国内・海外スタートアップ | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 国内ビジネスリーダー向けメディア Sun, 12 Jul 2020 17:20:39 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=5.7.12 https://wp.infohub.jp/wp-content/uploads/2020/10/cropped-icon_logoA_2-32x32.png 国内・海外スタートアップ | INFOHUB-media https://infohub.jp/media 32 32 スタートアップ企業への転職はリスクか?メリットや注意点を徹底解説 https://infohub.jp/media/2020/05/18/2490/ https://infohub.jp/media/2020/05/18/2490/#respond Sun, 17 May 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2490 スタートアップに注目が増えていることで、スタートアップへの転職を検討されている方も多いかと...

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スタートアップに注目が増えていることで、スタートアップへの転職を検討されている方も多いかと思います。しかし、実際スタートアップで働くことの実情がわからないという方も多いのではないでしょうか。本稿では、スタートアップでの転職の現状、転職のデメリット、メリットなどをご紹介します。ぜひご参考にしてください。

スタートアップ転職の現状

最初にスタートアップの転職の現状をご説明いたします。皆様も肌感としてスタートアップへ転職している人が増えていると感じる人も多いかと思います。

スタートアップを仮に1−29人以内の企業と捉えた場合、統計局労働力調査によると、スタートアップへの転職者数は2011年頃より横ばいの推移であり、ここ数年で大きく変わっておりません。(図1)

総務省統計局-増加傾向が続く転職者の状況 ~ 2019 年の転職者数は過去最多 ~ より

このようにまだ人数的には大きく変わっておりませんが、スタートアップへの転職が増えていると感じる理由の一つに、大企業からのスタートアップへの転職という新たな層が少数派ですが登場しているからです。

日本では、従来より失敗に不寛容な文化的背景や経済不況が続くことにより安定思考が強まっている結果、起業家やスタートアップへの転職というのは変わり者というイメージがありました。

しかし、近年年功序列や終身雇用など従来の日本起業に限界を感じ、自分の力を試したいというリスクや心配をいとわない若い層が大企業からスタートアップに転職する例が増えています。事実、近年注目されているスタートアップの多くは大企業から独立した起業家が立ち上げたという例もあります。このように大企業からスタートアップ転職、独立する層が登場してきたことにより、スタートアップへの転職のイメージ向上につながっていると考えられます。

一体何がリスクなのか

スタートアップへの転職のリスクとして、よく考えられるのは年収面そして事業継続性の問題です。もちろんポジションや企業のステージによっても変わりますが、大企業からの転職の場合一定の年収・給与が下がる可能性が高いです。また、もちろん大企業のような福利厚生なども期待できません。ストックオプションなども可能性としてはありますが、今まで同様の待遇が難しいというリスクがあります。

また、スタートアップは起業の性質上事業運営がうまくいかなかない場合、事業撤退や事業転換を行う可能性もあります。このように事業継続性が見えないため、職の安定性が保てないということもリスクの一つとなります。

このように転職を検討している場合は、年収面や安定性などのリスクを頭に入れておきましょう

環境は変わっているという見方も

しかし、スタートアップのエコシステムが整備され始めてれたこともあり、環境が大きく変わってきているという見方もあります。例えば、以前はスタートアップやベンチャーといえば、安給料で長時間労働させられるブラック企業といったイメージがありました。

しかし、VCによる投資や大企業によるCVCなど資金調達額が増えてきたことや優秀な人材を得るためには高い給料を支払う企業が増えてきています。例えば、JICリクルートメントとの調査ではスタートアップへの転職の平均年収は720万という調査結果もでています。(*スタートアップ転職、年収720万円超 上場企業越え )このように、平均年収など待遇面が改善されはじめてきたことにより、今後さらに優秀な人がスタートアップに転職するという機会が増えていくだろう。

スタートアップへの転職のデメリット

スタートアップの転職環境に関して、ご紹介してきましたが続いて転職のデメリットとメリットをご紹介します。メリット、デメリットをしっかり認識した上で転職を検討しましょう。まずはデメリットですが、上記のリスクとしてもご紹介したように、年収の低下や安定性が担保できないといったものがあります。ここではそれ以外に発生しうるデメリットをご紹介します。

職務内容に柔軟性が求められる

スタートアップはまだスタッフが充実していない状況なことが多く、エンジニアで入ったとしても営業を行わなければならないことや、経理で入ったが人事までもやるなど想定した職務内容を超えた業務をこなさなければならない場合が多いです。

また、スタートアップはビジネスや事業運営が定まっていなかったり、業績が良くない場合、突然の事業内容の変更などもあります。その影響を受けて、業務内容がまるっきり変わることも考えられます。このように専門家として入社しても、他の業務も常に想定していなければいけません。このような変化を好まない人にとってはデメリットとなりえます。

社内環境が不整備

大企業などからの転職の場合、社内環境の不整備もデメリットの一つとして考えられます。一つは労働環境です。例えば就労条件や福利厚生などが整備されていません。しかし、スタートアップの初期はハードワークが求められます。その結果、ブラック企業と噂されるような働き方を求められるケースもあります。

また、大企業や投資銀行では仕事の進め方や意識などで一定レベルある人が多いです。しかし、スタートアップでは勝手に優先順位をつけてやりませんでしたなどというようなことがあり、同様のレベルを求めることが難しいです。このように、労働環境や周りにいる人間の違いなどが大企業と大きく違うというデメリットも想定しておきましょう。

スタートアップへの転職のメリット

デメリットをご紹介してまいりましたが、スタートアップへの転職によるメリットもご紹介したいと思います。

裁量が大きい中でチャレンジが出来る

スタートアップは、従来の年功序列などのルールがなく、個人それぞれの自主性が求められます。また、人材が足りないことが往々にあるため、幅広い職務も求められます。このような環境の中で、結果が出れば良いというマインドも加わり、個人が今まで以上に裁量を持ち、チャレンジが出来る環境なのがスタートアップです。そのため、大企業などと比較しても短期間で様々なチャレンジが出来るため、成長できるというメリットもあります。

エグジットでの報酬が期待できる

スタートアップは、通常のベンチャーと違いM&Aや上場などのエグジットを目標としています。エグジットを目指すことにより、起業家はもちろん、VCなどが巨額の利益を目指すものです。

スタートアップのビジネスがうまく成長することにより、従業員も株式を分割してもらえたり、株式を割安で購入できるストックオプション権を得られ、年収以外の形での報酬を得られる可能性があります。

スタートアップやベンチャーに転職する人の多くはこのストックオプションを期待する人も多いかと思います。しかし、ストックオプションをしっかり決めている企業も少ないのが事実です。転職する際にこのような条件をしっかり確認するようにしましょう。

スタートアップで働くことは待遇が下がる一方で、成長のチャンスや、大きな利益を得る可能性もあります。このようにしっかりデメリットやメリットを理解した上で自分の目指す働き方とあっているのかなど確認しましょう

スタートアップ企業で活躍するために養うべき力

スタートアップで活躍できる人ために必要な能力をご紹介します。転職するまでにこのような能力を養いましょう。

柔軟性

ご紹介してきたようにスタートアップは環境が大きく変わる可能性もありますし、自分の職務以外の領域も対応しなければならないケースもあります。このような状況に対応できる柔軟なマインドが大事です。

自主性

スタートアップでは決まった業務はありません。日々、状況は刻々と変化し、そのための解決策を探さなければなりません。そのためには、指示を待つのではなく、常に自分で判断出来ることが重要です。

スピード感

スタートアップと大企業ではスピード感が全く違います。意思決定スピードだけでも、大企業では様々な場所に稟議を取る必要があるに対して、スタートアップでは社長の意思一つで決まります。スタートアップでは、短いサイクルで改善を繰り返すことが重要です。このようなスピード感に対応出来ることを意識しましょう。

スタートアップ企業へ転職する際のコツ

ご紹介したメリット、デメリットなどを念頭におきながら、自己分析を行うことが重要です。しかし、自己分析だけではなく、しっかり企業についてもリサーチをすることが重要です。スタートアップは企業として未成熟なため、情報が流通していない場合が多いです。そのため、Googleで検索するといったことや、転職エージェントや知人などから可能な限り情報を集めるようにしましょう。例えば、Googleで検索した際に関連ワードとして、詐欺などと出てくる場合もあるため注意をしましょう。

スタートアップ経験者が大企業のトップ層を任されることも

スタートアップへの転職の厳しい部分もご紹介してきましたが、今後スタートアップ出身者もまだまだ多くのチャンスがあるという見方もあります。実際多くの大企業でスタートアップ出身者が役員などの経営ポストに着任しています。今後大企業がデジタルトランスフォーメーションや新規事業を開発していく上で、スタートアップ出身者に声をかけていくケースがますます増えてくる可能性があります。

スタートアップへの転職でキャリアアップを目指そう

スタートアップに転職することは、ストックオプションなどのエグジットでの報酬などを目的としているイメージが強いと思います。しかし、今後スタートアップエコシステムが整備され、スタートアップのイメージが向上していくことでのキャリアップのステップとしても有効になっていくと考えられます。キャルあアップを目指している方の選択肢にスタートアップへの転職も検討してみてはいかがでしょうか。

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【徹底解説】日本のスタートアップのエコシステムの現状とこれから https://infohub.jp/media/2020/05/14/2454/ https://infohub.jp/media/2020/05/14/2454/#respond Wed, 13 May 2020 23:00:17 +0000 https://infohub.jp/?p=2454 世界的にスタートアップブームになっており、日本においても第4次ベンチャーブームと言われてお...

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世界的にスタートアップブームになっており、日本においても第4次ベンチャーブームと言われております。現在官民による投資機会も増えエコシステムが整い始めています。現在、今後スタートアップが日本に文化として定着していくかの瀬戸際です。本稿では、日本のスタートアップのエコシステムの現状、課題、世界で戦っていくための視点などを紹介します。

日本のスタートアップエコシステムの現状

メルカリの時価総額約7,000億円で上場、Japan Taxi、クラウディアン等の大型投資のニュースなど、日本でスタートアップへの注目が集まっており、第4次ベンチャーブームとも言われています。ここでは現在の日本のスタートアップエコシステムの現状を外部環境、機会、資金、起業家の4つを軸にご紹介します。

外部環境

J−Startupなどのプログラムや様々な機関などの支援の政府の支援が増えたり、大企業による投資が増えたり現在日本のスタートアップエコシステムの外部環境は大きく改善されています。大きく影響しているのは、大企業がスタートアップエコシステムに参画してきていることです。

これまで日本の大企業は自前主義があり、技術や製品が自社内で開発・研究されたものでないものでなければ、採用しないという風土がありました。そのため、スタートアップの目的である買収などのエグジットが浸透せず、スタートアップ文化が日本で進行しませんでした。

しかし、急速な技術や市場の変化に伴い、外部との連携などのオープンイノベーションの考え方やスタートアップへの投資など積極的に検討しはじめています。例えば、トヨタ、三井不動産などの大企業がベンチャーの投資をはじめております。実際、企業によるベンチャー投資、コーポレートベンチャーキャピタルの投資案件も2013年頃と比較して4.5倍の水準で増加しております。

また、スタートアップ周辺サービスも拡充しています。例えば、エンジニアのマッチングサービス、スタートアップメディアが拡充したり、コーワキングスペースが東京だけでなく全国的に広まっています。それ以外にも、シリコンバレーからアクセラレー タの500 Startupsやクラウンドファンディングのキックスターター(Kickstarter)が進出してきたも増えてきています。このような傾向は、政府の支援や大企業からの進出なもあり、日本のスタートアップ市場が今後拡大していくと考えられているからでしょう。

機会

機会とは、ピッチコンテンストやインキュベーション施設などスタートアップを支援するためインフラを指します。日本でもピッチコンテストなどの機会が増えていますが、まだまだ世界に比べると、プレゼンやデモを紹介する場にしかなっておらず、インフラといえる段階までは整っていないのが現状です。

例えば、ヘルシンキで行われる欧州最大のスタートアップイベント「スラッシュ」(SLUSH)で大手企業、投資家も多数参加するため、投資の機会となるだけでなく、起業後のネットワーク構築にも活用されている。また、フランスでは、Pass French TechやFrench Tech Ticketといったサポートプログラムや40以上のインキュベーション施設があるなどスタートアップを支援するサポートを行っています。

今後、日本においても大企業や大学などを巻き込んだ機会づくりが期待されます。

資金

近年日本のスタートへの投資金額は増加しております。2018年は過去最高額を更新しており、2013年に比べると5倍近い金額が調達されております。(図1) これは外部環境でご紹介したようにCVCなどの大企業による投資が増えたことや1社あたりの調達金額が大幅に上昇した影響もあります。

enterpedia-Japan Startup Finance Report 2018 より

しかし、世界の他の先進国に比べるとまだまだ少ないのが現状です。例えば、スタートアップの発端となるシリコンバレーがあるアメリカは、1年で9兆5千億円、近年スタートアップへの投資が盛んな中国では、3兆3千億円と全く規模は違います。大企業などによる投資などが盛んになり始めていますが、まだまだリスクを取りたがらない文化であるといったことや、エグジットを目的としているVCにとって日本はまだ規模が小さい市場であるなどが原因と考えられています。

起業家

起業家文化もまだまだ他国に比べると定着していないのが現状です。起業に関心があると答える人は16%と、世界の先進国と比べるとかなり低い割合です。成人100人以内で起業準備中または起業してから3年以内の合計人数で示す総合企業活動指標においても他国と比較して大きく下回る。(図2)

JETRO-「日本のスタートアップ・エコシステムは形成されたのか」より

企業に日本が経済停滞を長年実感してきたことによる安定志向傾向なことや日本の失敗に対する不寛容な文化的背景によりチャレンジ精神が培われなかったためです。

現在海外のスタートアップの成功事例の情報がよく入ってきたり、巷で起業家が注目されることにより徐々に起業家意識が強まってきています。その中でも特に特徴的なのが大手企業から起業やスタートアップに参加する若者が増えていることです。

大企業からの流入

現在、スタートアップの起業家にある傾向として、大学卒業後に大企業で一度就職した後、起業する人が増えています。フォーブスジャパンが発表した日本の起業家トップ10のうち8人は、起業以前の職歴が中央官庁や大企業でありました。また、起業家だけでなく、エンジニアも大企業からスタートアップに転職する人も増えています。

このような動きは、年功序列や終身雇用などの既存の日本的な人事制度に限界を感じ、このままレールに乗っているのではなく、自分の力で新たな挑戦をしたいというように新たな価値観を持った層が出現してきたからと考えられます。そのような層が起業やスタートアップへの就職という選択肢をとることにより、スタートアップへのイメージ向上にもつながっており、今後更に増加していく可能性もあるでしょう。

日本のスタートアップエコシステムの課題、解決策

日本のスタートエコシステムは整備をはじまっていますが、まだまだ課題があるというのも現実です。ここでは日本スタートアップの課題に関してご紹介します。

文化

シリコンバレーが大きくスタートアップの聖地として成功してきた理由として、失敗を失敗とみなさない文化が大きく影響します。どんなスタートアップでも、必ず多少の失敗を経験します。シリコンバレーにおいては、失敗は当然という前提があり、失敗は朝鮮の証として評価されます。このような前提があるため、起業を一旦保留し、他のスタートアップをサポートするといったような「バックバーナー」という考え方などが定着しエコシステムを形成されています。

しかし、日本においては、前述したとおり失敗に不寛容な文化背景があるため、起業に失敗するとなるとマイナスイメージがつきまとってしまったり、投資側にしてもリスクをとった選択も避ける傾向にあります。現在、大学や大企業がスタートアップに参画するCVCが浸透しはじめていますが、シリコンバレーの起業と比べても日本企業は負担できる金額規模が違うこともあり、今後この傾向が長期間継続できるのかが大きな争点になるでしょう。

アフターマーケット

スタートアップのエグジット(Exit)の一つとして、上場があります。日本は他国と比較しても上場がしやすい珍しい市場です。しかし、その分他国と比べて企業段階が早い段階で上場する傾向があります。2016年に東証マザーズ上場した企業の平均時価総額は66億円、新株発行による調達額の平均は7.5億円と、シリコンバレーの規模感に当てはめるとアーリーステージからミドルステージの段階です。

そのため、デメリットも生じています。市場のデメリットとして、エグジットによる株式売買をゴールとしているVC等はエグジットの規模感が小さいため投資が限定的になってしまうということです。

また、スタートアップ企業側もデメリットがあります。アーリーステージなどまだ企業運営が定着していない段階では、VCなどからのサポートが重要です。しかし、上場したことにより一般投資家に対して4半期毎の事業推移を説明するなど新たな業務が発生する一方、独り立ちをしなければなりません。成長段階のスタートアップにとってサポート無しでの企業運営は簡単ではありません。このように、上場以後のアフターマーケットを活性化されることも日本のスタートアップエコシステムの発展に必要です。

グローバル化

日本のスタートアップが中規模になる理由の一つとして、事業内容が国内向けに限定されている手堅い事業になっていることがあります。世界的に成功しているスタートアップを例にしてみても、グローバルでの成長は欠かせません。しかし、日本企業は海外スタートアップ企業の焼き直しであったり、社会的なインパクトを与える短期的に成果が見えない事業には資金投資が消極的だったり、チーム体制がほとんど日本人で形成されてしまい、グローバル視点が抜けているため、グローバルへの進出がうまく行ってない企業が多いのが事実です。

このようなことを改善するためには、社会的・経済的課題を解決するような日本ならではのアイディアや技術の発見を推進したり、中長期的な成長を前提としたハイリスクな資金投資ができたり、アーリーなステージでのIPOを避けるような環境の整備や、国籍関係ない多様な人材を編成できるような環境設備が必要になる。

今後グローバル化はスタートアップを始め、日本企業にとっては欠かせない視点です。国内だけでなく、海外にどのように進出していくのか、そのための環境設備も重要になってきます。

世界で戦っていくために必要な視点

ご紹介していくように今後スタートアップにとってグローバル化は必須の視点です。現在、グローバル化をしていくために必要な視点を最後にご紹介します。Google、Facebook、Amazonなど私達の生活の周りは気づけばアメリカのスタートアップのプラットフォームに囲まれていることからわかるように、スタートアップが成長する上で、グローバルに展開していくという視点は欠かせません。まず、重要なのは、グローバルに展開していくのだという気概をしっかり持つことです。海外のサービスの輸入のようなサービスではなく、日本ならではの視点から世界に展開していけるようなビジネスの検討をしましょう。

グローバルに展開していくためには、日本人だけのチームでは限界があります。グローバルなタレントを巻き込みながら一緒に仕事をすることが重要になっていきます。しかし、日本は他国と比べて、プレゼンテーション能力やリーダーシップの能力が劣っているとも言われています。それは、英語に苦手意識があったり、以心伝心で物事が伝わるといった文化背景から起因します。

しかし、今後グローバルで活躍していくためには、決して上手である必要はありませんが、ロジックがあり説得力があり、人を巻き込んでいけるようなコミュニケーションができることが必要になります。このような能力の訓練も継続的にしていきましょう。

まとめ

日本のスタートアップ市場は、第4次ベンチャーブームと言われるように大きく盛り上がっています。しかし、まだ世界のマーケットと比べると、資金の問題や起業精神など課題があるのも事実です。また、スタートアップ自体もグローバリゼーションをしていくという視点で、アイディア、組織構成をしていくことなどが今後欠かせません。今後スタートアップ文化が浸透するか否かをしっかりウォッチしていきましょう。

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実はよく知らないスタートアップとベンチャーの違い、共通点 https://infohub.jp/media/2020/05/08/2447/ https://infohub.jp/media/2020/05/08/2447/#respond Thu, 07 May 2020 23:00:00 +0000 https://infohub.jp/?p=2447 出来たばかりの会社とか小さい規模のビジネスをしている企業を総称してスタートアップやベンチャ...

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出来たばかりの会社とか小さい規模のビジネスをしている企業を総称してスタートアップやベンチャーと呼び方だけの違いという風に思ってらっしゃる方も多いかと思います。しかし、スタートアップ、ベンチャーとはそもそも全く違う概念です。本稿では、スタートアップとベンチャーとの違い、共通点に関してご紹介します。

スタートアップとベンチャーとは?

スタートアップとは?

スタートアップとは、アメリカシリコンバレーを中心に発展してきた企業群のことです。スタートアップという言葉自体は、「立ち上げ」という意味ですが、創業間もない企業だけを指すわけではありません。一般的には設立年数や規模などとは関係なく、新しいビジネスモデル開拓や社会への課題解決に挑戦しているイノベーションな企業のことをさします。

スタートアップについての詳細は、下記記事を御覧ください。

Facebook、Airbnbの台頭などIT業界を中心に、スタートアップという言葉が定着してきたかと思います。しかし、なんとなく意味はわかるけど、具体的にどのようなものか説明出来ないといった方も多いかと思います。本稿では、スタートアップとはなにか?よく間違われるベンチャーとの違い、そして日本においての課題をご紹介します。スタートアップのことを知りたい方や、起業を検討している方の参考になれば幸いです。スタートアップとは?スタートアップとは、アメリカ シリコンバレーを中心に発展してきた現象です。スタートアップと...
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ベンチャー企業とは?

ベンチャーとは和製英語であり、英語でベンチャーというと投資を行うベンチャーキャピタルを指すことが多いです。ベンチャー企業とは、「大企業が参入していない領域で成長途中の中小企業」を意味することが多いです。スタートアップとは違い、新しいビジネスモデルの開拓やイノベーションがあるというものではなく、成長途中の中小企業を一般的に指す事が多いです。

スタートアップ、ベンチャー企業とともに成長途中の企業という共通点はありますが、スタートアップはベンチャーと比べて、新たなビジネスモデルの開拓や社会への課題解決に挑戦するというミッションがあるなどの違いがあります。次章では具体的にスタートアップとベンチャーの違いをご紹介します。

スタートアップとベンチャーの違い

ご紹介してきましたようにスタートアップとベンチャーは同じというイメージがありますが、全く違う概念の企業のことを指します。ここではスタートアップとベンチャーの代表的な違いをご紹介します。

ミッション

スタートアップの大きな特徴として、「社会をよりよく変えていきたい」というミッションを持っていることです。例えば、Googleの使命は、「世界中の情報を整理し、世界中の人々がアクセスできて使えるようにすること」です。Facebookのミッションは、「コミュニティづくりを応援し、人と人がより身近になる世界を実現する」というものです。このように大小問わず、新たな技術やビジネスモデルを用いて、私達の社会を変えようという意思があるのがスタートアップです。そのため、すでに存在しているプロダクトやサービスと同じようなビジネスを目指すスタートアップはほぼありません。それに対して、ベンチャー企業はビジネス規模が小さい中小企業も含まれます。そのため、スタートアップほどの使命がない場合もあります。

エグジット思考

スタートアップとベンチャーの大きな違いの一つは、ゴールの違いです。スタートアップは常にEXIT(エグジット)を意識しています。スタートアップ界隈でエグジットとは、一般的にはIPO(新規株式公開)かバイアウト(事業売却)をさします。

スタートアップは、短期間で急成長することを目的としているため、事業もプロダクトに全てを集中するといったことや、売上を意識せずに資金を従業員、ユーザーにほとんど使ってしまうなど偏った経営になりがちです。そのため、赤字経営のスタートアップもかなり存在するという事実もあります。

それに対して、ベンチャー企業は着実な経営でなるべく早い段階での黒字化を目指します。そのため、規模をなるべく最小限にし、経費なども抑え、効率的な経営を行い、安定的な成長を目指します。

スタートアップとベンチャー企業は目指すゴールが違うという大きな違いがあります。これはすでにスタートの時点から大きく違いが出るケースが多いです。例えば、スタートアップは最初からグローバルで展開することをイメージしてスタートするのに対して、ベンチャー企業は地元密着などのスモールスタートから始めるといったことなどです。このようにスタートアップは常にエグジットを意識するため、ビジネスモデルのスケールなどを目指しているという点がベンチャーとの大きな違いになります。

イノベーション

スタートアップは、社会を変えるために、そしてエグジットするために欠かせないのが新たな技術やビジネスモデルの発見です。ほとんどのスタートアップは、既存のビジネスモデルをベースにせずに、全く新たなビジネスモデルを探したり、新たな技術というイノベーションが欠かせません。

どのポイントでイノベーションが起こせるのか見つけるのがスタートアップの最初の争点です。起業家は多くのアイディアからチャンスがありそうなアイディアを試していき、プロダクトを作成してみて、市場でローンチしてみて、だめだったらまた別のアイディアを試してみるというトライアンドエラーを繰り返します。このように新たなビジネスモデル、技術を探索し新たなビジネスチャンスを作り出していくのがスタートアップの特徴です。そのため、90%以上のスタートアップは成功せずに解体されていくといわれています。

それに対して、ベンチャー企業は、安定的企業運営を目的としているため、既存のビジネスモデルにのっとった上で展開することが多く、起業時点からある程度収益に試算ができるという特徴があります。

このようにスタートアップは新たな変化、新しい技術を作り上げるこという特徴があります。

スタートアップとベンチャーの共通点

スタートアップとベンチャーの違いに関してご紹介してまいりましたが、それではどのような共通点があるのでしょうか。

組織体制・組織運営の整備

まず1点目は、組織体制・組織運営システムの整備が出来ていないということです。スタートアップは、急成長が目標となるため、チームすべてがプロダクトの開発などに一丸となって、スピード感持って対応することがほとんどです。そのため、組織体制やプロセス、教育制度などの組織運営上のルールがほとんどないといっても過言ではありません。

また、ベンチャーも成長途中の中小企業であるため、同様に組織体制や組織プロセスなどが整備されている途中であるケースが多いです。

スタートアップはまだ経営する段階に到達していないといったこと、ベンチャーはまだ企業としての歴史が短いなど理由はそれぞれですが、一般的に組織体制・組織運営が整備できていないという共通点があります。

所属している人材

2点目は、所属している人材です。スタートアップ、ベンチャー企業とともに最終的なゴールは違うが、組織が整備されていない状況で、成長を目指しているという点は共通しています。そのため、スタートアップ、ベンチャーともに所属している人には共通した点があることが多いです。ここで代表的なポイントをご紹介します。

自主性

スタートアップ、ベンチャーともにスタッフは少なく、自分が与えられた役割以上のことを果たさなければいけない状況が多いです。そのため、会社全体の目標や状況などを自身で把握し、自分で判断して動けるということが必須のスキルです。

好奇心

スタートアップ、ベンチャーともに新たなテクノロジーを扱ったり、大企業が扱わないような新たな市場で事業を行います。そのため、今の知識やノウハウでなく、ジャンルを問わず新たな知識を求め、その知識から新たなアイディアを生み出せるような好奇心が強い人が多いです。

逆境思考

スタートアップ、ベンチャーともに安定したビジネスではありません。先程もご紹介したように90%以上のスタートアップが失敗すると言われています。ベンチャー企業も中小企業であり、安定的なビジネスモデルを選択していたとしてもなにかの拍子にリスクが突然訪れる可能性があります。そのような逆境にも常に立ち向かえるような思考があることがスタートアップ、ベンチャーともに大事になります。

まとめ

日本において設立が短い新興企業は概してスタートアップ、ベンチャーとごちゃまぜで認識されているケースがあります。しかし、スタートアップは社会的な課題解決を目指し、イノベーションを起こし、莫大な資金を得られるようなエグジットを目指しています。それに対して、ベンチャーはもちろん成長を目指しているが、継続的な安定が最優先事項になります。このように説明すると、スタートアップのほうが良いのではないかと思われる方も多いかと思います。しかし、スタートアップは大きなリスクを抱えていることも忘れてはいけません。今後、新しくビジネスを始める方はスタートアップ的な使命感を持ちつつ、ベンチャー企業ならではの安定感をどのように両輪としていくのかが大きな課題となるかもしれません。

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Facebook、Airbnbの台頭などIT業界を中心に、スタートアップという言葉が定着してきたかと思います。しかし、なんとなく意味はわかるけど、具体的にどのようなものか説明出来ないといった方も多いかと思います。本稿では、スタートアップとはなにか?よく間違われるベンチャーとの違い、そして日本においての課題をご紹介します。スタートアップのことを知りたい方や、起業を検討している方の参考になれば幸いです。

スタートアップとは?

スタートアップとは、アメリカ シリコンバレーを中心に発展してきた現象です。スタートアップという言葉自体は、「立ち上げ」「操業開始」などと直訳されますが「創業間もない企業」をさします。しかし、創業間もない、小規模な歴史の短い企業をすべてスタートアップと呼ぶわけではありません。

明確な定義付けがされていないため、使用者によってニュアンスは違いますが、一般的には設立年数や規模などとは関係なく、新しい市場やビジネスモデルや社会への課題解決に挑戦している革新的な企業をさします。

スタートアップの歴史

現在日本は第4次ベンチャーブーム到来と言われており、多くのスタートアップが設立しております。ここで日本のスタートアップの歴史をご紹介します。

第1次ベンチャーブームは、1970年代頃より高度経済成長期の頂点で投資意欲の向上、脱サラブームが背景で始まりました。この頃に起業した有名企業には、日本マクドナルドやコナミ、ニトリなどがあります。しかし、このブームも第一次石油ショックの影響で終焉を迎えます。

第2次ベンチャーブームは、JASDAQなどの株式公開緩和やVC設立の乱立などを受け1983年頃に始まりした。ちょうど同時期にアメリカでもベンチャーブームが勃発しています。この頃設立された企業として有名な企業はソフトバンク、H.I.SやCCCがあります。しかし、プラザ合意による円高不況を受け、大型ベンチャーの倒産が相次ぎ終りを迎えました。

第3次ベンチャーブームは、1995年頃から始まり今までのブームと比べても10年間程度長期間続いたことです。政府によるベンチャー優遇施策などが数多く打ち出されました。DeNa、サイバーエージェントなどの企業が設立しました。しかし、ライブドア事件やリーマンショックなどの影響を受け終焉を迎えました。

そして、現在の第4次ベンチャーブームです。官民ファンドやCVCファンド、AI、シェアリングエコノミーなどのあらゆる産業へのデジタル化が後押しとなり始まり、世界的なスタートアップブームにもなっています。これがただのブームなのか、文化として定着するのかは今後の動向を見続けましょう。

スタートアップとベンチャーの違い

スタートアップとよく混同されがちな言葉に、ベンチャーがあるかと思います。ベンチャーとは、英語での“Venture”はどちらかというとVC(ベンチャーキャピタル)など投資側を指す言葉です。しかし、日本で使われているベンチャー企業は日本人が作った和製英語であり、「大企業が参入していない領域で新しい技術やノウハウを駆使する中小企業」のことをさします。

スタートアップが新しい市場やビジネスモデル、社会の課題解決に挑戦しているに対して、ベンチャー企業は一般的に小さな会社、中小企業のことをさします。

スタートアップの特徴

ここからは大企業、そしてベンチャー企業との違いであるスタートアップの特徴に関して具体的にご紹介します。

社会的な課題解決

まず最も大きな特徴として、スタートアップは社会の課題解決を目指すということです。もちろん企業なので収益も目指しますが、第一目的は稼げることではなく、「よりよい社会をつくる」という使命感です。もちろんそれは壮大なものの場合も、日常のちょっとした場合もあります。例えば、スマートフォンの普及といったハード面からAirbnbなどを代表する所有から共有という概念への移行やNETFLIXなどのストリーミングサービスなど様々です。それぞれが私達の生活を少し便利にしてくれ、新たな価値観を生み出すことを目指しています。

そのため、既存企業の後追いではなく、ゼロから生み出したり、組み合わせたようなアイディアからイノベーションを起こしている企業がほとんどです。大企業ではリスクが高くて手が出せないような不確実性が高い市場や、まだビジネスになっていない市場に使命感を掲げ飛び込み、新たな技術、アイディアで新たな価値を生み出そうとするのがスタートアップです。

このようにビジネスになっていないブルーオーシャン市場に今までの固定概念を破り、新たなイノベーションを起こし、主導権を握ることで最終的には大きな利益につながるのです。

スタートアップは、課題の大小問わずに、イノベーションを起こすことにより、よりよい社会を作ることを使命感にしている企業です。このようなイノベーションや課題解決の使命感がない中小企業は一般的にはスタートアップとは呼びません。

EXIT(エグジット)を意識

ベンチャー企業との大きな違いの一つとしては、EXIT(エグジット)への意識です。EXITとは日本語では出口であり、一般的にはIPO(新規株式公開)かバイアウト(事業売却)をさします。このエグジットに達する事により、創業者、投資家は大きな利益を確定することになります。

このエグジットを短期間で達成することを目標に事業を運営していくため、安定的な経営などは意識せず、事業開始当初はプロダクトへの投資に集中します。そのため、経営に回す資金を自分たちでまかなえない場合が多く、投資を受け事業を運営していくことになります。しかし、このプロダクトを成功させるという集中があるからこそ大企業にはないスピード感で成長することができ、近年みる大成功も達成できるのです。

しかし、一方でエグジットがうまく達成できない場合は、中小企業のまま運営を続けていくということやビジネスとしての成長が見えず解体という場合もあります。スタートアップの多くはビジネス展開が難しいと判断され解体になるケースがほとんどです。このようにスタートアップはハイリスクハイリターンなビジネスモデルともいえます。

スケール可能で、連続性のあるビジネスモデル

スタートアップはもちろん企業のため、キャッシュを生み出さなければいけません。そのためにはスケール可能で、連続性のあるビジネスモデルが必要になります。どのようなビジネスであったとしても規模が拡大していくようなビジネスでなくてはなりません。特にスタートアップの場合は少しずつの成長ではなく、急成長するようなビジネスモデルが求められています。

また、継続可能なビジネスであることも重要な点です。課題解決したとしても、一度利用してそれで終わってしまうようなプロダクトではなく、再現性があり、持続性がある仕組みづくりが重要になります。つまりただプロダクトをリリースするのではなく、ユーザーのニーズ、ユーザーの利用状況に合わせて常にプロダクトを改善していくことが求められます。

日本のスタートアップの課題

全世界的にスタートアップへの興味関心が高まっているが、日本では起業数も増えているがまだまだな状況です。この章ではなぜ日本のスタートアップ市場の拡大のための課題をご紹介します。

起業への関心が低い

ここ数年で増えてはいるが、起業に関心があると答える人は、16%とまだまだ少ないです。これは世界的にも低く、起業に向けてのチャレンジ精神が弱いともいえます。日本における高度経済成長移行の停滞を実感している世代からくる長年の安定志向で若者を含めて保守的になっているということです。また、日本の文化的な失敗への不寛容さの影響から、失敗はしたくないというマインドが強く根付いていることの影響です。この解決策の一つとして、子供の頃から起業に関する教育をしていく生涯教育やスタートアップなどに対しての意識を変える運動が必要だと考えられています。現在、海外の成功例などが入ってくることにより現在徐々に、起業意識が強まりはじまってきており、今後もこの傾向は続くでしょう。

日本のVCの規模

また日本はまだスタートアップの土壌が整っていないともいわれています。ご説明したように、スタートアップの起業当初はプロダクトへの投資に集中し、経営資源はVCからの投資に頼っている部分もあります。しかし、日本のベンチャー投資は、アメリカや中国に比べてまだまだ少ないです。2018年の段階で、米国9兆5千億円、中国3兆3千億円に対し、日本は、1,900億程度と比べ物にならないほどです。これは日本の起業がリスクを取りたがらないということからきています。

スタートアップに投資するVCは短期的な業績ではなく、最終的なエグジットでリターンを得ることを前提としています。しかし日本では、短期的な業績や売上を求めることが多くスタートアップの文脈とはズレがあります。また、日本はエグジットの規模がアメリカや中国ほど大きくないこともあり、リターンが思ったほど得られないということもあります。このように日本では他国と比べてスタートアップへの投資が活発でないのが現状です。

スタートアップを立ち上げや成功のポイント

ここまでスタートアップの特徴やスタートアップの環境に関してご紹介してきました。しかし、実際にスタートアップを起業すると行った場合には資金の問題が一番課題になります。本章では、スタートアップで資金調達をするため、これから成功するために重要なポイントをご紹介します。

どのような人材を採用するか

まずは、人材採用に関しての問題です。スタートアップでは、成長期に合わせて必要な人材、専門性が異なります。創業当初こそ、開発担当・ビジネス担当・デザイン担当という最小チームでも構成で進むこともあります。最小チームで猪突猛進にプロダクトの開発を進めていくケースも多くあります。

しかし、規模が大きくなっていく中で、スタッフを新たな人材を雇わなければなりません。まず必要になるのは、即戦力となる人です。しかし、スタートアップの場合簡単に人は集まりません。その時に、ファンダーの人脈、そしてミッションが大事なります。また近年、リモートワーク、複業といった形も増えてきているのでそのような手を活用することも特徴です。

また、ある程度の段階になったら、エグジットを意識して、実力のある経営陣を雇うということにより、自社の起業としての体裁を整えることも検討しましょう。

PMFがあるか?

PMFとはプロダクトマーケットフィットのことであり、Ebay創立メンバーの一人マーク・アンドリーセンにより提唱されたスタートアップに欠かせない概念であり、「顧客を満足させる最適なプロダクトを最適な市場に提供している状態」のことをさします。

どんなに素晴らしいプロダクトを作っても、市場がなければ成長できません。その上で、どのような市場を切り開いていくのか、そこにどれくらいのニーズがあるのかを意識しながら、そこに向けたプロダクトを開発することが必要になります。投資を受ける際も常に問われる点のため、常に自社のPMFを意識して事業を進めていくことが必要です。

倫理やガバナンス

スタートアップが注目される一方、スタートアップの倫理観が大きな争点となっています。Facebook(フェースブック)の情報漏洩問題、Uber(ウーバー)の倫理に反する企業行動など多くが巷の話題になりました。

ご紹介してきたように、スタートアップはエグジットを目指し、急成長することを目指しています。しかし、急成長だけに集中するがあまり、若いファンダーが倫理観を身につける前に成長してしまうケースがあります。

意図的に悪質なことをしているケースは少ないでしょうが、しかし成長にこだわるあまり実際の被害が忘れてしまうのです。スタートアップが大きく注目された今、企業の倫理観が大きな水準になっています。ビジネスを展開していく上でも、よりよい社会を目指すということを常に念頭におきましょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?近年注目されているスタートアップは社会を良くしようという使命感をもち、新たなイノベーションを起こそうとしている起業のことです。まだ日本は他国と比べてスタートアップを支援する環境がまだ小さいですが、現在政府、民間企業を含めてこの状況を改善しようと動いております。現在起業を検討している方もまずは自社がどのような課題を解決したいのかなどを検討しはじめてはいかがでしょうか?

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インドスタートアップニュース・事例まとめ|2020年3月|Uberインドに1500台の電気車両提供へ、他 https://infohub.jp/media/2020/03/23/2173/ https://infohub.jp/media/2020/03/23/2173/#respond Mon, 23 Mar 2020 09:08:44 +0000 https://infohub.jp/?p=2173 シリコンバレー、ベルリンなど世界の様々なエリアでスタートアップが注目されていますが、今月話...

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シリコンバレー、ベルリンなど世界の様々なエリアでスタートアップが注目されていますが、今月話題になっているインドのスタートアップニュースをご紹介します。

AIスタートアップEurekaがシリーズBで2000万ドル獲得

AIスタートアップEureka(エウレカ)がシリーズBで2000万ドルの投資をうけました。EurakaはAIシステムのSpectrumを開発しました。Spectrum(スペクトラム)は携帯の通信状況を解析することで、企業が通信企業とともに新たなサービスを提供する助けをしてくれます。すでにインドを始めとして東南アジア、中東にサービスを提供しており、欧米にもサービスを広げていく予定です。

今回投資をしたのは、Apis Partners、 (アピスパートナー)Gobi Partners(ゴビパートナー)、the Riyadh TAQNIA Fund(リヤドタニアファンド)、MEC Ventures(MECベンチャーズ)からなるVenture insurtech fund(ベンチャーインシュテック ファンド)、SG Innovate(SGイノベート)、 GDP Ventures(GDPベンチャー)、 Pacific Bridge(パシフィックブリッジ)、 B&Y Ventures(B&Yベンチャーズ)、 Cianna Capital(チャイナキャピタル)です。

今までの投資してきた、Softbank(ソフトバンク)、PPF Home Credit(PPFホームクレジット)、East Ventures(イーストベンチャーズ)に参加した形になります。今回の投資を受けてEurekaはバンガロールの開発拠点への投資とさらなる世界進出に活用するとのことです。

Founded in 2017, the startup said the investment will be used to support international expansion and further develop Eureka’s product portfolio.
[Funding alert] AI enterprise software startup Eureka closes $20M in Series B... - YourStory.com

Microsoft CEOサティア・ナデラ、そしてアメリカ大統領ドナルド・トランプが2月に訪印

Microsoft(マイクロソフト)のCEOサティア・ナデラが2月24日から3日間にインドを訪問する予定となっています。インドでは、24日ではムンバイにてビジネスリーダーに向けて、今後のデジタルトランスフォーメーション時代においてインドのデジタル企業がどのような立ち位置を示すのかについて語る予定です。また、続く25日ではバンガロールでもTechSummitに参加し、ニューデリーでは学生、起業家、エンジニアも会話する予定になっています。

インド大統領との面会も調整していたが、アメリカ大統領ドナルド・トランプも同じ日程で訪印する予定になっており、正式に決定していません。トランプ大統領も同じくインドの企業トップとの会談を調整しているが、どの企業が参加予定かは公開されていません。

Besides US President Donald Trump, Microsoft CEO Satya Nadella will also be beginning his three-day India tour today (Feb 24) from Mumbai,
Satya Nadella, Donald Trump Land In India Today For High-Profile Visits - Inc42 Media

Uberがインドで2020年末まで1500台の電気車両を提供へ

Uber(ウーバー)がインドにて現在350台の電気車両を1500台に拡大することを発表しました。この拡大は自動車だけに限らず、2輪・3輪含めて拡大していく予定となっており、インドの地元スタートアップと協業して進める予定になっています。協業相手の1社はSunMobility(サンモビリティー)で、OEM企業に対して交換可能なバッテリーの提供や、充電施設などを提供することになっています。

また、電気自転車を提供するYulu(ユール−)ともパートナーシップを結び、UberユーザーがダイレクトにYuluアプリにアクセスできる仕組みも開発しました。それ以外に電気自動車メーカーMahindra(マヒンドラ)との提携では、計100台の電気自動車の提供が決まっています。

このような提携の背景には、Uberが今後中国に続くモビリティー経済が発展する市場として注目をしているからであり、現在Bounce(バウンス)、Quick Ride(クイックライド)などのプレイヤーがこの2年で成長している中でどのようにUberもしっかり生き残っていくのかにおいて重要なタイミングとなっています。

現在Uber車両は3分の2が自動車で、3分の1が2輪の中で今後その比率を50%に変え、インド経済にあった形に変えていくことも目論んでいると東南アジア代表のParameswaranは語っています。

アート、建築、行動主義の芸術祭「Kala Ghoda Arts Festival」の今年のテーマは“Threat”

Kala Ghoda Arts Festivalが今月ムンバイで閉幕しました。Kala Ghoda Arts Festivalとは、アート、建築、行動主義の芸術祭であり、今年で21回目の開催でした。この芸術祭では、アートを通して様々な社会的メッセージを伝える目的もあり、今年のテーマは“Threat”でした。

展示の一つにMagic Bus Foundation(マジックバスファンデーション)による‘Ropes of Poverty‘ではインドの子供たちが夢を叶えたり、学習したりすることへの制限を受けていることの象徴として制作されました。インドではアートは、まだ鑑定家のためのものと思われ市民から恐れられている一面もあります。しかし、アートにはMagic Bus Foundationの事例のように社会的なメッセージを伝え、そして人々の生活を変えていくきっかけにもなると考えられており、今後同様の芸術の開催などアートの領域への期待も強まっています。

A range of activists are using arts to showcase the rights of children and youth, as shown at the Kala Ghoda Arts Festival.
Creativity for a cause: how these artists deliver social messages and impact - YourStory.com

インド全企業がサイバーセキュリティーの危機直面

インドのCERT-Inの発表によると、2019年末時点で313,000件を超えるサイバー攻撃が発生しており、この2年でも急速に増加しています。サイバー攻撃は世界でも大きな問題となりはじめていますが、インドでは、クダンクラム原子力発電所がサイバー攻撃を受けたこともあり脅威が広がっています。

実際Cisco(シスコ)の調査では、インド企業3社に1社はセキュリティー侵害により大きな経済的損失を受けていると判明しました。その中の24%は100万ドル以上を失っています。このようにインドのサイバー攻撃がとても大きな問題になっていますが、サイバー攻撃は金融資産だけでなく、プライバシー情報、知的財産情報などの盗難やシステム破壊などもあり、全産が驚異にさらされている可能性があります。

例えば、ヘルスケア業ではもっとも機密性が高い医療データが、病院や診断所がオンラインにつながることにより盗難される可能性もありますし、一番わかりやすいEコマースの領域でもフィッシングや支払い詐欺などサイバー攻撃は止まりません。また、電力なども発電所がオンラインにつながることにより攻撃対象となる可能性があり、大きな経済損失につながる可能性があります。

このようにサイバー攻撃は大きな脅威になっているが、インドではサイバーセキュリティーへの対処が遅れていることがこれに拍車をかけています。サイバーセキュリティー対処やデータに対応する役員がいないなどガバナンスの問題があります。今後サイバーセキュリティーの問題は適正に対処しなければいけない問題となるでしょう。

インドで2020年投資すべき電気自動車業界

現在電気自動車が既存の自動車、ガソリンに取って代わる存在となる中でインドでも大きく注目されています。世界の電気自動車関連の投資の割合は、インドの投資は1.6%とまだ小さな割合です。しかし、2017年2000万ドルから2019年には4億6500万ドルと投資額は伸長しており大幅に増加しており現在の注目度がわかると思います。

これには電気自動車がインドにもたらすメリットが多くあるからです。一つは、輸入依存からの脱却です。現在インドの原油輸入額は850億ドルにも登っており、EV登場によりこの状況を改善できると考えられています。また、空気清浄化も大きなメリットになります。インドでは空気の汚染が一つの大きな問題になっている中で、EV化することにより再生可能エネルギーへ移行が進み空気の清浄化が進むと考えられています。最後はユーザーコストの削減です。現在インターネットの普及も伴い、国の隅々までのデリバリーを求められ、モビリティーが一気する中で、2輪車、3輪車、自動車含めガソリンから電気になることにより、メンテナンス、運用コストが40%近く下がるといわれています。

実際、Bigmarket(ビッグマーケット)、Zomato(ゾマト)などのデリバリー企業が電気車両へと移行も発表しています。しかし、課題も同時にあり、高額な初期投資や充電インフラの不足などです。現在大企業も含めてこのような状況を改善するための開発や新規サービスの開発などを行っています。

例えば、サービスの面ではYulu、SmartE(スマートE)といったスタートアップが電気車両をベースとしたライドシェアリングを提供し始めています。このように、インドの今後において電気自動車は投資先として注目されている市場ですが、通常3−4年ベースでの投資に比べて、8−10年程度を見据える必要があると思われます。企業側は自社のサービスの差別化ポイントを考え、収益可能なことを証明しなければならないでしょう。まずは2輪、そして3輪と浸透していき、その後4輪、バスなどに浸透してくでしょう。

銀行がペイメントアプリ経由のATMサービスにルールを求める

Phone Pe (フォーンペ)がUPIを活用した新しいATMサービスを提供しました。インドではATMで2万ルピー(約3万円)をおろせるATMしかなく革新的なサービスとなるのではないかという期待もあります。サービスを提供し、すでに1日で10万トランザクションがあり、Phone Peユーザーの販売業者1000万のうち、100万ユーザーはATMアカウントを作成したとのことです。

UPIとは現在インドで開発が進められている独自の認証コードを発行して利用できる決済サービスであり、NPCIが開発を行いました。UPIはデジタル上で一般ユーザーが商業者と取引も可能にするシステムですが、銀行等からこれに規制をかけるべきという懸念を示しており、現在ユーザーへの課金などを対応しようとしていますが、それによるサービスのマイナスの影響も考えられています。しかし、現在開発に近い情報では出金制限を2000ルピー(約3000円)、一日3回上限にしようとするなど進められており、今後の動きが注目されています。

まとめ

今月のインドのスタートアップ情報に関してお伝えしてまいりました。マイクロソフトCEOやトランプ大統領が訪印するように現在、インドのスタートアップは注目をされており、今後中国につづく新たな市場としてきたいされています。その中で、急速なモビリティーの進化に伴う電気自動車の拡大、そしてAIの活用の領域が今後特に注目していくべき領域となるでしょう。しかし、その一方で急速に発展していく影響もあり、サイバーセキュリティーの影響の懸念やビジネスだけでなく社会にどのように影響を与えていくのかが大きな課題伴っています。今後もまたインドのスタートアップの動向に注目していってはいかがでしょうか。

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