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スタートアップの『仮説リスト/疑問リストのテンプレート』 (AI 呼び出しスクリプト付き)

#起業・スタートアップノウハウ
FoundXReview
2025/01/21
> 起業のアイデアには「どの顧客」に「どういった製品」を「いくらで」提供し、「どういう戦略」で参入や成長をするか、といった複数の要素が含まれます。 これらの要素は全て『仮説』です。 スタートアップのアイデアやビジネスモデルは、複数の仮説が関連した集合体です。それらの関連性を図示したものを仮説マップと呼んでおり、この仮説マップを意識しながらアイデアの検証を進めていくことをお勧めしています   そのマップを作る前段階として、まずは『仮説リスト』を作ることをお勧めしています。 仮説をリストアップすることで、マップが作りやすくなります。また、自分たちが今どういった仮説を持っていて、何を検証する必要があるのかが把握できると、自分たちの現在地や抜け漏れが分かりやすくなるのと、他人や投資家と相談するときにも便利です。 さらに、仮説とその検証結果を保存しておくと、後から入ってきたメンバーに「何がうまくいって、何がうまくいかなくて、どういった経緯で 今のアイデアになっているのか」を説明しやすくなります。(新しく入ってきたメンバーが、過去の失敗した仮説を再度検証しなくても良くなるというメリットもあります。)   そこで仮説を挙げていくための『仮説リスト』のテンプレートを以下に用意しました。コピーしてご活用ください。 docs.google.com リストは非常に簡易的なものですので、ご自身の使いやすいように改変してください。   仮説の前に「疑問」 一方で、最初から仮説を作るのは難しいものです。 仮説を作る前には「今、自分たちが何が分からないのか」を考える必要があります。その疑問に対応する仮説を生むことになるからです。 そこで本テンプレートの中には、『疑問リスト』用のシートを添付しています。 疑問リスト用のシートには、アイデアに関連する疑問をざっと書いてみるときに使う想定です。たとえば「市場規模はどれぐらい?」「実現に必要な技術は?」などです。 中には検索すればすぐに見つかる答えもあります(たとえば市場規模など)。もし調べても答えがないのであれば、仮説を作って、それを検証していきましょう。 こうした疑問や仮説をリスト化することで、私たちは「今何が分かっていないのか」「どういった仮説を持っているのか」を整理することができ、調査や検証の優先順を付けながら、先に進むことができます。   AI 呼び出しによる簡易調査と簡易検証 こうしたリストのテンプレートだけでも十分役目は果たせるのですが、AI (Gemini) を呼び出す機能をつけました。 ドロップダウンメニューから「Gemini で予備調査」を選ぶと、即座に(実際は数秒で)疑問への簡易的な答えや疑問の仮説化をしてくれたり、仮説の簡易的な検証をしてくれます。 デモは以下の動画からご覧下さい。 このデモでは「日本での○○市場の大きさは?」という疑問に対して、Gemini が数秒で答えを返してくれています。ただし間違っているときもあるので、あくまで簡易的なものだとお考えください。 ※ デザインは変更されている可能性があります いずれ Google Sheet などに標準搭載されそうな機能ですが、今回は Google Apps Script を使って関数を作っています。利用時には App Script の編集画面を開き、API キーを取得して挿入してください。(参考) キーの挿入の手順は以下の画像の通りです。 から を選択し、API Key にキーを入力 プロンプトはセルに直接書いているので、適宜こちらも修正してください。 疑問シートでは、疑問をちゃんと書くと、疑問に対して Gemini が答えてくれます。仮説の場合は簡易的な検証をしてくれます。 なお、1分間に呼べる API の回数に制限があります。すべてのセルに対して Gemini を一度に呼び出すとエラーが出やすくなるのでご注意ください。 ※ Gemini の機能が不要な場合はその列を削除するか、非表示にしてください。   AI による疑問リストや仮説リストのチェック 加えて、リストアップした疑問や仮説についてコメントを生成するシートを作っています。 疑問や仮説のリストを読み込み、疑問や仮説の抜け漏れをチェックしてくれます。また、並行して、漏れのあった疑問に対する回答を自動的に生成してくれます。こちらもあわせてご活用下さい。   まとめ このリストをずっと更新し続けるのは難しいと思いますが、事業の初期に作っておくと便利なシーンがあると感じています。ぜひ疑問や仮説リストを使って、疑問の解消や仮説の検証を進めてみてください。   なお、本テンプレートは『仮説行動』という著作にも書いている手順に沿って作っているため、詳細はそちらの著作もご参照下さい。