は強いか? など

強み(Strength)

  • 得意な業務は?
  • 競争優位性は?
  • 活かせる組織文化は?
  • 競合企業より優れている点は?
  • バリューチェーン内でコントロールできるものは? など

弱み(Weakness)

  • 不足しているリソースは?
  • 能力発揮を障害するものは?
  • 認知度やブランドはあるか?
  • 価値を生み出すまでのコスト構造は?
  • 限られたリソースの中で成功に必要なものは? など

クロスSWOT分析

クロスSWOT分析をして、より実効性の高い分析へと落とし込む

SWOT分析を行うだけでは要素を書き出しただけです。書き出した要素をかけ合わせることで戦略の方向性を検討できるのがクロスSWOT分析です。

  • 強み×機会:強みで市場の機会を最大化する「積極化戦略
  • 強み×脅威:強みで市場の脅威に対処する「差別化戦略
  • 弱み×機会:弱みで市場の機会を活用する「段階的戦略
  • 弱み×脅威:弱みで市場の脅威に対処する「専守防衛・撤退

SWOT分析のポイントや成功事例などをさらに詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

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STEP4:STP分析で基本戦略を策定

環境分析ができ、自社の市場機会や課題が見えてきたらマーケティングの基本戦略を検討します。

その時に行うのがSTP分析です。STP分析とは、セグメンテーション(Segmentation)、ターゲティング(Targeting)、ポジショニング(Positioning)の3つのステップで自社のマーケティング戦略を検討します。

セグメンテーション(市場細分化)

セグメンテーションは、「どの市場に優先的にアプローチしていくかを決めるために市場を細分化をする」ことです。細分化する方法はさまざまで、代表的なものとしては、年齢や住んでいる地域などのデモグラフィック変数、国や住んでいるエリアなどの地理的変数、ライフスタイルなどの心理的変数、購買頻度などの行動変数などです。

細分化した市場の規模や成長性を把握することで、資源を集中して投下でき、効率的なマーケティング戦略の構築を可能にします。

セグメンテーションについて詳しく知りたい方はこちらの記事も読んでみてください。

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ターゲティング

市場の細分化ができたら、「自社が理想とする顧客像を絞り込みます」。

セグメンテーションを行った中から、どの層を狙っていくのかを検討します。数ある市場の中から市場規模や成長性、競合状況などを鑑みたうえで自社に最も適した顧客像を確認します。

ターゲティングは顧客の解像度を高め、限られたリソースで利益化を最大化できます。

マーケティングでよくある失敗として、顧客をすべての人とオールターゲットと設定してしまったり、10代などと幅広いターゲットと設定しまうことです。

このように誤ったターゲティングをすると、ROIの悪化などに直結します。そのようなことを避けるためにもターゲティングをしっかり行うことが重要です。

ターゲティングのポイントなどさらに詳しく知りたい方はこちらの記事を御覧ください。

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ポジショニング

ターゲティングにより自社がターゲットとする明確な顧客像を選定したら、ポジショニングで「顧客にどのように自社が魅力的であるかを認識させるための活動」を行います。

顧客は競合企業と比較して購入するプロダクト・サービスを決めます。それゆえ、自社のプロダクト・サービスが競合と比較して「何が違うのか」「どの点が優れているか」と言った差別化ポイントを明確にする必要があるのです。

成熟した市場ではプロダクト・サービスが溢れているため、ポジショニングの役割は重要です。顧客が「私はこれを求めていた」「この商品が欲しい」と思わせる差別化を行い、マーケティング戦略に活かしましょう。

ポジショニングを行うためポイントやコツを知りたい方はこちらを御覧ください。

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STEP5:マーケティングミックス


STP分析を行ったら、次はマーケティングミックスです。マーケティングミックスでは、「顧客に価値を伝達・アプローチする施策」を検討します。

マーケティングミックスは、広告などプロダクトやサービスを顧客に認知させる手段や販売場所、価格などの検討をします。マーケティングミックスを検討する際のフレームワークには、4P分析や4C分析があります。

4P分析

4Pは製品戦略(Product)、価格戦略(Price)、流通戦略(Place)、販促戦略(Promotion)のそれぞれの戦略を検討するフレームワークです。それぞれの項目をご紹介します。

Product(製品戦略)

提供するサービスやパッケージデザイン、ブランド名などプロダクトやサービスの詳細を検討します。

Price(価格戦略)

提供するサービスやパッケージデザインの価格やサブスクリプション型か、売り切り型かなどの課金制度の詳細は検討します。

Place(流通戦略)

プロダクトやサービスの販売場所や流通網の詳細を検討します。狙っている顧客の行動導線やプロダクトのイメージ等を鑑みて検討します。

Promotion(販促戦略)

プロダクトやサービスを認知するための施策や興味関心を促進するための施策の検討をします。たとえば、TVCMやイベントの実施、リスティング広告、DMなどがあります。

4C分析

4Cは顧客視点のフレームワークであり、Consumer Value(顧客価値)、Cost (コスト)、Convinece to buy(購入のしやすさ)、Communication(コミュニケーション)の視点で戦略を検討します。4P分析が企業目線に対して、4C分析は買い手である顧客視点で戦略を検討します。

CUSTOMER VALUE(顧客価値)

プロダクトやサービスによって顧客がどのような価値を得られるのかという顧客価値の検討をします。

COST(コスト)

顧客がプロダクトやサービスに対してどれだけ費用や時間を負担するのかを検討します。プロダクトやサービスのコストだけでなく、時間や販売場所までの移動コストなども換算します。

Convenience to buy(購入のしやすさ)

顧客が商品を手に入れる利便性を意識して、購入場所や販売場所などを検討します。

Communication(コミュニケーション)

企業が顧客にメッセージを伝えたり、顧客と関係性を構築する手段を検討します。

マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に...
マーケティングミックスとは?その重要性や4P分析、活用方法も解説 - INFOHUB-media

STEP6:戦略の実行と評価

マーケティングの戦略を検討するだけでは効果はありません。多くの場合、1回の戦略立案・実行だけではビジネスは成功しないからです。そのためマーケティング施策を実行した後のために測定可能な目標とマイルストーンを設定する必要があります。設定する目標はSMARTであることがポイントです。

  • 具体的に(Specific):何を達成したいのか?
  • 測定可能な(Measurable):どのように進捗を測定するか?
  • 達成可能な(Achievable):その目標は達成できるか?
  • 経営目標に関連した(Relevant):自社のミッションに関連しているか?
  • 時間制限がある(Time-Bound):目標を達成する期限はいつか?

目標設定を終えたらそれらを達成するために必要なコストを洗い出します。必要に応じて予算の規模や、実施するマーケティング施策を調整しマーケティング戦略を実行します。

マーケティング・プロセスの重要性

ビジネスは顧客と自社を満足させる必要があります。戦略的なマーケティングプロセスを経ることで、これら両方の理解を行い具体的なマーケティング戦略を実行できます。特にマーケティング戦略において以下のポイントの理解は欠かせません。

  • 自社のターゲット顧客を絞る
  • 自社プロダクトの提供価値を知る
  • 自社が対象とする顧客の理解を深める

またマーケティング戦略の計画や目標があることで、ビジネスの方向性が明確になることや、予算の浪費が防げます。これにより組織内全員が同じ目標に向かって働けます。それに加え、戦略の結果に応じてマーケティング戦略を修正していくことで、戦略を進化させることも可能です。具体的には顧客ニーズをより満たすための人員の再配置や、お試し価格といった販売促進などができます。


以上のように自社の市場の機会を発見し、それを獲得するための地に足ついた戦略を立案でき、「顧客により求められるには」を考えられる点で、マーケティングプロセスは重要なのです。

デジタル領域の場合のマーケティングプロセス

デジタルマーケティングの場合においてもマーケティングプロセスは大きくは変わりません。デジタルマーケティングの特徴は、消費者との接点が多岐にわたり、リアルタイムでデータを取得し分析できることです。


そのため、デジタル領域でのマーケティングミックスでは、複合的な施策が検討ができます。また、リアルタイムで検証を行えるため、施策の検討から効果検証、改善のPDCAサイクルを素早くまわすことができます。その結果、スピーディーな戦略の策定を実現し、高い効果を出すことができます。

BtoBの場合のマーケティングプロセス

BtoBの場合は、BtoCプロダクトと比べて購買までのプロセスが長く、より論理的な説明が求められます。
また、BtoCと比べても高価格帯の商品が多く、アフターサービスも重要になります。
基本戦略の設計まではBtoC向けのマーケティングプロセスと大きく異なりません。しかし、BtoBの場合では、見込み顧客獲得の後に、関係性を築くリードナーチャリングや顧客を獲得した後のアフターフォローの内容などを検討する必要があります。

マーケティングプロセスで成功した企業の事例

マーケティングプロセスはビジネスの成功に欠かせないフローです。自社の課題を発見でき、またその課題を乗り越える方法も見つけられます。そのためには「顧客の理解」と「成功するためにはどうしたら良いか」に対して愚直に向き合う必要があります。

【資生堂】シーブリーズ

女子高生がよく利用する「シーブリーズ」というボディケア製品があります。2000年までは男性のユーザーがほとんどでした。しかし海に行く人が少なくなったことでシーブリーズの売上が下がり、この製品を提供する資生堂は事業の存続を問われました。

資生堂はマーケティングプロセスを見直します。そこでシーブリーズが提供する価値は海に行く男性だけでなく、女子高生にも効果があることを発見します。ターゲットの変更と合わせてマーケティング戦略を変更し、低迷期の8倍の売上を記録しました。

【マクドナルド】2014年の不祥事からの回復

国内3,000店舗以上あるマクドナルドですが、2014年に賞味期限切れの鶏肉が使用されていたニュースをきっかけに、多くのユーザーを失った事件があります。事実2014-2015年に567億円の損失を抱えてしまったのです。

マクドナルドはこの事件をきっかけに「利用しなくなったユーザーをどう取り戻すか」を考え、マーケティング戦略を練り直します。始めに対象のユーザーにインタビューを行い「顧客が本当に求めるマクドナルド像」の理解に努めたのです。

ユーザーインタビューの結果、マクドナルドはポジショニングを変更します。事件以前は「おいしい・安い・早い」でしたが、「出来たてで美味しい・価値に対してお得感がある・便利で楽しくて笑顔になれる空間」を目指したのです。具体的には以下の施策を実施しています。

  • 裏メニューの提供
  • お手頃マックの提供
  • ポケモンGOが利用できる

顧客インサイトを軸にメニューの開発や店舗の改装などを実施した結果、2年で250億円の営業利益を獲得することに成功しています。

【Laxus】ブランドバッグのサブスクという選択肢

Laxusはブランドバックのレンタル事業です。2015年に事業開始以降ユーザーを拡大しています。1品数万円のブランドバッグは気軽に購入できるものではありません。しかし、多くの女性のには季節やシーンごとに使い分けをしたいというニーズがあります。このようなニーズを捉え、ブランドバックをサブスクリプションでレンタルできるというビジネスモデルを開発し、他社とは違うポジショニングでビジネスを展開しています。

Laxusのマーケティングミックスは、サブスクリプションモデルで月額6,800円でブランドバッグをレンタルできるという価格戦略、鑑定やクリーニング済みのブランド限定のバッグの品揃えという製品戦略、WEBやアプリで気軽に申し込みできるという流通戦略など、優れた点がいくつかありました。

このビジネスには、品薄やブランドバッグや利用者の使い方などのリスクも有りましたが、リスクを想定したターゲティングや、関連サービスで品薄に対応したことで、今後も堅調な成長していくと思われます。

まとめ

本稿では「マーケティングプロセス」について解説してきました。マーケティングは企業経営に不可欠です。またマーケティングには戦略的なマーケティングプロセスが必要です。各プロセスの手順や目的、重要性を理解することで精度の高いマーケティング施策を実行することができます。また戦略は実行してからが勝負です。戦略実行の結果を基にマーケティングプロセスを繰り返し、修正・改善していくことでビジネスの成功に近づけるでしょう。

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マーケティング・ポジショニングで目指しているのは、顧客に「この商品は他とは違う」と認知し購入してもらうことです。そのために、自社商品のユニークなポジションを分析していきます。

自社のブランドのイメージを顧客に浸透させたい、競合とぶつかって成長曲線が鈍化した、このようなときに再定義したいマーケティングのポジショニング。本記事では、「他社との関係の中で、自社の価値をどのように置けばいいのか」というポジショニングの方法論を、ポジションマップの作り方、成功事例を含めて網羅的にまとめています。

マーケティングのポジショニングとは?

マーケティングポジショニングとは、製品やサービスにおいて他社にはない独自のポジションを確立して、そのブランドイメージを顧客に浸透させることを指します。 例えば、

  • 安くて早い食事を提供してくれるマクドナルド
  • ステータスシンボルであるAudiやメルセデスベンツ
  • ユーザフレンドリーな製品を提供するAppleやマイクロソフト
  • 高級品質のコーヒーと非日常的な空間を提供するスターバックス

このような有名ブランドについては、名前を聞けば、誰でもどんな価値を提供しているのかスグに思い浮かびますよね。成功している会社は、ポジショニングが確立されブランディングを徹底しているため、顧客にどんな価値を提供しているのかを誰でも知っています。

マーケティング戦略では、定義した自社のポジションを実際にどうやって顧客に認知させるか、というところまでを含めて、「ポジショニング」としています。

顧客が他社の製品でなく自社のものを手に取ってもらうために、顧客の頭の中に自社のブランドや製品のイメージを確立するプロセスこそがこのマーケティングポジショニングです。

マーケティング戦略についてはこの記事でも解説しています。
>>【保存版】マーケティング戦略のキホン

ポジショニングの重要性

上の例のように、よいポジショニング戦略をとることができれば、どんなに競争の激しい業界でも、シェアをとり安定した売れ行きや収益性を得られることが知られています。

アメリカの経営学者でマーケティング論の権威、フィリップ・コトラーは、1994年にSTP分析というマーケティング戦略の基本的なフレームワークを提唱しました。このSTP分析は、「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の頭文字を示しており、現代のマーケティング戦略を考える際に、一番利用されている分析方法の一つです。

STP分析では、市場の細分化 (=「セグメンテーション」)、顧客の選定(=「ターゲティング」)を経て、狙っていく市場・顧客層を絞り込みます。この次に続くのが、ポジショニングで、どのような価値を提供して競合と差別化を図るのかを定義することになります。

その業界の中でのビジネスのポジショニングは、一朝一夕で構築できるものではありません。

このポジショニングで定義した、自社の提供価値やポジションは、そのまま次のステップである、4P分析や4C分析などのマーケティングミックスに使われ、最終的には、その製品設計や広告戦略、その他プロモーションなどに広く影響していきます。

マーケティング戦略の一連の流れを(マーケティングプロセス)通して、細かい分析と地道なコミットメントを積み重ね、時間をかけてポジショニングを確立していくことになります。

マーケティングプロセスについてはこちらでも詳しく解説しています。
>>《図解》はじめてのマーケティングプロセス-6つの基本理論と事例を解説

ポジショニングマップ(パーセプションマップ)の作り方

ここでは、4ステップでポジショニングマップ(パーセプションマップ)を作る方法論を公開します。

ポジショニングマップとは、商品やサービスの提供価値を、縦軸と横軸に設定して、自社と競合他社を一目で比べられるような4象限のマトリクス図として表現したものです。ポジショニングマップの完成度を高めることで、自社のポジションを明確に定義できるようになります。

STEP1:マップの軸となる購買決定要因(KBF)をブレスト

まず、ポジショニングマップの縦軸と横軸にするパラメータである購買決定要因(KBF)をブレインストーミングして、網羅的にあぶり出します。

購買決定要因(KBF)とは、「Key Buying Factor」の略で、顧客が商品・サービスの購買を決定する際に参考にする要因のことです。以下、具体例です。

購買決定要因(KBF)の具体例6つ


1.金銭的軸 :安い、高い
2.機能的軸 :簡単、早い、複雑
3.感情的軸 :楽しい、爽快
4.精神的軸 :革新的、自由
5.外見的軸 :かっこいい、モダン、スタイリッシュ
6.ステータス的軸 :権威性、希少性

顧客は、自社と他社の商品を見比べたときに、何の要素を決め手にして購入するでしょうか?これらを抜けもれなく列挙することで、商品・サービスのニーズをあらゆる角度から分析します。

STEP2:自社のターゲットがどのKBFを重視しているかを選定する

ここでは、ターゲットとする顧客が、先ほど列挙したKBFのうち、どの要素を重視しているのかを考えます。会社のひとりよがりなイメージで誤ったKBFを導かなようにするため、ターゲットの調査・分析が欠かせません。

顧客目線に立ち、実際に購買するときに検討するであろう要素を客観的なデータや調査に基づいて選定する必要があります。ここで選定したKBFが、「ポジショニングマップの縦軸と横軸」の候補になっていきます。

STEP3:選定したKBFを競合と比較する

そのKBFを評価対象として、自社と他社の商品・サービスを比較していきましょう。

例えば、「A社を1とするなら、B社は5」といったように相対的な点数でも構わないので、価値を点数化し、これを表にまとめると効果的です。この点数は、「ポジショニングマップ上の座標」になります。

購買決定要因(KBF)の競合分析

STEP4:軸を決定し、4象限で表現してみる

実際にポジションをマッピングしてみます。軸を変えてマッピングするとマップの形相が大きく変わるはずです。どの軸を設定すれば、競合とポジションがかぶらないでしょうか。そのポジションが競合にもないユニークな価値だといえます。

KBFを用いたポジショニングマップを生成して、競合との差異を発見する
上記KBFに関する競合比較表で、「ターゲットが重視する項目」が5になっているものを、実際に表に落とし込んだ

ターゲットが重視している軸を優先して軸を決めるべきですが、もしよい軸の組み合わせがなければ、

  • 見落としているKBF(軸)はないか
  • ターゲットが競合と完全に重なっていないか
  • そもそも自社の商品・サービスがありきたりになっていないか

このようなことを再度検討しましょう。場合によっては、マーケティング戦略を根本から見直す必要が出てくることもあります。

このマッピングによって自社の商品・サービスのポジションを、他社との比較の中で視覚的に表現することができます。このマップを洗練させることで、自社の商品・サービスに求められている価値を定義します。

ポジショニングマップ作成の注意点

ここでは、下記のようなポジショニングマップ作成の注意点を4つ紹介します。

「顧客視点」を持ち合わせること

「顧客は自社製品をこうやって考えるに違いない」、失敗するビジネスではこのような主観的な認識に強いバイアスがかかり、顧客の認識とのギャップが生じていることがほとんどです。

例えば、すこし前のモバイルPCでは、「CPU速度=大きな購買決定要因」でした。しかし、近年では、高価なPCを買わなくとも、十分に高速なCPUを搭載したPCが手に入るようになり、顧客は「CPU速度」よりも「バッテリーの持ち(消費電力)」を重視するユーザーが増えています。

  • 顧客の実際の購買データ
  • 市場や競合の分析
  • 顧客のアンケート

などの定量・定性データに基づいて、顧客のニーズやウォンツを徹底的に分析し、購買行動の急速な変化に置いていかれないように、「顧客視点」をマップに反映させるようにしましょう。

顧客視点についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
>>4Cとは?マーケティングは4Pから進化している-事例や比較で解説
>>コトラーのマーケティング4.0とは?

ニーズとウォンツはこちらの記事でおさらいしましょう。
>>ニーズとは?
>>ウォンツとは?

ターゲットについて深く理解し、軸の「重み」を考える

ターゲットとする顧客が、自社と他社の商品のどちらを購入しようか迷っているときに最終的に何を基準に優れていると判断して購入するのでしょうか。こういったKBFの選定には、時間をかけて深く理解すべきです。

また、KBFの中には、例えば、その要素が少し変わるとターゲットの購買行動が大きく変わるなどの支配因子が含まれていることがあります。逆に、全く優先度の低いKBFもいくらでも挙げることができてしまいます。

そういった、軸の選択にも優先度があることを考慮に入れて、軸自体にも点数をつけて「重み」づけするようにしましょう。

相関の高い軸はマッピングに採用しないこと

よく、「価格」「品質」を軸にとる人がいますが、「価格が高いと品質が高い」とった相関の関係を持った2軸でプロットすると、すべての商品・サービスが右肩上がりの直線上にのってしまいます。これでは、「価格」や「品質」を1軸にとったときと実質的にポジションは変わらず、2軸の意味がなくなってしまいます。

せっかく多次元の軸をとってポジショニングを定義するのですから、相関の高い軸は避けるようにしましょう。

常に変化し続ける市場環境では、定期的に検証することが重要

どのマーケティング戦略にもいえることですが、戦略は必要に応じて市場変化に適応できるように変えていかなければなりません。数年前の業界地図が数年後には過去のものになっている時代です。

自社のおかれている環境や、市場・消費者の変化、社会的な変化などがあれば、その都度、定期的に以下の項目を検証するようにしましょう。

・競合と今でも差別化できているか
・ユーザーのニーズや価値観に変化はないか
・顧客のニーズが本当にあるのか
・市場ボリュームを把握できているか
・市場の一般的なKBF(購買決定要因)は何か
・自社製品をどのように認識してもらうか

ポジショニングを成功させるコツ

ここでは、下記のようなポジショニングの成功ポイントを3つ紹介します。

顧客視点と企業視点の両方を活用する

まったく他社にない技術を持っている、それは素晴らしい独自性です。しかし、「我々にしか作れない技術力」といった、企業側のユニークな価値だけを軸にとってしまうと、市場の共感性を失い顧客が離れていってしまいます。

常にこの2つは頭に入れて、企業視点だけではなく、必ず顧客視点が関わってくる軸も設定するようにしましょう。

企業理念やポリシーとポジショニングに整合性があるか

企業理念やポリシーは、言うなれば、企業自体のポジショニングです。企業と商品のポジショニングに矛盾があると、企業と商品両方のブランドに傷かついてしまいます。基本的には、企業理念やポリシーとポジショニングは、整合性を持たせるようにしましょう。

マーケティング・プロセスの一環として用いると効果的

先ほども少し触れましたが、ポジショニングはマーケティングプロセスの一環として用いると効果的ですマーケティング・プロセスとは、マーケティング戦略を立案してから実行するまでの一連の流れのことを指します。

主に、6つのプロセスに分けられます。

ポジショニングはマーケティングプロセスの一環として用いる
  1. マーケティングのマクロ環境分析(>>PEST分析)
  2. ミクロ環境分析(>>3C分析)
  3. 環境分析の俯瞰(>>SWOT分析
  4. マーケティング基本戦略(STP分析:>>セグメンテーション・>>ターゲティング・>>ポジショニング)
  5. マーケティングミックス(>>4P分析>>4C分析)
  6. マーケティング戦略の実行・評価(戦略実行・評価⇄戦略の修正・再実行)

顧客や市場を定義しないと、ポジショニングは決まりません。そのため、まずはこのプロセスにしたがって市場・顧客の「分析」「絞り込み」をして、セグメンテーションや、ターゲットが定義できてからポジショニングを考えます。

また、ポジショニングは、次に続くマーケティングミックスと密接に関わってきます。マーケティングミックスは、企業が立案した戦略を、商品企画や広告、営業などの実際の行動にスムーズに落とし込むプロセスです。

マーケティング戦略全体を通して、細かい分析と地道なコミットメントを積み重ね、時間をかけてポジショニングを確立します。

マーケティングの戦略策定のプロセスに関する詳細な解説については、以下の記事をご覧ください。
>>《図解》はじめてのマーケティングプロセス-6つの基本理論と事例を解説

マーケティングミックスに関する詳細な解説については、以下の記事をご覧ください。
>>マーケティングミックスとは?

ポジショニングの3つの事例を紹介

ポジショニングの事例を3つ紹介します。

コーラ戦争

コカコーラは、ご存知の通り最も歴史の長い飲料業界のリーディングカンパニーで、当時から世界的にブランドが浸透していました。

そこでペプシは、コカコーラの歴史と伝統を逆手に取って、若い世代にターゲットを絞ることにしました。マイケル・ジャクソンなどの超有名アーティストを広告に起用する戦略をとることで、「最先端」「革新的」「若さ」などのブランドを訴求したのです。

80年代から90年代にかけて、コカコーラとペプシの間で広告での宣伝が過熱しました。その結果、ペプシの「若い世代向けの新しいコーラ」というポジショニング戦略が成功し、一時ペプシが市場シェア首位を獲得するという現象がおきました。コーラ戦争と呼ばれている有名な事例です。

ファストファッション

時代の影響を強く受けやすい、ファッションの業界ですが、それぞれの企業で印象がわかれ、細かく棲み分けがされています。デザイン性では、ZARAとH&Mが「トレンドファッション」と呼ばれるポジションをとります。価格帯が異なり、H&Mの方が比較的ユーザー層が若い傾向にあります。

ユニクロは、安価で、トレンドに大きく依存しないベーシックなデザインです。シンプルで、多くのファッションとも合わせやすいと広く認知されているため、老若男女幅広い層から支持されています。

シーブリーズ

資生堂が展開するシーブリーズは、ポジショニングを大きく転換(リポジショニング)したことで売上を8倍に伸ばした商品ブランドです。

1902年にアメリカで誕生し、1970年代より日本でも資生堂が展開していたシーブリーズですが、20~30代の男性をターゲットに、「海」「夏」を意識させるブランディングを実施して1980年代に大ヒットを記録しました。

しかし、ブランドが高齢化するとともに、海にいく人が減り、日焼けを避けるというニーズが広まるに連れて、時代遅れのブランドとなって低迷したのです。

そこで資生堂は、ターゲットを10代に変えて、日常シーンでの使用を訴求することにしました。このように、築き上げたポジショニングを見直し、競合と別の戦略をとるリ・ポジショニングが功を奏し、現在まで学生に広く認知され大ヒットを収めています。

この記事のまとめ

マーケティング・ポジショニングとは、自社商品のユニークなポジションを確立して、そのイメージを顧客に認知させることです。この分析には、ポジショニングマップ(パーセプションマップ)を活用します。これは、購買決定要因(KBF)を軸にした2軸のチャートを作り自社と競合との関係をマップ化したものです。

ビジネスのポジショニングは、一朝一夕で構築できるものではありません。マーケティング戦略全体で分析・調査を積み重ねて、ポジショニングを確立していく必要があります。

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【初心者必読】マーケティングのプロモーション-役割や戦略の組み方を解説 https://infohub.jp/media/2020/10/23/3188/ https://infohub.jp/media/2020/10/23/3188/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=3188 プロモーションと聞くとTVCMなどの広告やチラシをイメージする方もいらっしゃるかと思います...

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プロモーションと聞くとTVCMなどの広告やチラシをイメージする方もいらっしゃるかと思います。しかし、実際にプロモーションの本来の定義やマーケティングとの関係性がよくわからないという方も多いのではないでしょうか。本稿では、プロモーションの基本や、マーケティングとの関係性や具体的な事例をご紹介します。

この記事のまとめ

プロモーションとは、マーケティング戦略プロセスの4P分析の一部です。プロモーションの目的は、顧客に消費者の認知率を高めたり、購買意欲を高めることです。具体的な目的例としては下記のようなものがあります。

  • 新商品の認知拡大
  • ブランドイメージ形成
  • 競合商品との優位性を提示
  • 潜在顧客の購買促進

また、プロモーションの手法は大きく5つの種類があります。

  • 広告宣伝
  • 広報活動
  • 販売促進活動
  • 人的販売
  • 口コミ/SNS

プロモーション戦略を作る際のポイントは大きく4点です。

  • STP分析の明確さ、整合性
  • マーケティング・ミックスの一貫性
  • ターゲットに合わせたメッセージ
  • カスタマージャーニーで最適な手法の検討

マーケティングとプロモーションの関係について

プロモーションとは、マーケティングのプロセスの中の1つです。ここで、マーケティングとは何か、プロモーションとはなにかの定義をご紹介します。

マーケティングとは?

マーケティングによって様々な定義がありますが、すべての定義に共通していえることは、「売れる(儲かる)仕組みを作る」ためのプロセスということです。

市場調査やプロモーションなどどれか一つの要素だけでなく、商品開発、流通やプロモーションを組み合わせ、顧客のニーズに答え、利益が上がる仕組みを作り上げるためのプロセスすべてをさします。

マーケティングについて詳しく知りたい方は下記の記事をご確認ください。

マーケティングに興味がある、なんとなく知っているけどちゃんと説明できないという方も多いかと思います。実は、マーケティングの定義は専門家や団体でも様々あります。本稿では、マーケティングとはなにか、マーケティングの歴史、代表的なマーケティングの手法や最新のトレンドまで一挙ご紹介します。ぜひご参考にしてください。マーケティングとは「儲かる仕組みを作る」こと最初にマーケティングとは、何なのかの定義をご紹介します。マーケティングとは、調査や広告宣伝という風に認識している方も多いかと思います。しかし、定...
マーケティングとは?知っておくべき歴史や戦略、AI時代に必要なこと - INFOHUB-media

プロモーションはマーケティング戦略の1つの要素

マーケティング戦略は、環境分析から戦略の修正までが重要

上述したようにマーケティングは様々な要素の組み合わせで利益がでる仕組みを作ることであり、プロモーションはマーケティング戦略を構成する、4P分析の1つです。

4PはPrice(価格)、Place(流通)、Product(商品)Promotion(プロモーション)の頭文字からきており、基本戦略を具体的にするマーケティング・ミックスのプロセスです。

4Pに関して詳しく知りたい方はこちらの記事を是非ご参考にしてください。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 - INFOHUB-media

プロモーションの目的とは?

どれだけいいプロダクトを開発し、販売したとしても、消費者に知ってもらったり、購買したいと思われなければ意味がありません。企業はプロモーションを通してプロダクトを消費者に認知してもらうことや、興味関心を抱かせたり、購入へ喚起させていくことを狙います。プロモーションの具体的な目的としては下記のようなものがあります。

  • 新商品の認知拡大
  • ブランドイメージ形成
  • 競合商品との優位性を提示
  • 潜在顧客の購買促進

プロモーションの種類について(プロモーションミックス)

顧客やチャネルに最適なプロモーションの方法を選択するのが良い

プロモーションの種類は、広告宣伝、販売促進、広報活動、人的販売、口コミ・SNSの5つにわかれます。チャネルや顧客により、効果的なプロモーションの種類が違うため、それぞれの特徴をしっかり理解した上で使い分けたり、最適な組み合わせを考える事が重要です。

広告宣伝

広告宣伝とは、TVCM、雑誌、新聞広告、最近はバナー広告、YouTube広告など、広告費を投下するような活動を指します。 

広告宣伝の特徴は、大きく3点があります。1点目はテレビや新聞などのマス媒体を活用するため、多くのターゲットに拡散しやすいということがあります。

2点目は、企業から情報を発信する形式のため、企業側が伝えたい内容を発信しやすく、ブランドイメージの形成に活用できることです。

また、近年デジタル広告が増えてきた結果、マスを対象にするだけでなく顧客一人一人にパーソナライズして配信する手法も増えてきています。

販売促進

販売促進活動とは、SP(Sales Promotion)活動とも呼ばれます。チラシ、クーポンや試供品、展示会など、広告宣伝とは違い、購買喚起に直接つながるような施策のことを指します。

現代において、プロダクトやサービスは多様化し、市場が飽和していることに伴って、消費者がそれらの情報を捌き切れなくなっているという問題があります。

その中で自社のプロダクトやサービスが埋もれないように、施策を行い、消費者に注目してもらうことで購買につなげることが必要なのです。

広報活動

広報活動とはPRとも呼ばれ、プロダクト・サービスや企業についての情報をテレビや新聞などのメディアに取り上げてもらうことで認知させたり、興味関心の獲得を図る活動です。例えば、新商品発表会やプレスリリースなどの手法があります。

広報活動は、メディアへの拡散に費用がかからないということや、テレビ、新聞などの第三者視点を通して情報が発信されるため消費者に信頼されやすいという特徴があります。

一方、企業が情報をコントロールできるわけではないため、思惑と違う形で情報が発信される場合があります。

人的販売

人的販売とは、営業など顧客との直接のやり取りで購買につなげる活動です。

対面やメール・電話など顧客と直接の対話をしながら課題を突きとめ、顧客それぞれに適した提案ができるという特徴があります。

口コミ・SNS

近年では、企業視点のみで作られたプロダクトやサービス、またそれに関する広告などがユーザーの共感性を欠いてしまった結果、顧客と濃密な関係が築けなくなり、リピーターの獲得数の低下やブランドロイヤリティの低下につながるという事例が増えてきています。

そんな中で、顧客によるプロダクトの評価や感想などの口コミや、企業と消費者との双方向のコミュニケーションができるSNSなど、顧客視点が担保されている情報が重宝される傾向にあります。

口コミ・SNSは、大きく予算を投下しなくても効果につながることがある一方で、ターゲットの文脈にあっていない情報であると炎上するリスクも孕んでいます。

また、近年企業からの情報提供であるということを隠して情報を発信するステルスマーケティングが問題になっています。

インフルエンサーに依頼した場合も企業からの依頼であることを隠してしまうと、ステルスマーケティングの一種と認識され、企業イメージを大きく毀損してしまいます。

プロモーション戦略を立てる際の4つのポイント

実際にプロモーション戦略を立てる際の4つのポイントをご紹介します。

STP分析でターゲットを明確にしておく&整合性を保つ

プロモーション戦略を検討するステップは、マーケティングの基本戦略を策定するためのSTP分析が終わった次のステップです。

STP分析で設定した基本戦略を元にプロモーションを含むマーケティングミックスを検討するため、基本戦略が明確でないと、ターゲットのイメージが曖昧になり、効果的なプロモーション戦略が検討出来ません。

プロモーションを検討する前は、STP分析を行い、基本戦略を構築するための準備をしましょう。

マーケティングミックスとの一貫性を保つ

ご紹介したように、プロモーション戦略は4P分析の一部です。商品の設計や流通戦略、価格などもプロモーションとともに検討します。

そのため、4Pそれぞれの視点が一貫性を保っていることが重要です。

例えば、商品の価格が高価格帯でプレミアムなイメージをつけようとしているのに、プロモーションではチラシで安売りをしているとします。

この施策には一貫性がなく、消費者のブランドイメージがちぐはぐになってしまう危険性があります。

ターゲットに合わせたメッセージを考える

3点目はターゲットにあわせたメッセージ設計をすることです。プロモーションは企業が顧客に直接コミュニケーションを行う手段です。

しかし、顧客に伝えるメッセージがずれていると効果がありません。例えば、若者向けに堅苦しいメッセージだと共感性を損なう可能性があります。

そのため、若者向けにはユーモラスでトレンディな文脈、専門家やtoBに向けてはフォーマルで信頼を感じる文脈など、ターゲットに合わせてメッセージを検討する必要があります。

4P分析はどうしても企業目線に依存してしまうため、顧客目線が抜けてしまう場合が多いです。そのため、顧客目線が担保された4C分析を活用し、マーケティング・ミックスを検討しましょう。

カスタマージャーニーを描いて最適な手法を選択する

商品を認知し、興味関心をいだき、商品について検索をして、他の商品と比較した上で購入するなど、顧客は購買までに様々なステップを踏みます。

プロモーションを検討する上で、顧客がどのような動態変容を起こし、そのときにどのようなことを求めているのかを整理するカスタマージャーニーが有効です。

マーケティングプロモーションの成功事例:スターバックスの上質な顧客体験

スターバックス

最後のマーケティング・プロモーションの成功事例であるスターバックスをご紹介します。

スターバックスは広告宣伝をせずに、口コミなどを活用して成功しました。

スターバックスが日本に進出する際、喫茶店やフードコートのコーヒーなどすでにコーヒーが飲める場所が多く存在していました。このような他のお店との差別化をするために、力を入れたのが体験価値です。

店内をサードプレイスと定義し、コーヒーが楽しめ、落ち着ける新たな空間として演出した結果、スターバックスブランドが形成され、顧客が良質な口コミや写真をSNSに投稿するようになった。

また、その後もWifiの導入や試食のサービスなど顧客体験の向上を継続して行ったり、SNSを活用した新たなコミュニケーションを行うことにより、ビジネスをさらに拡大させています。

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