陣内 智徳 | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 国内ビジネスリーダー向けメディア Sun, 04 Jul 2021 03:00:14 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.12 https://wp.infohub.jp/wp-content/uploads/2020/10/cropped-icon_logoA_2-32x32.png 陣内 智徳 | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 32 32 【保存版】マーケティングフレームワークまとめ-戦略作成・分析に役立つ https://infohub.jp/media/2020/07/10/2727/ https://infohub.jp/media/2020/07/10/2727/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2727 マーケティングフレームはマーケティングの計画の立案、実行に役立つテンプレートです。フレーム...

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マーケティングフレームはマーケティングの計画の立案、実行に役立つテンプレートです。フレームワークを使いこなすことで計画の精度が上がり、ビジネスの成功へ近づくことができます。

しかしマーケティングフレームワークは長年研究されてきたこともあり、その数が多いです。そのため、どのフレームワークをどのように使えば良いか分からないこともあります。

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つフレームワークを解説しています。

なぜマーケティングのフレームワークの活用が重要?

マーケティングについて学ぶ時、必ずそのフレームワークについて学びます。しかしフレームワークの活用は重要なのでしょうか。その答えは非常に重要です。

マーケティングのフレームワークはマーケティング戦略を考える時に役立ちます。フレームワークを利用することで以下の利点があります。

  • 戦略に関わる事柄の抜け漏れなど防ぎ、思考の整理がしやすい
  • その場しのぎの戦略、対応を防ぎ、持続的な成長を目指せる

マーケティングのフレームワークを利用する時のポイントは次の2つです。

  • ロジカル思考: ロジックツリーを用いて、論理的に戦略を計画します
  • MECE: 抜け漏れやダブりを防ぐことで、計画の精度を高めます

これらを意識することでマーケティング戦略の精度があがります。

マーケティング戦略を立てる前に役立つフレームワーク

マーケティングのフレームワークは市場環境の分析や、マーケティング戦略をどのように行うのか計画するために用いられます。具体的にはSWOT分析やPEST分析、ファネル分析などです。

SWOT分析

SWOT分析はマーケティング戦略の前段階である市場環境分析で主に行われます。SWOT分析の結果から、プロダクトがおかれる市場環境や事業の課題について理解できます。

SWOT分析の図解

SWOT分析とは「強み(Strength)」「弱み(Weakness)」「機会(Opportunity)」「脅威(Threat)」の頭文字から、そう呼ばれます。各項目の詳細は次の通りです。

  • 強み: 戦略目標の達成にプラスとなる企業内部の特性
  • 弱み: 戦略目標の達成にマイナスとなる企業内部の特性
  • 機会: 戦略目標の達成にプラスとなる企業外部の特性
  • 脅威: 戦略目標の達成にマイナスとなる企業外部の特性

多くの場合、機会と脅威はPEST分析の結果を用いることが一般的です。

PEST分析

PEST分析もSWOT分析と同じようにマーケティング戦略の前段階である市場環境分析で主に行われます。PEST分析の結果から、プロダクトがおかれる市場環境や事業の課題について理解できます。

PEST分析は「政治(Politics)」「経済(Economy)」「社会(Society)」「技術(Technology)」の頭文から造られた言葉です。各項目の詳細は次の通りです。

  • 政治: ビジネスを規制する法律や政治動向など
  • 経済: 経済水準や所得、為替、金利など
  • 社会: 人口動態やライフスタイル、価値観、流行など
  • 技術: ビジネスに与える技術の動向など

3C分析

3C分析もこれまでのフレームワークと同じように、マーケティング戦略の前段階で主に行われます。自社が持つビジネス上の課題や優位な点について理解できます。

3C分析とは「顧客や市場(Customer)」「競合(Competitor)」「自社(Company)」を指します。各項目の詳細は次の通りです。

  • 顧客や市場: 市場規模やその成長性、顧客のニーズと購買行動など
  • 競合: 競合企業の市場シェアやポイント、対象となる競合など
  • 自社: プロダクトの現状やリソース、バリューなど

3Cの中で最も重要な項目が「顧客と市場」です。顧客が抱える悩みや不満などをヒアリングし、どのような解決策を求めているのか理解することに努めましょう。

企業が持続的に発展していくためには、顧客と競合企業の理解が欠かせません。これらを理解することで余分な競争を避け、自社の強みを生かした事業を展開していくことができます。3C分析はビジネス上で必ず関係する自社・消費者・競合を抜け漏れなく分析することができ、自社の成長の機会を探るのに有用なフレームワークです。3C分析とは?3C分析とは1982年に大前研一が著書『The Mind of the strategist』にて発表したフレームワークです。3C分析はビジネス上で関係する自社(Company) 市場・消費者(Consumer)競合他社(Competitor...
3C分析とは?活用方法とマーケティング戦略に役立つSWOT・事例を紹介 - INFOHUB-media

7Sモデル

7Sモデルはマーケティング戦略から見た組織の特性を理解するのに役立ちます。マーケティング戦略は組織体制を含め、どのように実行していくかが命運を分けます。そのため7Sモデルを利用する必要があります。

7Sは、ハードの3Sとソフトの4Sに分かれる

7Sモデルは「戦略(Strategy)」「ストラクチャー(Structure)」「システム(Systems)」「スタッフ(Staff)」「スキル(Skills)」「スタイル(Style)」「共有された価値観(Shared Values)」頭文字をとってそう呼ばれています。

  • 戦略: マーケティング戦略の定義
  • ストラクチャー: マーケティング戦略を組織的にどう行うか
  • システム: 事業運営をサポートする技術的なシステム
  • スタッフ: 社員の特性や報酬制度など
  • スキル: スタッフが持つ能力
  • スタイル: 組織の文化や協力企業との関係など
  • 共有された価値観: 企業が掲げるビジョンなど

BCGマトリクス

BCGマトリックスはボストンコンサルティンググループが開発したフレームワークです。市場シェアと市場の成長率をもとにプロダクトを4事象に分け、評価します。これにより市場環境に応じたリソースの投入量など、俯瞰的にマーケティング戦略を検討できます。

負け犬: 成長率やシェアが低いプロダクト
問題児: 高成長市場でシェアが低いプロダクト
花形: 高い市場シェアを持つ高成長市場でのプロダクト
金のなる木: 低成長市場でシェアの高い製品

高成長の市場は魅力が高く、競合企業の参入が予想されます。そのため積極的な投資が必要となります。しかし、いずれ市場の成長は伸びとどまり、現状維持か下降します。

そのような市場では競合企業は参入はしてもうまみがないため、追加の資金投資を行う必要性は低くなります。追加資金がかからない状態で市場シェアを取り続けていれば、当然そのプロダクトは利益貢献することでしょう。

BCGマトリクスの図解

マーケティングの戦略的フレームワーク

フレームワークを利用することで一部重複が見られることもあります。しかしフレームワークの活用はマーケティングへの取り組みを分かりやすく可視化することに意味があります。多様なフレームワークを用いて、複眼的に顧客や市場と向き合うことがマーケターに求められるのです。

STP分析

STP分析はプロダクトが対象とする顧客をクリアにする役割を持っています。STP分析は全てのマーケターに必要なフレームワークです。

STPとは「セグメンテーション(Segmentation)」「ターゲティング(Targeting)」「ポジショニング(Positioning)」の略です。各要素からプロダクトに最適な顧客を洗い出すことができ、競合と比較してどのポイントで自社プロダクトが良いのか分かります。

ファネル分析

ファネルとは漏斗(ろうと)を指し逆三角や、すり鉢状の形をしており顧客の認知から購買までを分析するのに役立ちます。

顧客の行動に合わせたファネル分析を行うことで、顧客が欲求や意志に添えたマーケティング活動ができているか測ることできます。

詳しく知りたい方は「【徹底解説】マーケティングファネルとは?効果的な作り方から最新事情まで 」をご覧くださいませ。

マーケティングのお仕事をしていると「ファネル」という言葉を一度は聞いたことあるはずです。ファネルを理解すると顧客が今、何を求めているのか分かります。本稿はファネルの基礎知識、ファネルの限界、ファネルに代わるマーケティング手法などについてご紹介します。マーケティングファネルとは?ファネルとは漏斗(ろうと)を指し、逆三角やすり鉢状の形をしています。マーケティングファネルはAIDMAという、”一般的な顧客は商品の認知に始まり、欲求や記憶、購買までと至る”という消費者の購買決定プロセスから発展してできました...
【徹底解説】マーケティングファネルとは?効果的な作り方から最新事情まで - INFOHUB-media

4P分析

4P分析はマーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。次の頭文字をとって4Pと呼ばれています。

  • 販売戦略(Product)
  • 価格戦略(Price)
  • 流通戦略(Place)
  • 販促戦略(Promotion)

詳しく知りたい方は「マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説」をご覧くださいませ。

マーケティングを新たに担当することになった方は、一度は4P分析をお聞きになったことがあるかもしれません。なんとなく概念としては理解できるけど、いつ、どのように活用すればいいのかわからないという方も多いかと思います。本稿では4Pとはの基本からよく間違えられる4C分析との違い、実際に活用するときのポイントをご紹介します。是非参考にしてください。4P分析とは、マーケティング・ミックスのフレームワーク4P分析は、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。下記の4つの...
マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 - INFOHUB-media

4C

4C分析は4P分析同様、マーケティング戦略立案プロセスの中のマーケティングミックスで活用するフレームワークです。企業目線の4P分析と異なり、4C分析では顧客目線に立って戦略立案を行うため、顧客により寄り添うことができます。

4C分析は次の言葉の頭文字に由来します。またこれら4つの要素は4Pのそれと対になる関係を持っています。

  • 顧客にとっての価値(Customer Value)
  • 顧客にとっての費用(Customer Cost)
  • 顧客にとっての利便性(Convenience)
  • 顧客とのコミュニケーション(Communication)
マーケティングに携わっている方は、マーケティングミックスを検討する際に活用するフレームワークとして4C分析や4P分析を聞いたことがあるかもしれません。現在マーケティングにおいてより顧客中心で考えることが重要になっている中で、4C分析の考え方は欠かせなくなってきています。本稿では、4C分析とはなにか、4P分析との違いなどをご紹介します。ぜひ参考にしてください。マーケティング4Cとは?マーケティング・ミックスを検討するためのフレームワークの1つです。4Cは顧客視点のフレームワークであり、Consumer wants and needs...
4Cとは?マーケティングは4Pから進化している-事例や比較で解説 - INFOHUB-media

マーケティングミックスの7P

マーケティングミックスは製品価値や収益を最大化するために、最適な方法を検討するためにうみだされたフレームワークです。マーケティングミックスは顧客と製品をつなぐ戦略のため、事業の成功と失敗の鍵を握る重要な役割を持ちます。

7Pは4Pや4Cだけでは検討できない、サービスなど無形のプロダクトの特性に合わせて作られています。7Pの要素は4Pのそれに加え、次の3つのを加えます。

  • 物理的証拠(Physical Evidence)
  • 要員(Personnel)
  • 業務プロセス(Process)

マーケティングミックスについて詳しく知りたい方は「マーケティングミックスとは?その重要性や4P分析、活用方法も解説 」をご覧くださいませ。

マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に...
マーケティングミックスとは?その重要性や4P分析、活用方法も解説 - INFOHUB-media

5フォース分析

マイケル・ポーターにより提唱されたファイブフォース分析では、市場で働く5つの力によって収益性を測ることができます。これによってリソースの投入量や新規参入、事業撤退の判断に役立ちます。ファイブフォース分析の各要素は次の通りです。

  • 業界内の競合
  • 新規参入の脅威
  • 代替品の脅威
  • 売り手の交渉力
  • 買い手の交渉力

プロダクトライフサイクル

マーケティング戦略において大切なことは、リソースを投入してどれだけの成果が得られるかどうかです。これはプロダクトのライフサイクルによって変化するため見極める必要があります。プロダクトのライフサイクルのステージと特性は次の通りです。

  • 導入: 売上高が低く、競合企業がほとんどいない
  • 成長: 売上高が高まり、競合企業も増える
  • 成熟: 売上高が伸びとどまり、競合企業とシェアの奪い合い
  • 衰退: 売上高が低下し、競合企業も次第に撤退していく

CLVモデル

CLVモデルは顧客がプロダクトに支払う生涯金額を算出します。これにより将来の収入とその現在価値に基づいてマーケティング戦略を実行できます。具体的にはCLVモデルの中でコストを調整することや、CLVを向上する施策を検討することができます。

マーケティングフレームはマーケティングの計画の立案、実行に役立つテンプレートです。フレームワークを使いこなすことで計画の精度が上がり、ビジネスの成功へ近づくことができます。

しかしマーケティングフレームワークは長年研究されてきたこともあり、その数が多いです。そのため、どのフレームワークをどのように使えば良いか分からないこともあります。

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つフレームワークを解説しています。

グロースのフレームワーク

グロースハックとは徹底的に分析・改善・実行し、ユーザーの数や質を向上させ続け、サービスの成長させていくことを指します。

グロースハックの成功事例を紹介します。暮らすように旅するで有名なAirbnbはグロースハックで成長しています。Airbnbは予約が伸び悩む物件を分析したところ、写真のクオリティーに問題があることを発見しました。そこでプロのカメラマンに撮影を依頼したところ、予約数が3倍程度拡大しました。

グロースハックにはマーケティング戦略の実施の結果と根気強く対峙することが必要です。

グロースハックについて詳しく知りたい方は「今さら聞けないグロースハックとは?成功事例や分析手法を解説 」をご覧くださいませ。

一時トレンドワードとしても注目を浴びていた「グロースハック」。近年以前ほどの注目はありませんが、グロースハックは、マーケティングの上で欠かせない手法です。本稿ではグロースハックとはなにか、またグロースハックを身につけ、成功させるためのポイントを解説します。グロースハックとは?グロースハックとは、英語では「Growth hack」と書き、「サービスの成長に、徹底的に分析・改善・実行し、ユーザーの数や質を向上させ続けること」をさします。データやユーザーの声などを分析し、プロダクトを改善させる手法のことです。...
今さら聞けないグロースハックとは?成功事例や分析手法を解説 - INFOHUB-media

ピボット分析

ピボットとは経営の方向性を変更する経営判断のことを指します。これはマーケティング戦略と顧客ニーズとのズレを解消するために行います。

ピボットは顧客に合ったプロダクトや戦略を実行するために欠かせないプロセスです。そのため素早く多くのピボットを行い、マーケットにフィットすことが成功への近道だと言えるでしょう。

AARRRモデル

グロースハックでもっとも重要だと言われているのがAARRRモデルです。AARRRモデルはサービスの成長段階を表す頭文字をつなげたものです。5つの成長段階は次の通りです。

獲得(Acquisition)
活性化(Activation)
継続(Retention)
紹介(Referral)
収益(Revenue)

AARRRモデルの図解

それぞれのデータを分析することで事業を把握し改善することができます。AARRRモデルの特性はどの事業においても利用することができ、「的確な成長フェーズ」に「的確な指標」を用いて「的確な改善策」を行うことができます。そのためグロースハックと相性が良いのです。

行動のフレームワーク

事業の成長にはマーケティング戦略の実行が欠かせません。またその結果に応じた見直しや再実行を繰り返すことで、マーケティング戦略が洗練され顧客とプロダクトがフィットします。

ここでは目標の達成のために役立つ行動のフレームワークをご紹介します。

PDCAサイクル

PDCAは「計画(Plan)」「行動(Do)」「検討(Check)」「実行(Action)」の4つのステップの頭文字から呼ばれています。これらステップを限りなく繰り返すことで、マーケティング戦略を磨いていくことができます。

OODAループ

OODAループは万能な思考のフレームワークです。OODAループは「見る(observe)」「分かる(orient)」「決める(decide)」「動く(act)」を「見直す(Loop)」の5つのステップを繰り返すフレームワークです。

OODAループは汎用性が高く、オフラインとオフライン、B2CやB2Bでも活用することができ、PDCA同様、マーケティング戦略の洗練が期待されます。

OKR

OKRとは目標設定とその管理を担います。OKRは目標と主要な結果(Objectives and Key Results)の略称です。シリコンバレーを中心に導入する企業が多く、注目を集めている手法です。

OKRは従業員が同じ方向性を持って、明確な優先順位に基づき一定のペースで計画を進行していきます。従来の計画方法と比較して高い頻度で目標を設定し、再評価します。

まずフレームワークを作るところから始めてみよう

本稿ではマーケティング戦略の作成から分析、再実行に役立つ
フレームワークを紹介してきました。フレームワークを活用することでマーケティング戦略の精度があがります。また複数のフレームワークを使うことで、複眼的に顧客や市場、競合企業について考えることができます。持続的な企業の成長には根気強く、戦略の評価、修正、再実行を繰り返していくことが重要です。

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マーケティングミックスは、事業の成功に欠かせないものですが、「マーケティングミックスの歴史」「マーケティング戦略におけるマーケティングミックスの位置付け」「なぜマーケティングミックスするのか」などを理解している方は少ないのではないでしょうか。本日はマーケティングミックスについて体系的に学べる、またそれを実践できるよう解説していきます。

また現代は急速なIT化やEコマースの台頭など変化の激しい社会でもあります。社会の変化に合わせてマーケティングも日々進化しています。マーケティングミックスの基礎知識に合わせて、デジタル時代におけるマーケティングミックスなどの最新情報も合わせてご紹介します。

マーケティングミックスとは?

マーケティングミックスは製品価値や収益を最大化するために、最適な方法を検討するためにうみだされた概念です。マーケティングミックスは顧客と製品をつなぐマーケティング戦略です。そのため事業の成功と失敗の鍵を握る重要な役割をもちます。ここではマーケティングミックスの歴史や具体的にどのようなことをするのかについてご紹介していきます。

マーケティングミックスの歴史

マーケティングミックスは1953年アメリカで生まれました。ハーバード大学教授でマーケティングの専門家であるニール・ボルドンがアメリカマーケティング協会の講演で「マーケティング担当者がどのようにに成功したのか」「成功したマーケティングはどのように計画し開発されたのか」について説明したことが始まりです。

当時はマーケティング施策を考えるための概念として普及しましたが、1960年代にE.ジェローム・マッカーシによって「4P」というマーケティングツールが生まれました。また同時期においてマーケティングの神様と呼ばれるコトラーによって提唱された、サービスマーケティングに特化した「7P」があります

また1990年代に入るとロバート・F・ロータボーンによって4Pを顧客目線で作り変えた「4C」が誕生しました。
このようにマーケティングミックスは経営における重要性はそのままに、その時代に合わせて手法や考え方を変化させてきています。またオンライン上での経済取引や集客が急速に発展している現代社会においては「デジタル時代版4P」が新たに誕生しています。

具体的にどんなことをするのか?

マーケティングミックスの目的は「ターゲット市場を十分に理解することで、ビジネスにおける失敗を防ぐこと(収益を最大化すること)」にあります。そのためマーケティングミックスのゴールは顧客にとって適切なタイミングで、適切な価格で、その場所に適切な製品やその組み合せを作ることを目指します。
具体的なイメージがつきやすいように4Pを利用してマーケティング戦略を考えていきましょう。4Pとは製品(Product)、価格(Price)、場所(Palace)、プロモーション(Promotion)の頭文字を取って造られた言葉です。

例えば家具を販売するとします。マーケティングミックス(4P)を利用することでどのようなマーケティング施策を実施すべきかが分かります。それでは構成要素ごとにみていきましょう。

製品(例:製品のバリエーションはどれくらいか、何がセールスポイントか)価格(例:1万円未満か、100万円代か)場所(例:路面店を構えるか、オンラインショップか)プロモーション(例:広告を実施するか、値引きするのか)といった具合になります。
以上のようにマーケティングミックス(4P)を利用することでビジネスを明確化し、マーケティングの具体的施策を実行しやすくするのです。

マーケティング戦略立案・実行の中の1プロセスである

マーケティング戦略において欠かすことのできないマーケティングミックスですが、マーケティング戦略立案プロセスのうちのひとつに過ぎません。そのため、マーケティング戦略を立案、実行する場合は、全体的な視点から考える必要があります。

マーケティング戦略の立案から実行までの流れとしては、以下の図のようになります。PEST分析やSWOT分析などのフレームワークを用いて環境分析、市場機会の発見をし、市場の細分化やターゲティングや顧客理解などを通じて「マーケティングの基本戦略」を立案します。

マーケティングミックスは前述の通り「具体的なマーケティング戦略」があることで役立つため、基本戦略立案後に行い、実際にマーケティング戦略を実行・評価・再実行するといった流れです。全体から具体的な戦略を立案することで市場の全体像のイメージがつきます。それにより市場の見誤りによる余分な出費を防ぎ、精度の高い施策を実施することが可能になります。

ここからマーケティング戦略の各要素についてご説明します。またいずれの各要素においても抜け漏れがない(MECE)を意識して行うことで分析や理解の精度を上げることができます。

マーケティング戦略立案・実行フロー図-TryX inc

環境分析と市場機会の調査・発見

マーケティング戦略立案の前に「環境分析」と「市場機会の調査・発見」をする必要があります。なぜなら経営は市場環境に影響され、市場機会がないと買う顧客がいないことになるからです。
環境分析は市場(顧客)、競合、自社の3つの視点から分析していきます。その際に用いられる代表的なフレームワークは「PEST分析」「3C分析」「SWOT分析」です。

PEST分析は政治(Politics)経済(Economy)社会(Society)技術(Technology)の頭文字を取った造語です。PEST分析を行うことで市場環境をマクロの視点で分析、理解できます。
3C分析は市場や顧客(Customer)競合(Competitor)自社(Company)の頭文字からなり、PEST分析に比べマーケティング環境をよりミクロ的に分析、理解できます。

SWOT分析はマーケティング環境を外部環境と内部環境に分け、それぞれ自社のビジネスにプラスになるか、マイナスになるかを理解するのに役立ちます。具体的には外部環境でプラスに働く「機会(Opportunity )」マイナスに働く「Threat(脅威)」、内部環境でプラスに働く「強み(Strength)」マイナスに働く「弱み(Weakness)」に分類し、分析します。

市場細分化

環境分析と市場機会の調査と発見の結果をさらに細分化することで、自社が目指す基本的な戦略や方向性を認識できます。市場の細分化はセグメンテーションと呼ばれます。
具体的には環境分析の結果で得た市場(顧客)を、同じニーズを持つ単位(セグメント)ごとに分類することを指します。

ターゲティングと顧客理解

現代日本のような成熟社会では競合企業や既存製品が多く、この「ターゲティング」と「顧客理解(顧客インサイト)」がマーケティング戦略において重要な役割を持ちます。
ターゲティングとはニーズ単位で分類されたセグメントのうち、どのセグメントを目指して(ターゲットにして)事業展開するのかを選択することを指します。

また顧客理解とは各セグメントあるいはターゲットにおいて、顧客がまだ気付いていない「不満や不安などの顧客インサイト」や「顧客のライフスタイル」、「顧客がモノを買う時に重視する点(KBF)」などを理解することを指します。

ポジショニング・差別化

ここでは、ターゲットとするセグメントに対して自社事業をどのように展開すべきかを検討します。ポジショニングは製品の売れ行きや集客などの収益性に大きく影響を与えるため、重要なフェーズです。
ポジショニングは競合製品と比較した際に、自社製品が良いと感じてもらうために行います。そのため顧客目線で行う必要があります。
またポジショニングをすることで顧客に自社製品がユニークであることが認められ、競合よりも優位に事業を展開できます。
ポジショニングや差別化を行う場合、主観的になりやすいです。そのため以下の質問を答え、ポジショニング・差別化戦略が適切かどうかをチェックしましょう。

  1. ポジショニングのターゲットサイズは適切か
  2. 売り手の考えるポジショニングは顧客に正確に伝わるか
  3. 売り手の考えるポジショニングに顧客が共感するか
  4. 売り手である企業自体のポジショニング(企業理念、ポリシーなど)と、製品のポジショニングに整合性があるか

マーケティングミックス (4P)

マーケティングミックスはこれまでのフローで策定された「マーケティング基本戦略」をより具体的にする役割を持ちます。
前述の通りマーケティングミックスが目指すのは「顧客にとって適切なタイミングで、適切な価格で、その場所に適切した製品やその組み合せを作ること」を目指します。
具体的な方法としてはマーケティングミックスのフレームワークである4P(製品・価格・場所・プロモーション)を利用し、各要素について洗い出します。それらから最適な組み合わせを検討します。

戦略の実行と評価

マーケティングミックスによって具体的になったマーケティング戦略に基づき実際にマーケティング施策の実行を行います。また施策実行で出た結果を評価することで次のアクションプランを立案することが可能です。

戦略の修正・再実行

マーケティング戦略の結果を元に戦略の修正や再実行します。必要に応じて、これまでのマーケティング戦略の各要素に立ち返り修正案を立案、実行します。

マーケティングミックスは4P分析としばしば同義で用いられる

先述した通りマーケティングミックスは「顧客にとって適切なタイミングで、適切な価格で、その場所に適切した製品やその組み合せを作ること」を果たすための概念です。しかしながらマーケティングミックスの手法のひとつである4Pと同義で扱われることが少なくありません。
4Pはあくまでマーケティングミックスを考えやすくするフレームワークのひとつです。4Pを用いて具体的なマーケティング戦略を立案する際は、一度基本に立ち返って分析、理解に務めるようにしましょう。

4P分析とは?4つのPから手法を理解しよう

ここでは4P(製品・価格・場所・プロモーション)の手法についてご説明していきます。

製品(Product)

「製品」はターゲットとするセグメントへどのような価値を提供するのかを決めます。4Pのうち顧客価値へつながるため非常に大事な要素です。
具体的には顧客が持っている不満や不安などに対して、どのような価値を提供するのかのコンセプトを決定します。その後、それを実現するために必要なリソースや生産方法、商品デザイン、アフターサポート体制などを検討し実際の製品を作っていきます。繰り返し見直すことで洗練された製品作りができます。
スターバックスの場合、提供する価値を「美味しいコーヒー」ではなく「新たにくつろげるサードプレイス」としています。

価格(Price)

顧客が実際に支払う「価格」は売上に直接結びつきます。価格は後から変更することが難しい側面を持っているため、十分な検討をするようにしましょう。
価格で重視したいのは「4つの価格」です。それらは「コスト」「顧客が支払う意欲の幅(相場)」「競合の価格」「ブランディング」です。

「コスト」は事業の原価です。製品を作る原価だけでなく、売るための費用なども考慮し全体的な目線でコストを把握します。

「顧客が支払う意欲の幅(相場)」は提供する製品に対してどれぐらいの金額を支払う意欲があるかです。アンケート調査などによって顧客が支払うであろう相場観を知れます。

続いて「競合の価格」はターゲットにするセグメントで競合する企業の価格を指します。そのライバルと比較して価格をどう設定するかを検討します。基本的に価格戦略は次の2つのいずれかです。ひとつは「市場シェアを早く取るために低価格」あるいは「製品開発にかかった費用を早く回収するために高価格」です。

最後は「ブランディング」です。あえて高い価格をつけることで価値の高いものと思わせる戦略です。ドモホルンリンクルでは月額36,000円と高額ながらも年間数10万円を超えるロイヤル顧客のリピートに成功しています。

場所(Place)

場所は流通とも言われ、顧客と製品をつなぐ導線(チャネル)を決めます。事業コストと収益に影響します。
ライフネット生命はあえてインターネットからの販売に限定することで、低価格を実現し成功しています。
また対象とする顧客がいない場所では大きな効果を得られません。スターバックスコーヒーは都会で暮らす人を対象顧客にするため大都市中心に出店していますが、コメダ珈琲は地域コミュニティを対象顧客としているため郊外中心に出店しています。

プロモーション(Promotion)

「プロモーション」は、自社製品の存在や価値などを顧客に認知させることで購買を促進する役割を持ちます。プロモーション戦略は売上とコストに影響します。
ライフネット生命は検索エンジンやSNSなどネット上で認知・集客し購買へと繋げています。またドモホルンリンクルは新聞広告やテレビCMなどマスメディアを利用して認知・集客・購買に繋げています。

重要なことは、それぞれの「P」の中での整合性

4Pを利用することで各要素について考えることが容易になります。しかし4Pをすることが目的なのではなく、いかに「顧客にとって最適な組み合わせを作れるか」が大切です。

そのため4P全体の整合性について考えることが重要となります。4Pで具体的なマーケティングを立案した後は次のことに注意しましょう。「4Pの各要素間で矛盾が生じていないか」「バランスは適合か」「4Pで立案した各要素は相乗効果を生み出せるか」などについて振り返るようにしましょう。

4Pは1つのフレームワークにすぎない

マーケティングミックスといえば4Pを思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。しかしマーケティングミックスは時代の流れに合わせて変化しております。代表的な例として7Pと4Cが挙げられます。

7Pは4Pの要素に加え物的証拠(Physical Evidence)、要員(Personnel)、業務プロセス(Process)を加えたフレームワークです。4Cは4Pを顧客目線に基づいて作り替えたフレームワークです。4Pを用いた分析では企業目線で行うため主観的になりがちですので、4Cを利用することでそれを防ぎます。
マーケティングの4P詳しく知りたい方は「マーケティングの4Pとは?基礎知識から4C分析との違い、事例を解説 」をご覧ください。

マーケティングミックスにおける7Pとは?

7Pとは上述の4P(製品・価格・場所・プロモーション)に物的証拠(Physical Evidence)、要員(Personnel)、業務プロセス(Process)を加えたフレームワークを指します。それぞれの頭文字をとって7Pと呼ばれます。
4Pのフレームワークが誕生した1960年代は家電などの製品(有形財)の全盛期でした。7Pが唱えられたのは1970年代で当時、金融などのサービス(無形財)が発展します。このような時代の変化に合わせてフレームワークも変化したのです。

物理的証拠(Physical Evidence)

物的証拠は顧客の不安を解消するために利用されます。なぜならサービスは無形で可視化できないからです。そのため契約書や保証書、サービス提供の内容詳細など顧客の不安を取り除くために用いられます。

要員(Personnel)

要員とはサービスを提供するために必要な要員全てを指します。そのため自社の従業員だけでなく協力会社や関係会社なども含めます。これらを把握、整備することで顧客に満足してもらうサービスやサービス体制を検討できます。

業務プロセス(Process)

業務プロセスとは顧客にサービスを提供する方法を指します。

4Pから4Cの時代へ

4Cとは4P(製品・価格・場所・プロモーション)を顧客目線で行うフレームワークです。4Pが製品、価格、場所・プロモーションだったに対し、4Cは価値(Customer Value)、コスト(Cost)、利便性(Convenience)、コミュニケーション(Communication)と各要素が対になる性質を持っています。それぞれの各要素の頭文字をとって4C呼ばれます。

4Cは1990年代にロバート・ローターボーンによって提唱されました。1990年代は特に家電などの生産性向上や情報通信関連投資への機運の高まりなど、安定的な経済拡大の時期でした。
企業サイド(プロダクトアウト)から顧客サイド(マーケットイン)に視点を変えることで、顧客が求めるものとの乖離を少なくしようとするのが目的です。以下では4Cの各要素について簡単に解説します。

顧客価値(Customer Value)

顧客価値は4Pで言う「製品」の対にあたる要素です。製品を購入することで得られる利益全般を指します。製品そのものでなくアフターサポートなどを含めた利益を言います。
当たり前ですが顧客は自分が求めるものでないと購入しません。ニーズの範囲やコアとなる部分の分析が求められます。

顧客にとってのコスト(Cost)

コストは4Pで言う「価格」の対にあたり、製品購入に必要なコスト全般を指します。そのため購入費用だけでなく購入するまでの時間や真理負担、移動費用などを含めます。

顧客利便性(Convenience)

利便性は4Pの「場所」にあたります。製品を入手しやすいかを意味します。顧客の問題を解決できる製品であっても購入手段が複雑だと購入しづらいでしょう。顧客が購入に至るまでに必要な情報の入手のしやすさや、買いやすいような導線の設計が求められます。

コミュニケーション(Communication)

コミュニケーションはプロモーションにあたり、コミュニケーション全般を指します。人は自分が知っている企業や製品の中から購入する生き物です。そのため、企業と売り手の間のコミュニケーションも重要な要素のひとつです。顧客が問題を抱えた時に買えるような販売網や問い合わせ体制になっているかなど検討します。

どのようにしてマーケティングミックスを考案するか

マーケティングミックスは顧客と自社製品をつなぐマーケティング戦略です。では一体どのようにしてマーケティングミックスを考案するのでしょうか。「What the Marketing Mix Is and Why It’s Important(英語)」にある質問集をもとに紹介をします。

ターゲット顧客が抱える問題はなにか?

マーケティング界のドラッカーと呼ばれるレビットの格言である「ドリルを買いにきた人が欲しいのはドリルではなく『穴』である」に言われるように、顧客は何かを実現するために製品を買います。そのため顧客が抱える問題は何かという根源的な問題を考える必要があります。

その問題を解決するを阻害するものはなにか?

顧客が課題を認識している場合、問題解決するはずです。しかし、なぜその問題は解決されず、問題を抱えたままの状態にあるのかを理解する必要があります。

自社の製品はどのように問題を解決するか?

製品には、顧客問題を解決することで価値がもたらされます。しかし「どのようなプロセスで」や「どれくらいの金額で」といった詳細情報を確定する必要があります。また、問題解決を阻む要因を考慮します。

ターゲット顧客は競合他社と比較して自社をどう思うか?

当たり前ですが顧客はどの製品の購入するかを選択できます。そのため、顧客が競合の製品と比較した際、自社製品がどのようなイメージを抱かれるのかを確認する必要があります。

何がターゲット顧客の購買意欲を高めるのか?

顧客は単にお金を払いたいから製品を購入するわけではありません。顧客の購買決定要因(KBF)や購入単価を上げる方法を模索することで、ビジネスがしやすくなるでしょう。

デジタル時代のマーケティングミックスについて

デジタル時代におけるマーケティングミックスは先述した4P(製品・価格・プロモーション・流通)と異なります。デジタル時代におけるマーケティングミックスは「People(人)」「Purpose(目的)」「Process(プロセス)」「Platform(プラットフォーム)」です。

つまり従来の4Pは各要素をそれぞれ検討することでマーケティングミックスを目指しました。一方、デジタル時代における4Pは一連のフローを指します。そのため人からプラットフォームまでに至る配列が重要です。
これら各要素を理解することで急速に進化するデジタル時代でのビジネスが容易になるでしょう。

デジタル時代のマーケティングミックスにおける問題

急速なIT化などの社会の変化などの影響によって現在、様々なプラットフォームがうまれ多くの人が利用しています。

このデジタル時代におけるマーケティングミックスの問題点は、「どのプラットフォームを利用するか」「そこでどのようなマーケティング戦略するか」といった思考に偏ってしまう点です。これらによりマーケティングミックスを成功させるために必要なキー要素を見落としてしまうことが問題なのです。

人(People)

デジタル時代の4Pを行うためには専門家の存在が欠かせません。自社が目指す方向に近づくために「何を」「どのように」「いつまでに」など、マーケティング戦略から実行・修正まで行える人材が必要不可欠です。

目的(Purpose)

マーケティングは企業経営に欠かせません。しかしマーケティングを行うためではなく、企業が目指すビジョン(パーパス)に近づくために行っています。デジタル時代においても変わらない部分です。

プロセス(Process)

デジタル時代は社会や顧客行動の変化が激しい時代です。このような時代だからこそマーケティング戦略を改善できる体制作りに価値があります。顧客の購買プロセスやマーケティング戦略の効果に応じて修正、実行ができるよう意識しましょう。

プラットフォーム(Platform)

これまでに「人」「目的」「プロセス」を踏まえた上で、どのプラットフォームでどのような戦略を用いて、マーケティングを行うか決定します。このように総合的な観点でプラットフォーム(ツール)を選択でき、デジタル時代におけるマーケティングミックスの問題を解決でき、自社の成功にも近づくことができます。

マーケティングミックスはなぜ重要なのか

マーケティングミックスの重要性は「事業成功の精度」にあります。
顧客は自らが抱える課題を解決するためにお金を払います。マーケティングミックスが確立されることで、早期の顧客基盤の構築による収益が期待できます。

またマーケティングミックス立案や、それまでの過程において「顧客が求めるもの」や「明確な製品コンセプト」などを得られます。一方でマーケティングミックスをなおざりにすると余分な費用を発生させ、ビジネスの成功へ遠回りすることになります。

また現代社会は成熟社会です。製品やサービスは世の中に溢れています。そのため顧客が求める製品や価格、場所、プロモーションを効果的に配置しなければ、製品が他社製品に埋もれる可能性があります。以上の点においてマーケティングミックスは重要なのです。

マーケティングミックスを上手に立案・活用するポイント

マーケティングミックスは上述の通り「ターゲット市場を十分に理解することで、ビジネスにおける失敗を防ぐこと(収益を最大化すること)」が目的です。ここでは実際の企業が用いているマーケティング事例を紹介します。マーケティングミックスの立案のポイントや活用事例などを理解できます。

ライザップ

「結果にコミットする」で有名になったトレーニングジムのライザップですが、その成功の裏に隠されたマーケティングミックスの裏側に迫ってみましょう。

4P内容
製品引き締まったボディの実現
価格高価格であるが返金保証あり
場所筋肉トレーニングだけでなく食事管理や相談を含めた総合的な場所を提供
プロモーション結果が分かりやすいテレビCM

ライザップのマーケティングミックスにおけるもっともユニークな点は製品にあります。競合他社が「体を動かす(鍛える)ことができる価値」を提供していた中で、ライザップは「痩せた(引き締まった)体を手に入れる価値」を提供しました。競合他社が低価格で多くの人がジムを利用し「なかなか痩せない」といった悩み(顧客インサイト)に着目したマーケティング戦略と言えます。

スターバックス

今や誰もが知るスターバックスですが、マーケティングミックスにおいて他の競合店と何が違うのでしょうか。

4P内容
製品職場や家ではないサードプレイスの提供
価格高価格
場所都市中心に出店
プロモーションパブリシティやクチコミ

スターバックスはコーヒーでなく「サードプレイスの提供」を製品においています。また職場と家の往復でストレスの多い都会を中心に出店しています。また広告は積極的に行っておらず「くつろげる特別な空間」と「高価格」がブランドになっています。4Pの各要素においてシナジーが発揮されているマーケティング事例です。

ライフネット生命

インターネットで保険を販売した業界のパイオニアであるライフネット生命は、マーケティングミックスのどのような点において優れていたのでしょうか。

4P内容
製品生命保険
価格低価格
場所インターネットのみに限定
プロモーション検索エンジン流入やネット上のクチコミ

ライフネット生命のマーケティングミックスは場所がユニークです。これまでになかったインターネットでの保険の販売を行うことで、余分な営業コストを減らしています。また削減されたコストは顧客の購入単価に反映され低価格な生命保険を実現しています。既存市場であってもマーケティングミックスに着目することで、競合他社より優位になった事例です。

まとめ

ここまでマーケティングミックスについてご紹介してきました。マーケティングミックスは事業の失敗や成功を大きく左右するマーケティング戦略のひとつです。その立案方法や重要性などについて紹介してきました。

マーケティングミックスを考えるフレームワークの代表例である4Pや4C、サービス産業の特性に合わせた7Pなどのフレームワークがあります。またデジタル時代における成功の鍵となる4Pについてご紹介しました。いずれの方法においても「その目的」「事業戦略とマーケティング戦略の整合性」「各要素間の整合性とシナジー」などに注意して行うことでビジネスの成功に近づけるでしょう。

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リモートワークの普及やAIの台頭など社会は急速に変化しています。市場の動向や顧客のライフスタイルの変化を読み取り、企業の利益に貢献するマーケティングを仕事にするマーケターの重要性が増しています。
本稿では今、再注目されているマーケティングの仕事内容とこれからの時代に必要な働き方を紹介していきます。

まずは、マーケティングとは何かを理解しよう

マーケティングという言葉をよく聞く機会が増えましたが、その中身をもう一度おさらいしておきましょう。マーケティングとは「儲かる仕組みを作る」仕事を指します。
業務内容としては顧客と企業をつなぐプロダクトや市場調査、セールスプロモーションなど多岐にわたります。そのため「顧客と企業の接点作り」から「実際に売り上げ」「製品の利用で顧客に満足してもらう」まで一連のプロセスを指します。

マーケティング担当者は、顧客ニーズ(市場機会)の発見のため市場調査し、結果を分析し戦略を立案します。基本的にはデータに基づいた資料やその分析結果から戦略や改善計画を立案、実行するため数字に触れる機会が多いです。そのため数学や統計学などの知識があると活躍の幅が広がります。
詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧ください。

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【職種別】各種マーケティングの仕事内容を紹介

顧客と企業経営にかかる全てのプロセスはマーケティング職の対象です。そのため職務内容の範囲は広いです。ここではマーケティング職の主な仕事内容をご紹介します。

商品企画

顧客のニーズ(市場機会)の発見のために行われる、市場調査やマーケティングリサーチなどの分析結果に基づいて商品企画をします。多くの場合、
一口に商品企画と言ってもアプローチが2種類あります。

ひとつは「新しい商品を企画する」、もう1つは「既存の商品をより良くする」仕事です。いずれの場合においても市場や競合、顧客の動向などの変化を読み解き、顧客が求める価値を作ることを目的としています。

また自社製品が提供する価値だけでなく、その価値のプロセスにも注意を払います。例えば「協力してくれる企業がいるか」や「業務体制に問題がないか」などです。そのため幅広い視座と知識が求められます。

販売促進

製品が多く存在する成熟社会においては、顧客に自社製品を知ってもらうことが難しいです。そのため「顧客との接点」は非常に重要になります。多くの企業はこの機会を作ろう・活かそうと販売促進(キャンペーン)を実施します。よく目にかける「入会特典」や「〇〇%割引」などがこれにあたります。

これらの販売促進はコストにあたります。費用対効果がある顧客セグメントの見極めが必要です。当然ながら費用対効果の検証は販売促進の企画から効果の検証までデータに基づきます。

営業企画

良いものを作れば必ず売れるわけではありません。顧客に製品をどのように知ってもらい、どんな情報を与え、購入してもらうか考える必要があります。また営業活動における顧客の意見を、製品の改善に活かせる体制作りも考慮すると良いでしょう。

市場調査・マーケティングリサーチ

マーケティングの目的は「儲かる仕組みを作ること」にあります。しかし顧客が製品やサービスを購入しなければ、そもそも売れることがありません。

そのため顧客ニーズ(市場機会)の発見が重要になります。また顧客ニーズがあっても競合他社がそのニーズをすでに満たしていることがあります。

「市場機会を発見すること」「自社が優位になるビジネスをするため」にPEST分析や3C分析、SWOT分析を利用して分析します。また数値化しづらい顧客の感情などをヒアリングやアンケート調査などによって明らかにしていくことも重要です。

広告・宣伝

自社の営業活動ではアプローチできる顧客に限りがあります。そのためより多くの人に知ってもらうため広告や宣伝方法を検討し、ターゲットとする顧客によって広告出稿する媒体を変える必要があります。

顧客の生活の中で知ってもらうため、ターゲット顧客のライフスタイルによって宣伝する先を変えるのです。なぜなら認知できる可能性と人数に差が出るからです。

例えば若者に宣伝をしたい場合、テレビでなくSNSでの広告を用いるといった具合です。また広告や宣伝も販売促進と同じように費用対効果を見極めます。

マーケティングの仕事ができる企業

マーケティングを仕事にするためには事業会社か支援会社・代理店で働く必要があります。一般的には「事業会社は自社の利益」に「支援会社・代理店は他社の利益」に貢献するためにマーケティングします。それぞれについて詳しくご紹介します。

事業会社

メーカーやWEB関連の企業はマーケティング専門の部署や担当者がいることが多いです。そのためマーケティングの仕事ができる機会があります。しかし入社後マーケティング以外の部署からキャリアが始まることが多く、マーケティングを仕事にするまでに時間を要します。

マーケティングの知識は概念であることが多いです。実際に現場で働くことで実務レベルでマーケティングを学ぶことができます。

またマーケティングを軸にした事業会社に行くことで外部での講習や資格取得支援など、マーケティングスキルの向上をサポートしてくれます。

下記の会社はマーケティングで成功しています。事業会社でマーケティングを仕事にするとマーケティングを包括的に学べる・実践できるだけでなく、自社製品や顧客、市場、業界などについても知れます。

  • P&G、ネスレ、土屋鞄など

支援会社・代理店

マーケティングを仕事にしたい時、マーケティング支援・代理を行う会社で働くという手があります。事業会社と同じく実践的なマーケティングを学べる他、資格取得などマーケティングスキルの向上をサポートしてくれる利点があります。

またクライアントのマーケティングをサポートする仕事です。そのため事業会社に比べ、マーケティングを仕事にするまでのスピードが早いです。

下記企業は総合的なマーケティングの支援する会社です。
また支援会社や代理店の中には、動画広告の制作やSEO施策、市場調査など、マーケティングの一部業務を代行する会社があります。

  • サイバーエージェント、博愛堂、オプトなど

マーケティングの仕事で身につくスキル

マーケティングは市場環境と事業活動に密接に関係しています。

そのためマーケティングを仕事にすることで、「仮説・論理思考」「データ収集・分析能力」「事業計画力」など、多くの知識やスキルを獲得できます。

飲食店を例に考えてみましょう。

お店の情報がwebページにあり、顧客がwebページを見て来店するまでの行動が「電話」と「地図閲覧」だとします。この場合の状況は以下の通りです。

客単価3,000円/人
電話来店率50%
1組あたりの人数5人
地図閲覧来店率10%
1組あたりの人数2人
売上 = {(電話本数 × 来店率 × 1組あたりの人数) + (地図閲覧 × 来店率 × 1組あたりの人数)} × 客単価

マーケティング職の経験で、上記の計算式によってマーケティング施策を立案したり「顧客が来店するまでの流れ」や「電話本数増やすための改善策」「顧客はなぜ当店にくるのか」など計算式外の要素が分かるようになります。

マーケティングは事実を収集することから始まり、それらから仮説・推論することでマーケティング施策へと繋げていきます。定量と定性の領域を行き来することで、深いスキルが身につくのです。

どんな人がマーケティング職に向いてるのか

企業の成長を左右するマーケティングを仕事にしたい方は多いと思います。マーケティングを仕事にする時、求められる代表的な能力は次の通りです。

  • 仮説思考と論理思考
  • 事実や傾向から発想する能力
  • 正しいデータを収集、分析できる能力
  • アイデアを実現するまで努力できる能力
  • 絶えず顧客や市場、自社のリソースまで幅広い知識の吸収と活用する能力

マーケティングは先述の通り幅広い業務範囲を持ちます。また社会の変化に合わせて新しいマーケティング手法などを学び続ける必要があります。

未経験でもなれる?

未経験であってもマーケティング職に就くことはできます。しかし求人には限りがあるため誰でもなれるわけではありません。企業から「この人ならマーケティングの仕事ができそうだな」と思ってもらう必要があります。

そのために、マーケティングの勉強や自分ができる範囲での実践などをすると良いでしょう。

持っていると活かせるスキルとは?

マーケティングの仕事はデータを基にした業務が多いため数学や統計学、データマイニングなど知識があると活躍の幅は広がります。

現代は急速なIT化により、溢れかえるほどの情報を取得することができます。そのためプログラミング知識があると、たくさんの情報を、人間の手を使わず一度で処理するなど、マーケティング業務での活用が期待できます。

マーケティングの仕事に資格は必要か

マーケティングの仕事に資格は必要ありません。しかし資格があることで「マーケティング能力の証明」や「今よりもスキル・キャリアアップ」、「独立」を目指せます。特にマーケティング初心者やキャリアアップを目指す方の資格取得はおすすめします。
詳しく知りたい方は下記ご覧ください。

マーケティングを勉強したい、マーケティングの資格を取得してビジネスに活かしたい方が多いかと思います。実はマーケティングに関する資格は多く存在しますが、資格取得する目的によってどの資格を受けるべきか変わります。当記事ではマーケティングに関連する資格を目的に合わせて計画が立てられるよう、スケジュールと資格を取得するメリットまで一挙にご紹介いたします。ぜひ最後までご覧ください。マーケティングの資格がなくても活躍できる?マーケティング職を目指す方や、マーケティング職でスキルアップやキャリアアップを目...
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マーケティングの仕事で取り組まれること

主にマーケティングで行われている仕事について詳しくご紹介します。

市場調査(マーケティング・リサーチ)

市場と顧客を理解するために行われます。調査の方法は2種類です。政府や大学などが発表している統計資料やアンケート調査などデータを用いた定量分析と、ターゲットになると想定される消費者を集めたインタビューなどの定性分析です。

セールスプロモーション

セールスプロモーションは製品の認知や販売促進を目的として行われます。テレビ広告やWEB広告、DMやイベントが主な代表例です。それぞれ詳しくみていきましょう。

マスマーケティング

テレビやラジオ、新聞、雑誌の4マスメディアを活用する手法です。幅広い層の消費者に向けて認知が可能です。大きな効果が期待できるぶん、費用が大きくなります。また広告の効果検証が難しい特徴を持ちます。

WEBマーケティング

バナー広告、リスティング広告、メールなどインターネットを活用した手法を指します。主な特徴は3つです。データの収集が可能なため、顧客の趣向に合わせた戦略を実施できます。また広告の効果がデータで収集できるため効果検証が容易です。最後に少額から実施することが可能です。

セールスプロモーション広告

左記の2つにあてはまらない手法をセールスプロモーション広告と呼びます。DM広告やイベント、フリーペーパーなどを指します。

日本のマーケティングの問題点と、マーケターの必要性

公益財団法人日本生産性本部が2019年12月に発表した「労働生産性の国際比較 2019」によると労働生産性はOECD加盟国36カ国中、日本は21位です。

労働生産性は「GDP ÷ (労働投入量 ÷ 労働者数 × 労働時間)」で測ります。アメリカと日本では大きく労働時間が変わるわけではありませんが、順位に差がでています。これは付加価値であるGDPの差が大きく離れているためです。

マーケティング発祥の地アメリカでは今、マーケティングオートメーション(MA)が注目されています。マーケティングオートメーションとは旧来、人の手で行われていた業務を自動化することです。これによりコストが削減され、また質の高いリード獲得に時間を割くことが可能です。

日本には質の高いプロダクトが多く存在します。しかし、このようなポテンシャルが十分に活かしきれていない現状があります。そのためマーケターの存在が必要なのです。

マーケティングの仕事をする上で重要なこと・役立つ視点

マーケティングに答えはありません。その中で自分なりの答えを出し、実践するのがマーケターです。ここではマーケティングの仕事をする上で重要なことや役立つ視点をご紹介します。

「数字は神より正しい」から生まれた違和感

マーケティングは売り上げを上げることだけが目的ではありません。マーケティングの目標は「儲かる仕組みを作ること」です。つまり短期的な売上だけでなく、継続的に売れる”仕組み”を目的だからです。

しかしながら、売上優先で顧客の共感をないがしろにする事例が散見されます。例えばwebサイトの閲覧中、全画面に広告が表示されたり(オーバーレイ広告)、動画閲覧中に全く関係のない不快な広告が流れるなどです。

マーケターは定量的・定性的の面から売上と向き合う仕事ですが、顧客の「共感」なしにはプロダクトの成長がないことを理解しましょう。

美しい戦略よりも顧客と市場を理解すること

マーケティングは事業を飛躍的に成長させる力を持ちます。テキストやweb上にはマーケティングを活かした華やかな成功事例が数多くあります。

しかしその業務は泥臭いものです。戦略を理解し実行することよりも、顧客と市場細かく継続的に観察し、理解することが求められます。

限られたリソースの中で答えを見つけ、企業を成長させる必要があります。机上の空論にとらわれず、堅実に泥臭く、市場と顧客の理解に励みましょう。

伝統的なマーケティングを学ぶこと

最新のマーケティング手法を駆使すれば、必ず成長するわけではありません。数年前に生きていた手法も、今では使い物にならないということが珍しくないからです。

リゾート開発の達人と呼ばれる星野リゾートは教科書通りの経営をすることで有名です。目新しさやトレンドより、本質的で伝統的なマーケティングを理解しましょう。

チームビルディングはマーケティングの限界を超えるためのツール

企業経営はマーケティングや営業、システムなど多くの部署(専門のチーム)によって成り立っています。

しかしマーケティングの守備範囲は企業内外に渡り、マーケティング部あるいはマーケティング担当者だけでは限界があります。マーケターに求められるのは顧客と市場を理解し、適切にチームを動かす能力も必要でしょう。

マーケティングの仕事は、人工知能・コロナ時代でどう変わるか

企業経営は市場の環境によって変化してきました。

1950年代~1970年代の高度経済成長期は大量生産の時代で、とりわけ会計(原価計算など)能力が成長を支えました。また成熟期に入るとマーケティングを活かし顧客ニーズや競合との差別化によって成長する企業が出てきました。

現代においては、スマートフォンの普及や人工知能の台頭などによる急速なIT化や、新型コロナウイルスの影響で普及したリモートワークという働き方など、環境の変化が見られます。このような状況化においてマーケティングの仕事はどのように変化するのでしょうか。

人工知能の登場と、マーケティングの将来性

人工知能(AI)は次の特徴を持っています。

  • 分析、分類が得意
  • 24時間365日働ける
  • よりパーソナライズされたアウトプットが可能

そのため定量的な分析業務は人工知能が担うと言われています。また今まで勘に頼らざるを得なかった顧客行動やデータ収集・分析の結果をスコアリングすることもできます。

これらから、マーケティングの仕事は人工知能が行えない企画などのクリエイティブな領域がメインになると言われています。

マーケティングの仕事は市場と顧客の間をつなぐ仕組み作りです。そのため景気に左右されにくい特性を持ちます。またマーケティングの仕事で得る知識や経験は、どの仕事でも活用することができます。

コロナの存在とデジタル化の加速

新型コロナウイルスの影響でリモートワークを余儀なくされた会社が多いです。これを受け、あらゆるビジネスがデジタル空間に現れるようになりました。

この社会の変化はマーケティングの仕事にどのような影響を与えるのでしょうか。

市場や顧客の変化はビジネスの前提に影響を与え、とりわけ働き方や生活の変化は既存の事業プロセスの見直しが求められます。例えば事業会社で対面での営業が売上のきっかけだったとします。リモートワークが主流になると対面営業ができず収益の見込みが立たなくなるのです。

新型コロナウイルスの影響によりデジタル化が加速しています。インターネット上に顧客との接点がない企業は店舗を持っていないのと同じです。

新型コロナウイルスとデジタル化の加速によって、マーケターは事業の組み直しや、WEBマーケティングへの知識が今後も求められるでしょう。

マーケティングの仕事は奥深く、泥臭い。それでも楽しい

本稿ではマーケティングの仕事についてご紹介してきました。

市場や顧客の動向、分析など、マーケティングには答えがないので奥深く、泥臭い仕事です。その守備範囲は広く、常に新しい知識をインプットし続ける必要があります。

しかし、自分のアイデアが企業の成長を助ける仕事であり、企業経営に欠かすことのできない重要な役割を担っています。社会の変化が激しくなる今後も、より一層重宝されるのではないでしょうか。

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【徹底解説】マーケティングファネルとは?効果的な作り方から最新事情まで https://infohub.jp/media/2020/06/11/2687/ https://infohub.jp/media/2020/06/11/2687/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2687 マーケティングのお仕事をしていると「ファネル」という言葉を一度は聞いたことあるはずです。フ...

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マーケティングのお仕事をしていると「ファネル」という言葉を一度は聞いたことあるはずです。ファネルを理解すると顧客が今、何を求めているのか分かります。本稿はファネルの基礎知識、ファネルの限界、ファネルに代わるマーケティング手法などについてご紹介します。

マーケティングファネルとは?

ファネルとは漏斗(ろうと)を指し、逆三角やすり鉢状の形をしています。マーケティングファネルはAIDMAという、”一般的な顧客は商品の認知に始まり、欲求や記憶、購買までと至る”という消費者の購買決定プロセスから発展してできました。

ファネル分析は顧客の認知から購買までを分析するのに役立ちます。ユーザー数は、「次のプロセスへ進む」か「離脱」をし、認知から購買に至るまでの過程で減っていきます。その推移を図式化するとすり鉢状の形になりファネルができます。離脱する人数が多い要素などを対策することで、ユーザーの欲求や意志に添えたマーケティングができているか測ることが可能です。

また昨今は、マーケティングのファネルと営業部隊を連動させることで成果を挙げる企業が増えました。ファネルを活用することで顧客を育て、購入するきっかけ作りからファンになってもらうまでの一連の行動を把握できます。

マーケティングファネルを活用するメリット

マーケティングファネルは顧客の購買前と後まで一連の流れを分析できる特徴を持ちます。これを活用する主なメリットは次の通りです。

・顧客の購買行動を理解できる
・プロダクト・マーケット・フィットを追求できる
・インサイドセールスへ発展できる

マーケティングファネルは複数存在する

マーケティングファネルには主に「購買ファネル」「インフルエンスファネル」「ダブルファネル」の3種類が存在します。

購買ファネル(パーチェスファネル)

AIDMA(アイドマ)モデルを活用した、(Attention)興味(Interest)欲求(Desire)記憶(Memory)行動(Action)の順で行われる一般的な顧客の購買活動を図式化したものです。

インフルエンスファネル

購買ファネルは購入までをモデル化していましたが、インフルエンスファネルでは購入後の行動を図式化しました。現代のインターネット社会は購入後のユーザーレビューが他の消費者に影響を与える等の特徴を持っています。そのため購入をゴールとするのではなく、購入後も顧客を理解するためにこのモデルが誕生したのです。

ダブルファネル

購買ファネルとインフルエンサファネルを足し合わせたものです。お互いの良い点を持ち、顧客の購買行動を一連の流れを追って分析することが可能です。

購買ファネルとは?

購買ファネルとはマーケティングで有名なAIDMAを発展して生まれました。顧客がプロダクトを知ってから購入するまでの行動分析に最適です。

マーケティングファネル -TOFU,MOFU,BOFU

購買ファネルは大きく3タイプに分けられる

購買ファネルは認知から購入に至るまでを分析できます。基本的に購入に至るまでの各ステップでユーザー数が減ることから、大きく3つに分類して分析します。

TOFU

目  的:自社コンテンツを見つけてもらい非接触者を潜在顧客に変換する
役  割:認知・興味
ポイント:いかに問題を解決できるコンテンツを用意し発信する

MOFU

目  的:リピート促し、さらに専門情報で購入意志を固めてもらう
役  割:検討・意志
ポイント:いかに継続的な交流に誘導できるか

BOFU

目  的:購入に向けた動機付けを行い評価を得る
役  割:評価・購入
ポイント:いかに成功イメージを明確化しタッチポイントをフレンドリーに

認識(TOFU)

顧客は知っているプロダクトの中から購入するモノを決定します。そのため対象顧客がプロダクトを知ってるかなどの認知率を重視しましょう。

効果的なコンテンツや施策

  • プレスリリース
  • SNSで発信する
  • 必要に応じた広告
  • インフルエンサー交流
  • オウンドメディアで発信する
  • SEO対策
  • 最低限の個人情報取得(名前とメールアドレス) など

興味・関心(MOFU)

次はプロダクトやユーザーへの価値などを発信し、興味や関心を持ってもらいます。ユーザーの課題やメリットなどを伝え、理解してもらいましょう。

効果的なコンテンツや施策

  • SNSで交流をする
  • 顧客インサイトの取得
  • ブログ購読やSNSフォローなどを促す など

比較・検討(MOFU)

対象顧客に本格的なプロダクトの導入を検討してもらいましょう。それぞれの顧客が抱える課題にあったコンテンツやワークフローの構築が必要です。顧客に寄り添うことで見込み客になってもらいましょう。

効果的なコンテンツや施策

  • ホワイトペーパーの提供
  • セミナーやウェビナーの開催
  • デモンストレーションやトライアルキャンペーン
  • パーソナライズされたサイト、コンテンツの提供
  • ユーザーに合わせたワークフローの構築  など

購入(BOFU)

プロダクトの価値を理解した顧客はそれを購入します。顧客から見れば購入がゴールではなくスタートラインです。そのため今後も連絡が取りやすいよう連絡や問い合わせがしやすいよう配慮します。

効果的なコンテンツや施策

  • 製品やサービスの詳細情報と関連情報の提供
  • オファー明確化
  • 連絡先の明確化と問い合わせのしやすさ

共有(BOFU)

プロダクトを使用した顧客の感想は企業や他の顧客にとっても重要なものです。早期の成功体験や顧客満足度が高いと、レビューや紹介を得やすくなります。

効果的なコンテンツや施策

  • レビュー促進
  • 早期の成功体験
  • 競合情報の収集
  • 他の顧客を紹介いただく

インフルエンスファネルとは?

インフルエンスファネルとはプロダクトの購入後に焦点を当てた顧客行動の分析ツールです。

顧客にとってプロダクトの購入がゴールでなく課題を解決するスタートです。プロダクトの満足度が高いと、リピート購入や他の顧客を紹介する可能性が高くなります。また顧客がインターネット上で高評価を発信することで、他の顧客の購買を促進してくれます。

インフルエンスファネル

継続

プロダクトの購入の次は、継続的に購入するよう働きかけ、より多くの買い物をするよう顧客を育てます。既存顧客の維持は新規顧客の開発と同じく重要です。一度だけの取引で終わることの無いようリピート購入を促進しましょう。

忠誠

このフェーズで顧客はブランドの選別を行います。顧客はプロダクトをパーソナライズし、自分たちによりフィットした形でプロダクトを購入、利用できるようにしていきます。そのためマーケターはコミュニティの開発や、顧客との繋がりを育てることを意識しましょう。

共有・紹介

高い満足度を獲得し、プロダクトに忠誠心を持っていると共有や紹介してくれる可能性が高いです。ポジティブなレビューは他の潜在顧客への購買促進となり、ビジネスの紹介は大きな飛躍へとつながるでしょう。

発信

プロダクトを利用したユーザーの声は追い風になります。なぜなら企業の宣伝で得るより、知り合いからの情報の方が重要に思えるからです。ユーザーを顧客からプロダクトを発信するエバンジェリスト(伝道師)に変化させることで、新たなリードの獲得や見込み客の促進などが期待できます。
このようなマーケティング手法をバイラル・マーケティングと呼びます。

ダブルファネルとは?

ダブルファネルとは、顧客の購買行動をトータルで分析し、顧客が顧客を生むマーケティング手法に進化させる手法です。フェーズが進むごとに人数が減り、売上が増えるイメージで行うと良いでしょう。

ダブルファネルとは

4つのフェーズが存在する

ダブルファネルは基本的に4つのフェーズに分けて分析します。対象顧客にプロダクトを知ってもらうプロモーションフェーズ、見込み客を選別してセールスするアクイジションフェーズ、購入達成をした顧客のリピートやクロスセル・アップセルを推進するリテンションフェーズ、そして最後は育成した顧客がエバンジェリストとなって他のユーザーや知人などに紹介してもらうインフルエンスフェーズです。

ファネルとカスタマージャーニーの違い

マーケティングファネルとカスタマージャーニーは似ています。どちらも顧客の購買行動を追うからです。目的に応じて使い分ける必要があります。

マーケティングファネルは全体の流れを理解するのに役立ちます。
一方、カスタマージャーニーは各ステップにおける「顧客の態度をいかに変化させるか」に重点を置いています。そのためマーケティングファネルより情報量が多くなります。

B2Bファネルと、B2Cファネルの違い

BtoBとBtoCでは次の性質の違いがあります。

B2CB2B
顧客生活者企業
顧客数多い少ない
購入者と利用者同じ異なる
関与者1人複数かつ多層
決定方法と理由独断と好意協議と経済的合理性
購買目的所有・体験・課題解決課題解決
思考情緒的論理的
検討期間短期間長時間
個別性ない、もしくは少ない多い、オーダーメイト
購買単価少額高額
スイッチ容易困難
決定要因少ない・単純多い・複雑
情報量情報は多い・買い手で判断可能情報は少ない、買い手で判断困難
購入イメージ容易困難

BtoCの場合、購買プロセスや動機が確立せず、あやふやで、分析が困難になるケースが多いです。購買プロセスや理由が合理的なBtoBの方がファネル分析に適しています。

営業サイドとの協力が重要

マーケティングファネルは、営業活動においても効果を発揮します。なぜなら顧客の購買行動を理解することで、どのタイミングで営業活動を行うと効果的なのかが分かるからです。

マーケティングファネルを利用して、今までの営業活動から内勤型のインサイドセールスが誕生してきました。営業サイドと連携することでマーケティングファネルの活性化が期待できます。

現代ではマーケティングファネルは機能しない?

2009年マッキンゼーが発表した「The consumer decision journey」によれば、マーケティングファネルは機能していないと言われています。その理由を紹介していきます。

機能しないと考えられる理由

マーケティングファネルが機能しないと考えられる理由は次の通りです。

  • 消費者の価値観の多様化
  • 需要の多様化で導線が複雑に
  • シェアリングエコノミーの台頭
  • インターネット購買モデルの変化
  • 消費者とのコミュニケーション機会の増加
  • 買いたい衝動で起きるパルス型消費行動の発見

BtoCにおいては、購買プロセスの多様化によりマーケティングファネルが機能しないと考えられています。一方でBtoBにおいては、合理的な判断によって購買行動が行われるため、BtoCと比べファネル分析が活用しやすいです。

マーケティングファネルに代る2つの手法

マーケティングファネルはユーザーの購買分析に非常に重要です。しかし消費者の行動や社会が変化するとマーケティングファネルでは捉えきれない部分がでてきます。そのため以下の2つの方法がマーケティングファネルの代わりになるフレームワークとして注目されています。

マッキンゼーが提唱した新たなカスタマージャーニー

顧客は自分自身でインターネットにアクセスを行い、情報を得ることが当たり前になっています。CEBの調査によるとBtoBの場合、57%の顧客が自分でファネルを通過していることが分かっています。

マーケティングファネルの代わるものとして「McKinsey’s consumer decision journey(マッキンゼーの消費者の意思決定の旅)」があります。マーケティングファネルが直線で購買行動を理解するのに対し、これは顧客購買行動を循環で表します。

アジャイル・マーケティング

アジャイルとはソフトウェア開発で用いられていたマネジメント手法です。計画や業務を短期間のフェーズに分割し頻繁に見直しと改善を行います。

アジャイル・マーケティングはスピード感に強みがあります。変化の激しいデジタル社会での適応力を獲得し、顧客流出の兆しを早期に察知できます。

まとめ

ここまでマーケティングファネルについてご紹介してきました。マーケティングファネルを意識することで各ファネルにおけるユーザーの購買態度の変化の理解や、継続的な顧客関係を築けます。ただし確立されたファネルは存在しないため、業態や社会などに合わせて自社にあったファネルを利用しましょう。

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マーケティングコンサルタントの役割や責任-成功に必要なスキルとは https://infohub.jp/media/2020/07/14/2759/ https://infohub.jp/media/2020/07/14/2759/#respond Thu, 01 Jan 1970 00:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2759 企業経営とマーケティングは切っても切り離せない存在です。そのため企業はマーケティングスタッ...

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企業経営とマーケティングは切っても切り離せない存在です。そのため企業はマーケティングスタッフを雇用していますが、一部の企業ではマーケティングコンサルタントに外部委託しています。マーケティングをコンサルタントに委託することで、企業が得られるメリットは次の通りです。

  • 企業に不足している専門的な知識やスキルを得られる
  • 企業が抱えている課題に対しての新たな視点を得ること
  • 企業は商品開発など自社の強みである業務に集中できる

本稿では以上の利点があるマーケティングコンサルタントについてご紹介します。

マーケティングとコンサルタントの違いとは

マーケティングとコンサルティングは厳密に区別できるものではありませんが、顧客の課題を解決することを目指しています。

マーケティングは「プロダクトをどう売るか」の手段と戦略を立てます。これに対し、コンサルタントは「事業活動全体の中のプロダクトについて考える」といったイメージです。

マーケティングコンサルタントの仕事内容

マーケティングコンサルタントの仕事はクライアントと協力して、マーケティング戦略の作成や実行、再実行を通じて企業利益を向上させることです。そのため下記のような質問と向き合う機会が多いです。

  • 顧客が求めるプロダクトは何か
  • どのような方法で顧客にその情報を届けるか
  • 顧客がプロダクトの価値を感じられるようにするためには
  • これらを実現するマーケティング戦略とは何か
  • そもそもその商品をその企業が売る必要があるのか

以上のようにマーケティングコンサルタントは「クライアントの商品を売る必要があるのか」から「売るためのマーケティング戦略とは何か」を考え、アドバイスする仕事と言えます。

マーケティングコンサルタントに必要なスキル

マーケティングコンサルタントの仕事のゴールはクライアントが抱える課題解決や、顧客にプロダクトの価値を感じてもらうことです。これらを達成するために必要なスキルの一例をご紹介します。

特定のマーケティング手法における深い知識

マーケティングコンサルタントは「その存在に価値がある」と思ってもらわなければ仕事になりません。そのため特定の分野におけるマーケティングを自分のものにすることが求められるでしょう。

マーケティングコンサルタントに求められるスキルは次の通りです。

  • Webマーケティング
  • SEOや広告などのキャンペーン管理
  • ソーシャルメディア運用
  • マーケティング施策の成功事例と失敗事例の理解
  • 最新事例やスキルなど自主的な学習姿勢 など

アート思考とデータ思考

マーケティングコンサルタントの仕事の多くは分析です。顧客や市場をデータを通じて理解しつつ、求められる施策を柔軟に遂行する必要があります。またその施策はアート思考によって生み出されます。データだけでなく顧客が「私の求めるものはこれだった!」と思うようなアートシンキングが必要なのです。

マーケティングコンサルタントに求められる思考は次の通りです。

  • アート思考
  • 課題解決思考
  • 目先の利益でなくブランドを作っていく思考
  • マーケティング戦略の結果分析と再修正する思考
  • クライアントにマーケティング企画提案する思考 など

アート思考とは自ら問いを立て、自らの思考で答えを出す考え方です。アート思考を実現するためには、問いを立て柔軟に答えを導き出し、その答えを実現する必要があります。

企業と密接に連携できるコミュニケーション能力

マーケティングコンサルタントは自社外のクライアントと仕事をする機会がほとんどです。そのためスムーズな連携を通じて、目的の達成に励まなければなりません。

マーケティングコンサルタントに求められるコミュニーケーション能力は次の通りです。

  • ビジネスマナー
  • チームワーク
  • 柔軟性と協調性
  • 分からないことを質問する力
  • 創造的な思考 など

マーケティングコンサルタントとして成功するには

マーケティングコンサルタントは小手先のテクニックだけでは通用しません。なぜならクライアントが経営のプロであり、顧客はプロダクトを選ぶプロだからです。そのためマーケティングコンサルタントとして成功するためには、次のような心持ちや、姿勢が必要でしょう。

フレームワークに囚われないこと

マーケティングコンサルタントの仕事は製品作りから、顧客が満足するまで多岐に渡る仕事をこなします。そのため守備範囲が広いです。また長い間、開発されてきた4PやUSPなどの多くのフレームワークがあります。

マーケティングフレームワークの利用には、思考の整理やステークホルダーに説明がしやすいという利点があります。しかしフレームワークを利用したマーケティング戦略だけでは、事業の成長やイノベーションが起こせないこともあります。そのためフレームワークに囚われず、柔軟な発想で顧客と向き合うことが求められるでしょう。

芸人になること

マーケティングコンサルタントは常に結果を求められる究極の客商売です。その意味では会計士や弁護士などの士業と通じるところがあるでしょう。異なる点があるとすればマーケティングコンサルタントはチームで働くことでしょう。

チームワークを活かし、クライアントの抱える課題や顧客が望むものに対して、愚直に向き合う必要があります。またコンサルタントは自分が知っていないことも、知っているように振舞う芸人になる必要があります。これらを通じてマーケティングコンサルティングのプロとして顧客から信頼されるのです。

テックやファイナンスにも強くなること

経営とマーケティングは表裏一体です。そのためマーケティング以外の経営やテクノロジー、ファイナンスに通じている方が有利です。マーケティングコンサルタントは経営に関わる人だけでなく、多くの人と関わる機会があります。従ってマーケティング分野のみならず、周辺知識の習得に励むことが求められます。

また多くの企業は業績をKPI化しています。そのため自らが行ったマーケティング戦略をこれに基づいて説明することが出来れば信頼が得られます。

まとめ

本稿ではマーケティングコンサルタントの仕事や役割について紹介してきました。マーケティングは企業の成長に欠かせません。企業の成長を支えるマーケティングコンサルタントはやりがいの多い仕事です。しかし「これ」といった正解がない中で成果を上げ続ける必要があります。そのため伝統的なマーケティングを学ぶだけでなく、柔軟なアイデアで顧客の役に立っていく必要があるでしょう。

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